shigehachimanさんのレビュー
参考にされた数
180
このユーザーのレビュー
-
112日間のママ
清水健 / 小学館
涙無くして読めません…が合わないところもあるわけで…
0
結末がわかっているからこそ、最初から涙無くしては読めません。
子を授かると同時に乳がんを宣告され、しかもよくない状況だとわかるのが出産後という残酷さ…。
それにもかかわらず、夫の支えとなる妻。
…男から見るとあまりに美談すぎて、「そりゃ、一番ええ時しか暮らしてへんからやで」と良くない自分が出てくるくらいです。
でも、ホントにいい奥さんと夫だったのだろうなぁと、最後の方のお二人の写真を見て思いました。
ただ、抗がん剤が打てなくなるほど悪化した時に、そのことを伝えなかった点が自分の考えとは合いませんでした。
また、半分を過ぎたくらいから、自分に酔っとんなぁと感じる文章が嫌でした。
でも、色々な状況を知ることが、自分がそのような立場になった時、どうするかを考えるきっかけとなります。
非常にありがたい本だと思います。 続きを読む投稿日:2017.08.05
-
未来の働き方を考えよう 人生は二回、生きられる
ちきりん / 文春文庫
自己啓発本
0
40代後半に会社を辞め、個人事業者として活躍している著者が(ここ大事)説く、「働き方」に対する考え方改革論。人生80年時代の今、40代は仕事の中間点として、好きなことをやりながら生きていこうというもの…。結局は、自己啓発本の域を出ていないかなぁ。
著者自身何の後ろ盾もなく、40代で会社を辞め、好きなことをやっていく人生を選択したという。そして、読者にもそうした生き方を考えてみようと働きかける。そのためには、自分の「やりたいこと」を徹底的に考えて明確にし、それに向かって邁進していれば人生どうにかなる!というもの。
結局、自分を見つめなおし、戦略的に生きるってことなんだよなぁ。
それができていれば、こんな本読んでいないな。
著者は、次が決まってなくても会社を辞め、なんとかなったというが、僕がそうして失敗しても、この人が面倒見てくれるわけではないし・・・なんてうじうじ考える人は、この本のような 生き方は無理だな。
続きを読む投稿日:2017.11.26
-
働く人改革 イヤイヤが減って、職場が輝く! ほんとうの「働き方改革」
沢渡 あまね / できるビジネスシリーズ
冷めた自分がいる
0
「改革」などと言わずに、ちょっと一歩良くする程度の意識で職場を楽しい場所にしていこうという本。その取り組み事例も取り上げられており、あっという間に読めます。
一番いけないのは、職場を主体性のあるもの…にしようと張り切りすぎて、ミーティングで全員に意見を求めたり、プライベートを話させたりすることとのこと。自分の職場がまさしくこれで、笑ってしまいました。
事例がたくさん取り上げられている割に、自社「らしさ」を出すためには、他社の方法をそのまま取り入れてもダメだとも述べられています。じゃあどうするのかというところが具体的に書かれていないため、★マイナス1。 続きを読む投稿日:2017.12.16
-
「外食の裏側」を見抜くプロの全スキル、教えます。
河岸宏和 / 東洋経済新報社
添加物暴露本ではない
0
作者の外食に対する考え方は、「家でつくれない特別なご馳走、本当においしいもの、あるいは家でマネしてつくりたいもの」を食べに行く場所だということを知っておこう。
添加物やまがい物で作られる料理を、否定…しているわけでもない点も確かめておきたい。
では、作者は何を言いたいのだろうか。
それは、嘘をつくのはやめようということだ。
例えば、成型肉を使用しているのに、「霜降り肉のステーキ」や「ロースカツ」を偽って売ったり、肉の方が少なく、植物性タンパク質で増量した手捏ね風ハンバーグとして売るのは止めようということだ。
店舗で加工してしまえば何も表示しなくて良くなることを、否定しているのだ。
どのようなものを食べるのかわかった上で、食べられる状況を作ろうということだ。
家族で出かけて食べるのが、ファミレスや回転寿司だっていいのだ。
ただ、何を食べているかわかった上で選択できるようにしようというのが、作者の主張だと私は感じた。
ただ、作者の望むような「特別なご馳走」である外食は、一人あたり5,000円くらいは出さないと食べられないのではないかなぁ、そうだと外食なんてできないなぁ・・・というところで、星マイナス1(ただし、健全なチェーン店も紹介されており、高級ならいいという主張はされていないことは付記しておきます)。 続きを読む投稿日:2018.01.08
-
脳は平気で嘘をつく 「嘘」と「誤解」の心理学入門
植木理恵 / 角川oneテーマ21
科学ということ
0
作者の経歴をみて、臨床心理士とあったのと、ホンマでっか!?TVのコメンテイターとあったので、面白おかしく書いているだけの本と思っていました。
心理の本の類いで面白く本を書こうとすると、ユングの夢診断…や人の仕草で心理を読むといったことでお茶を濁してしまうものが多いからです。
しかし、筆者はそれらをあっさりと否定します。なぜなら、それらは実験を行っても証明できないからだというのです。この姿勢は、学者として信用できます。私は、日本の文系の学者が書く論文や著作がただの「感想文」でしかないようなものが多いと思っています。だから、医学系でない心理学専攻(昔は、文学部の中に設置されていることが多かった)の人は、なんとなく信頼を置いていません。しかしながら、文学部で心理学を専攻した知人によると、めちゃめちゃ数学を使うので、卒業論文の作成は困難を極めると言っていましたので、昔から「科学」的に研究が行われていたのかもしれません。
科学的姿勢を外さないとはいえ、内容は気楽に読める内容です。脳がどのような思考回路で周囲を判断しているか解説し、対策方法が書かれていたりする定番ものと言えるでしょう。この本で新たな知見を得る人もいれば、どこかで読んだ内容だと感じる人もいると思います。そんなところが、マイナス1の理由です。
でも、会社のお昼休みに少しずつ読むとか暇つぶしに読むとかいう目的にはいいと思います。最終章のリーダーとして伸びる人と伸びない人の解説は、現在お勤めの職場で当てはめて考えると面白いかもしれません。
続きを読む投稿日:2018.02.11
-
楽しく学べる「知財」入門
稲穂健市 / 講談社現代新書
興味を引くように書かれている
0
有名人が申請した特許を例に取るなど、なるべく読者が投げ出さないように工夫されている。法律関係の本は、とかく難解な上、法解釈が分かっている前提で書かれているものも多く、途中で投げ出してしまうことが多い。…
知財関連も同様で、分かりにくいのはこの本も同じなのだが、分からなくても先に進んで良いかと思えてしまう軽やかな文体で読了できた。まぁ、なんとなくこんな世界がある程度しか理解していないが・・・。
進路を決めなければいけない息子に、こんな世界もあるよと勧めてみるつもりだ。 続きを読む投稿日:2018.02.12