己琳さんのレビュー
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このユーザーのレビュー
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親友と恋人と
椎崎夕 / SHY NOVELS
親友と恋人と
椎崎夕
鈍感にもほどがあるでしょっ
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といいたくなるほどの佑一。中司が送ってくる強力なシグナルを感じないなんて、なんて鈍感な・・・
そのくせ、自分が中司に持っている想いに気づいてからジタバタするところは可愛いですけどね。
お互いの気持ちが…通じ合った後でも、まだちょっと男性同士の恋愛に慣れないでアタフタしている佑一クンが
中司クンにとっては愛おしさが増すようで、からかいながら見守っている・・・そんな感じがしました。
こういう爽やかなハッピーエンドな話は大好きです。 続きを読む投稿日:2013.11.12
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幽落町おばけ駄菓子屋 思い出めぐりの幻灯機
蒼月海里 / 角川ホラー文庫
幽落町に新たな仲間が!そして・・・
2
シリーズ2巻目。
幽落町での生活にどうにかなじみ始めた彼方。
今回は、前巻の最後で体調が良くなった大家の水脈(みお)自らが
思いを残してさまよう幽霊の手助けを買って出るお話から始まり、
前巻の中で、水…脈が以前警察に協力して逮捕寸前まで追い詰めた
外科医・都築早馬が登場します。
今後、彼が水脈たちにとって厄介な存在になっていくことでしょう。
そしてもう一人(?)新たに幽落町に新たな住人が加わります。
彼はどうやら亡くなった彼方の祖父と関係があるようで・・・
今回も例によって色々な和菓子・駄菓子に加え、色々な玩具が登場します。
この巻を読み終わって「あぁ・・・萩の月が食べたい・・・」とつぶやいちゃいました(*^ o ^*) 続きを読む投稿日:2015.07.02
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水に眠る恋
可南さらさ, 円陣闇丸 / リンクスロマンス
水に眠る恋
可南さらさ, 円陣闇丸
憎しみの深さ=愛の深さなんです。
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事情があるとはいえ、高校時代に久住を裏切り・傷つけて彼の前から姿を消しても
彼への想いは消えず、今尚それを支えにしている尚哉。
裏切られた久住は絶望し、高校時代の尚哉の裏切りを仕向けた母・裏切った尚哉…を憎み
彼へ憎しみをぶつけます。
尚哉への想いが深かっただけに彼への憎しみも深く、久住は再会した尚哉を陵辱することで
報復しようとします・・・
”憎しみが深い”ということは、今もなお”尚哉を愛している”ということだと気づいた久住がとった行動は・・・
そして家族の反対、同性愛への偏見を恐れながらも、久住への愛を諦めないと誓った尚哉の決断とは・・・
「・・・あれしかないんだ。久住との思い出なんて、もうあれしかないんだから・・・っ」
ここで涙腺が大崩壊でした。やられましたぁ~(T_T)
(気になる方は、購入して読んでくださいね。サンプルだとこのセリフはおそらく出てきませんから・・・)
互いの想いが通じ合ったあとも、山あり谷あり・また離れ離れになったりで
なかなかハッピーエンドにはなりません。
が、そこはもう二人の想いがガッチリ通じ合った時点で、恋愛のグレードもアップして
愛の深さに愛の寛容さが加わった感じです。「よかったね~」と思えるエンディングでした。
イラストは円陣闇丸さんなんですが、残念ながらこの電子書籍版にはイラストが付いていません。
表紙のイラストも小さく、せっかくステキなイラストなのにもったいないなぁと思います。
続きを読む投稿日:2014.05.08
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妖奇庵夜話 空蝉の少年
榎田ユウリ, 中村明日美子 / 角川ホラー文庫
マメくんに初めてのお友達ができました。
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伊織さんと芳彦さんに隠れてコッソリと世話していた野良猫”にゃあさん”を通じて知り合ったマメくんとテル。
マメくんの初めての友達が洗足家に遊びに来る!伊織さんと芳彦さんは、ソワソワしながらテルを迎えるべ…く
準備に走り回ります。・・・伊織さんまでがソワソワしている風景は微笑ましくなりました。
相変わらず脇坂君は伊織さんに「馬鹿だねぇ」って言われてますが、今回はそれに「ウルトラ馬鹿」と
「ヌケサク」が加わりました・・・久しぶりに聞きました「ヌケサク」って。
伊織さんと脇坂君のポンポン掛け合う会話が、ストーリーの悲しい結末を和らげてくれているように思います。
今回のストーリー終盤で青目”トラブルメーカー”甲斐児が、何の妖人なのかが明らかにされます。
前の巻でもそう感じたのですが、人間の業って恐ろしいものだなぁと思いましたねぇ。
続きを読む投稿日:2014.05.05
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恥辱の代償
松浦巽 / もえぎ文庫
どれから読んでも楽しめます。
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六話の短編集。
特に表題でもある「恥辱の代償」のラストが大好きです。
読み終わって「にんまり」しちゃいました。
六作目は、ちょっと精神的に怖かったですね・・・
「ゆっくり・じわじわ」っとがんじがらめに…されていく主人公が可哀想な気がします。
一気に読めちゃいました。
続きを読む投稿日:2014.09.27
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ホラー作家・宇佐見右京の他力本願な日々
佐々木禎子, 佐木郁 / 富士見L文庫
宇佐美と青鬼の絶妙な会話に・・・
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担当編集者・青鬼に毒づかれながら、何かと言い訳をしながら締め切りを守らないホラー作家の宇佐美。
宇佐美の言い逃れの一言から始まった取材で、占い師・小宮山から聞いた噂の真相を調べる事になった二人。
調べ…ていくうちに二人の周りに奇妙な現象まで起き始めて・・・
取材を終えて少しでも早く原稿に向かって欲しい青鬼、仕方なく宇佐美の取材を手伝いますが
調べていくうちにライバル作家・立野が関わっていることが解り、彼も巻き込んだちょっとした騒動に。
青鬼のドSっぷりな言動と、それを甘んじて受けている宇佐美のやり取りが笑えます。
散々嫌味を言いながらも、本当は宇佐美作品のファンである青鬼。
それが分かってしまうと自惚れだすのが解っているだけに、
毒舌で隠している彼の言葉の中に愛を感じました。
そして脇役である宇佐美の双子の弟・左京と、ライバル作家・立野宇宙の存在が
物語のスパイスになっているのではないでしょうか。
早くも続編が出たようなので、それも読んでみたいと思っています。 続きを読む投稿日:2015.03.19