【感想】君の膵臓をたべたい

住野よる / 双葉文庫
(1040件のレビュー)

総合評価:

平均 3.9
343
338
215
65
21
  • 僕は草舟…

    いやはや、面白かった。
    初めの方は、2人の会話の
    やり取りが
    「面倒くさい本に当たったかも?」
    ←と思ったけど。
    読み進めると、そのやり取りが実に
    小気味良い。
    このやり取りなくして、この作品
    なしって感じ。
    タイトルの意味も読み終えれば
    悪くはない。
    ラストの共病文庫の内容には、
    活字が歪んで読めなくなるほど
    泣かされた(ó﹏ò。)
    彼女の死因も、物語に伏線を
    張ってあったんだなぁ。
    ちょっと嫌な伏線だったけど。
    話中、大宰府天満宮や
    博多キャナルシティ等、
    僕のホームグランド的な場所が
    出てくるところも興味深かった。
    久々のご満悦♪

    ※ここはおかしい、あそこはおかしい、
    と強烈に酷評されている方も多い作品
    ですが、僕個人的にはとっても好きな
    作品だなぁ。
    続きを読む

    投稿日:2017.04.28

  • ※文庫化により再掲です。

    2017年4月6日読了。途中からノンストップで読み切ってしまいました。泣いた泣いた。二人の掛け合いがとても楽しくてリズムよかったのが好印象です。話の流れも青春って感じで甘酸っぱいのがたまりません。途中驚きの展開が待ってますが、ここからがこの作品の山場。主人公の心の成長が著しかったです。デビュー作でこれだけ書けたらすごいなと純粋に感心しました。続きを読む

    投稿日:2017.04.28

  • 感性が合わない

    死から始まる物語は、ハッピーエンドを予感させない。膵臓の病気で死が決まっている女子高生とそれを知った男子生徒の物語だ。
    テンポ良く進む会話と展開は、次のページへ次のページへと急いでしまう。良くできた物語だ。
    けれど、感性が合わない。男女がお互いを受け入れるなら、性的描写は不可欠だ。青春のもどかしさを表現したかったのかもしれないが、何か欠けているような気がする。
    性的描写は何もエロチックに描かなくてもいい。何の脈絡もなく突如抱き合うハリウッド映画も生け簀かないが、それがないことで、最後の文章で号泣する男子生徒に共感できなかったです。結局、お互いが大切と言いつつお互いから逃げてるとしか感じなかった。
    最後に泣かせようとする演出も感心できず★マイナス3。
    続きを読む

    投稿日:2017.07.14

  • 読み始めたときよりは…

    映画化が決まる前から、文庫本が出る前から読みたいと思っていた。
    ネタバレを聞いてしまう前に、自分で読みたい、と。

    読み始めたときの印象は、「期待しすぎたかな…」
    読み終えたあとの印象は、「読み始めに思ったよりは、良かった」

    誰かに対して、感じること・思うことがなんなのかを具体的に考えることって、大切だけどあんまりしてこなかったような気がする。
    これまで「死」を身近に感じたことが全く無い人は、いちど読んでみるのもいいかも。

    映画は、自分の中のイメージが変わってしまいそうな気がするので、観ないかな。
    続きを読む

    投稿日:2017.10.09

  • 良かった

    好き嫌いのはっきり分かれる作品のようですが、自分はすごく良かったです。青春の思い出のような気持ちと死に対する受け止め方。歳をとったおじさんになってから読んだほうが胸に刺さる重みが増すような気がしました。自分はおっさんですよ...続きを読む

    投稿日:2017.06.05

  • 人生に偶然はない、それは日々の自分の判断の結果

    不治の病にかかり、余命1年となった時、人はどう生きるか?
    これをテーマにした物語です。
    膵臓の病気になり家族以外には親しい人には誰にも打ち明けず、死ぬ瞬間まで日常を守っていきたいと少女が、ふいに日記をほとんで接点のないクラスメイトの男子に見られてから、物語が動き出します。
    ちなみに、その日記の名前は「共病文庫」。闘病でなく共病なのは「病と闘う」のではなく「病と一緒に生きていく」こと選んだからです。
    主人公からは、病気で死ぬことが確定したことで、改めて人生設計をするヒロインの気丈な姿をみて、自分とは正反対な生き方に尊敬の念を抱いていくのです。

    ヒロインの方は、親友や友達には病気を秘密にして日常を謳歌しつつ、好きでもない男の子とイケナイことをするという欲望に主人公を巻き込んでいきます。

    クラスメイト達は、今まで接点のなかったこの二人が急接近している様子を訝しみます。
    特にヒロインの親友は、主人公に対して敵意をむき出しにしていくのですが、彼女は要所要所で物語にアクセント付けていってくれます。

