【感想】ポーの一族(1)

萩尾望都 / ベツコミ
(20件のレビュー)

総合評価:

平均 4.7
15
2
2
0
0
  • 時が止まっている

    40年の時を経ても初めてみたときのまま。そんな感じです。最初から、最後へ、最後から最初へ話しは繋がっていきます。断片的な話がランダムに載っていて、時の迷路に迷い混んでしまったような気持ちになります。魔法使いの目線になってしまいます。そう、魔法使いです。それに気がつくとまた、最初から読んでしまうのです。エドガーが生まれた朝へと。

    追記
    Flowersの続編を読んで、気持ちは複雑です。旧作にはあったページに収まりきらない躍動感がなくなってしまっていました。ラフに見える絵なのに、だからこそ連写のヒトコマのようなイキイキとしたものを感じていたのですが。切ないなぁ。伝えたいことは伝わってきて話は好きなのですが、ただ切ない。
    続きを読む

    投稿日:2016.06.06

  • ヴァンパイアの悲しさ

    この作品を読むと、アン・ライスの「インタビューウィズヴァンパイア」の設定って日本でははるか前からあったんだなぁ、と。エドガーとアランの関係もまさにそのまま、レスタト(トム・クルーズ)とルイ(ブラッド・ピット)って感じ。
    昔の少女マンガの絵柄は好みが分かれるところですが、ストーリーが凝っていて今でも楽しめる作品でした。
    続きを読む

    投稿日:2014.04.12

  • 40年たっても変わらない煌めき

    永遠の生を得たバンパネラ(吸血鬼)の少年の物語。
    ホラーではありません。タイムトラベラー/異端者の物語。そこにいっぱいの耽美のスパイス。
    古くさい?いいえ、一級のSF・ファンタジーです。最近のやたら間延びして長くなるヒット作品とは違う、たった5巻に凝縮された永遠の断片。
    深い余韻を味わえます。
    萩尾作品の更なる電子化を熱望します。
    続きを読む

    投稿日:2014.08.30

  • 今読んでも新鮮な魅力

    30年近く前、長期入院していた際にお見舞いとして3冊にまとめられた愛蔵版をいただいたのが本作との出会い。その時すでに発表から20年近くたっていましたが、そんなことを感じさせないほど惹きこまれていきました。
    病気がちなこともあり、さながら「グレンスミスの日記」のように繰り返し繰り返し読み返し、それは今も続いています。
    紙の本も古くなり、電子版が欲しくて今回購入しましたが、この単行本は収録順が発表順と全く異なっているので驚きました。
    この世界へのさりげない誘い(いざない)である「すきとおった銀の髪」が1巻の巻末になっており、いきなり「ポーの一族」で始まるのはちょっと違う気がします。
    もし初めて本作を読もうとされる方がいらしたら、ぜひ以下の発表順で読んでいただきたいです。
    <発表順>()内は単行本での収録順
    すきとおった銀の髪 (1巻-4)
    ポーの村 (1巻-2)
    グレンスミスの日記 (1巻-3)
    ポーの一族 (1巻-1)
    ペニー・レイン (4巻-2)
    小鳥の巣 (3巻)
    メリーベルと銀のばら (2巻)
    エヴァンズの遺書 (4巻-1)
    リデル・森の中 (4巻-3)
    ランプトンは語る (4巻-4)
    ピカデリー7時(以下、5巻収録順と同じ)
    はるかな国の花や小鳥
    ホームズの帽子
    一週間
    エディス
    続きを読む

    投稿日:2022.09.17

ブクログレビュー

"powered by"

  • nakaizawa

    nakaizawa

    (2017.07.24読了)(1981.10.24購入)(1981.07.25・第25刷)
    最初は、職場の同僚から「面白いから読んでみて」と渡されて読みました。その後、自分で購入して読みました。今回は3度目です。
    エドガー
    メリーベル
    ポーツネル男爵
    シーラ・ポーツネル夫人
    アラン・トワイライト

    バンパネラは鏡に映らない、脈がない、年をとらない、軽い傷は短時間で修復する。血を吸うときは首筋にかみつく必要はなく、首を指で圧迫するだけで十分。
    年をとらないので、同じ場所に長年住み続けることができない。
    バラの花咲くポーの村をどうして去ったのでしょうか?
    メリーベルとシーラ夫人は消えてしまったので、エドガーとアランとポーツネル男爵で渡り歩くことになるのでしょうか?

