【感想】神さまのビオトープ

「今夜も、明日も、明後日も、わたしも、みんなも、秘密と決意に満ちた暮らしを守っていけますように」
こんな風に生きなくてはダメだ、などという正解はない。
自分の幸せ、自分の人生は、自分で選ぶ。決める。
…その強さを持ちたいなあ、と読んで思った。
うる波と鹿野くんの日々が穏やかに続きますように。続きを読む

古本屋さんで見つけた本の途中に挟まれた栞。
少し汚れているけれど、綺麗なマーガレットが描いてあるその栞のページの目に付いた段落から読み始めても内容って意外とわかったりするけれど。最初から読んだらまた…違った印象を受けたりするよね。
なんだかそんな感じの時間をくれる物語。続きを読む

好きな作品だった。

亡くなった夫とともに暮らしながら、様々な人と交流する。
そして、普通とは違う自分の愛のかたちを信じ、受け入れてゆく話。

この物語にでてくる人は皆、少し変わった愛のかたちが描かれ…ている。
でも。「普通」ってなんだろう…？

本人が幸せであれば、それが愛であり、他人がどうこう言うことではない。外から見て、人の幸せを判断することなんて、できないのだ。
本編でも、亡くなった夫(すなわち幽霊？)と共に過ごすその日々は、穏やかでとても幸せに溢れている。
それをどうして他人が否定できるのか。

自分とは違うかたちの関係や幸せを本当の意味で認めることは、私も含む多くの人にとって、きっととても難しい。
しかし、しっかりと本質を見極めて、人と関われるような人間になっていきたいと思うのだ。
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とても大好きな作品です。
一人一人それぞれが違う悩みや考え方、夢がある。知人や社会がなんと言おうとも自分を貫く。それは簡単ではないけれど自分を大切にすることは素晴らしいことを優しく教えてくれる作品です…。
鹿野くんの話し方やキャラクター性が大好きです。続きを読む

凪良ゆうは日常でうっすら感じてる違和感を、これ以上ないくらい的確に表現してくれる。


「ある種の好意は粘性のある蜘蛛の巣に似ていて、必要としていない人間にとっては逃げづらい嫌な構造をしている」

「…誰かを愛することは、それだけで不平等を生むものなのだ」

「わたしはわたし。あたなはあなた。適当に楽しくやりましょう。」

みんなが凪良ゆうの小説読めばもっと生きやすそう

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初めての凪良作品。シャングリラの概要を読んで設定が怖くて手に取れない、と思っていて凪良作品を避けようとしていた。でも、読んでよかった！

もっと早く鹿野くんは自分の世界に戻るかと思いきや、意外とずっと…いる。いつまでこっちにいられるのだろう？

世界が決めた正しさ、誰基準？確かにそうだ、当たり前だと思っていて、気にもしていなかった。

春くん秋くんにあんな伏線があったとは。続きを読む