    主人公とヒロインは、腹の内を余すこと無く話せる仲になっていくのですが、そんなおりヒロインは亡くなります。

    主人公は、ヒロインが自分に対して本当はどう思っていたのか気になり出します。そこで、「共病文庫」の存在を思い出します。
    ヒロインは家族に、「共病文庫」の存在を知ってるクラスメイトに渡すよう遺言を残しているのでした。
    この作品に第2部があるとしたら、「共病文庫」を読みながら過去を振り返えるところでしょう。
    そこには、主人公が知らないヒロインの姿がありました。

    なぜ、ヒロインはあの時あんな行動をとっていたのか? 
    なぜ、ヒロインは主人公に心を許したのか?

    性格はまさしく正反対の二人なのだけども、似たもの同士の二人。

    そして、本の題名である「君の膵臓をたべたい」は、主人公がヒロインへ送った言葉であり、ヒロインが主人公へ送った言葉でもあります。送ったタイミングは別々ではありましたが、その言葉に込めた気持ちは・・・・

    読後は心が洗われた気持ちになりました。理由を考えると、人は必ず死ぬ。
    これを大前提に考えれば、この作品はまさしくハッピーエンドだからだと気付かされました。
    続きを読む

    投稿日:2017.11.05

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ブクログレビュー

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  • 2054057番目の読書家

    2054057番目の読書家

    このレビューはネタバレを含みます

    何度も貼られた伏線の回収が皮肉すぎて衝撃だったけど、本当に誰にとっても今日は同じ価値でしかないなと実感させられた。

    好きという言葉が出てこないのに、心情行動でお互いが恋をしているんだろうなと思える表現が素敵だった。

    君の膵臓を食べたいは言葉の意味のままではなくて、君の爪の垢を煎じて飲みたいを言い換えた言葉だって分かったときはうるっと来たなー。

    友達とか家族とか自分に置き換えて考えるとより切なくて、あー十分幸せに生かされてるなって思った。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2024.04.10

  • みのり

    みのり

    よく流される~って他力で生きてる感じが強いけど、それも自分で選び取ってるカードなんだってのは新しい視点。
    【〜なクラスメイト】くんの「君」に出会ってから人生が彩りを持ってゆく心情が緻密に描かれてて、物語に入り込めた。自分しかない者が誰かを必要とすること、逆に皆の中で作り出されていた物が誰かの存在によって自分を見つけること、人との関わりって愛に満ちたものに触れられる尊いもの。私もその人がいるうちに自分の思いを行動に移せれば、強くなれるんだろうな……続きを読む

    投稿日:2024.04.07

  • 読書の人

    読書の人

    このレビューはネタバレを含みます

    クラスのカースト上位の桜良が残りの少ない人生を根暗で友達のいない【秘密を知ってるクラスメイト】くんと共に過ごし、最後は「自分で選んで、君に出会った」と言っている。いくらなんでも主人公に都合が良すぎないだろうか?なろう系小説かと思った。あと主人公が斜に構えている感じが私はあまり好きではなかった。

    桜良が良い子なだけに最後の桜良の死に方はショック過ぎた。

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    投稿日:2024.04.04

  • 夜更かしラーメン

    夜更かしラーメン

    このレビューはネタバレを含みます

    桜良は幸せな人生を送ることができたのだろ うかと考えてしまう。

    最後の主人公の彼女が残りの人生を全うでき るものだと思い込んでいたという所で人生の 終わりは誰にもわからないと実感できた。

    この作品が泣ける理由は死ぬのが本当は怖い 女の子がそれでも楽しく元気に残りの人生を 生きようとしている所に見ている側は自分の 生き方と比べ罪悪感を感じ泣けてくるのだと 感じた。

    映画を見て泣きました。

    同著者の青くて痛くて脆いもオススメです。 感情が震えました。タイトルを見てなるほど な~と深い溜め息。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2024.04.01

  • こむぎ

    こむぎ

    当たり前に明日が来ると思って生きていることに気付かされた。
    当たり前が当たり前じゃなくなってしまったコロナ禍を経験した私たちに刺さる本だと思う。

    投稿日:2024.03.31

  • 雪

    2人の掛け合いは小気味良くて気持ちがよい。言葉の使い方が上手い。
    感動小説というよりは掛け合いの妙が生きている小説だと感じた。

    投稿日:2024.03.31

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