    【目次】
    ポーの一族
    ポーの村
    グレンスミスの日記
    すきとおった銀の髪

    ●ときをこえて(83頁)
    アラン! わたしたちといっしょに遠くへいく?
    ―ときをこえて ―遠くへいく?

    (2017年7月26日・記)
    内容紹介(amazon)
    1880年ごろ、とある海辺の街をポーツネル男爵一家が訪れた。ロンドンから来たという彼らのことはすぐに市内で評判になった。男爵夫妻とその子供たち、エドガーとメリーベル兄妹の4人は田舎町には似つかわしくない気品をただよわせていたのだ。彼らを見たものはまるで一枚の完璧な絵を見るような感慨にとらわれた。実は、その美しさは時の流れから外れた魔性の美。彼らは人の生血を吸うバンパネラ「ポーの一族」であった。市の外れに家を借りた一家は、人間のふりをしながら一族に迎え入れるべき者を探し始めた。そして、エドガーが興味をひかれたのが、市で一番の貿易商の子息であるアラン・トワイライトだった…。
    続きを読む

    投稿日:2017.07.17

  • dahnagntl_Nfree1st

    dahnagntl_Nfree1st

    自分のなかで超越した存在。このシリーズに出会って、人生が変わりました。とびとびに週コミで読みはじめたのは小学校のころだったと記憶します。

    投稿日:2012.02.22

  • Shaberiba

    Shaberiba

    パンパネラとして少年のまま永遠を生きることになるエドガー。
    彼は寂しさから愛する妹を、アランを仲間にしてしまいます。
    それはカレの新たな苦悩のはじまりなのでした。
    美しい-カレラに、漂う寂しさに・・。
    酔いしれる事間違いなし!大好きな作品です♪
    続きを読む

    投稿日:2010.11.11

  • akasake

    akasake

    小学生(?)の頃読んで、ものすごい影響を受けて漫画家を志しましたが、あまりの自分の絵の下手さに挫折しました。ストーリー、画力、完璧です!以来、私の中で常にナンバー1の存在。

    投稿日:2010.09.14

  • nekodake

    nekodake

    オムニバス形式の話が時代を前後しながら語られていく萩尾望都の代表作。吸血鬼の定義を精力を吸うと作中で語っているのも面白い視点。コレ以降その視点を受け継ぐと思しき作品も多く出た影響ははかり知れない。
    字塔と呼ぶにふさわしい作品。続きを読む

    投稿日:2010.05.17

  • ここ花

    ここ花

    この作品群は一遍の美しい純文学であり、
    その精神世界は漫画を超え、時を越え、数多くの作家や映像に多大な影響を与えた原点となる作品です。

    アン・ライスの「夜明けのヴァンパイア」は萩尾作品からヒントを得たのか‥? 時を超えて私の宿題となっているが発表された年代からしてアン・ライスが模倣したのだと思います。
    ブラッド・ピットの演じたハリウッド映画の「インタヴュー・ウィズ・ヴァンパイア」もこの作品の模倣でしょう。ここまでパクられると気持ちいいです。
    世界に影響を与えた萩尾作品。美しいヴァンパイアの苦悩と葛藤‥。
    その着想の奇抜さと、萩尾先生の繊細な感性。
    今もなお輝き続ける、後世に残したい不朽の大作です。
    続きを読む

    投稿日:2010.02.01

Loading...

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

追加された作品は本棚から読むことが出来ます

本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック

スマートフォンの場合

パソコンの場合

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。