おいかわさんのレビュー
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このユーザーのレビュー
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黄砂の籠城(下)
松岡圭祐 / 講談社文庫
上巻を読んだならば…
5
上巻を読んだならば是非読んでいただきたい!!
4,000人を20万人の義和団から守ったこの日本人達のことを自分は知らなかった。
この「義和団事件」の後、日本人は世界から賞賛され、日本が列強国として認…められることになったとは。
世界で活躍した日本人は多くいるが、日本人として初めて世界に賞賛されたのが柴五郎だったのではないか。
この本を読んでそう思いました。
いつもはミステリーを書いている作者がなぜこの歴史小説を書いたのか。
それは世界に見せつけた日本人の誇りとなるこの日本人達の活躍をどうしても書きたかったからかもしれない。
続きを読む投稿日:2017.04.16
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黄砂の籠城(上)
松岡圭祐 / 講談社文庫
作者初の歴史小説にして傑作
5
今まで「万能鑑定士Qシリーズ」や「探偵の探偵」、「水鏡推理」等を書いてきた作者が
急に歴史小説を出したため、かなりびっくりしました。
内容は「義和団事件」を題材にしたもの。
自分は知らなかったのです…が、明治維新から30年後に当時の清で起きた事件が題材となっており、
義和団によって孤立した列強11カ国の公使達がいかにして籠城したか、また、11カ国をまとめあげたある日本人のことが書かれています。
歴史小説と言えども、読みやすい。
ただ、命を掛けた人々の話であるので暗い面もあります。
また、ミステリー的な側面も。
「日本人こそ最高の勇気と不屈の闘志、類稀なる知性と行動力をしめした、素晴らしき英雄たちである。」と
当時のイギリス公使に言わしめた日本人の活躍を知りたい方はぜひ一読を。 続きを読む投稿日:2017.04.16
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追憶の夜想曲
中山七里 / 講談社文庫
予想を遥かに超えて…
7
大した報酬にならない弁護を今回何故御子柴は受けるのか。
それは最後の最後までわからない。
見せ場はやはり法廷シーン。
次々に明らかになっていく謎はまさに圧巻。
正直完全にやられました…と言うしかな…い。
次巻はどうなっちゃうんだろ…読みたくてたまらなくさせる作品が本作にはあります。
内容にはあんまり触れられないけど前作の「贖罪の奏鳴曲」から是非読んで欲しい作品です。
続きを読む投稿日:2017.04.16
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贖罪の奏鳴曲
中山七里 / 講談社文庫
法曹界のダークヒーロー
3
主人公は法曹界で悪名の高い弁護士の御子柴礼司。
彼に苦渋を飲まされた検事や依頼人は数多く…
被告人の弁護をする上で明らかになっていく事件の全容と主人公御子柴の過去。
なぜ、「贖罪の奏鳴曲」というタイ…トルかは読んでいけばわかる仕組みになっています。
それにしても法廷でのシーンは鮮やかであり、結末に至るどんでん返しも圧巻。
次作の「追憶の夜想曲」も即購入・即読了してしまいました。
中山七里さんの作品を読むのは本作で初めてでしたが、
本シリーズのみならず他シリーズも含めて読んでみたいという気にさせる、そんな作品でした。 続きを読む投稿日:2017.04.16
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キネマ探偵カレイドミステリー
斜線堂有紀 / メディアワークス文庫
三上延のおすすめの小説ということで
5
「ビブリア古書堂~」シリーズの三上延のおすすめということで読んでみました。
内容は作中の日常に起きる事件を解決する際、安楽椅子探偵…もとい奇しくも引きこもり探偵として
映画の知識を披露しながら解決を…していく物語となっています。
主人公の奈緒崎は引きこもっていて大学に来ない嗄井戸高久を大学に来させるため、
彼の家に行くことから物語が始まりますが…
文体はちょっと独特で、嫌いな人がいるかもしれませんが、自分は結構好きな方で
冗長ととれる口語もありますが大学生の会話としてはありかなと思いました。
作者のデビュー作ということもあり、荒削りで強引な展開もありますが
今後の主人公たちの活躍も読んでみたいと思いました。 続きを読む投稿日:2017.04.16
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ビブリア古書堂の事件手帖7 ~栞子さんと果てない舞台~
三上延 / メディアワークス文庫
このシリーズ、さほど好きではありません…
3
このシリーズ、さほど好きではありません…
と、自分で書いたもののその理由は明確ではないんですけど。
少なくとも昔は2巻の途中あたりで読むのをやめてしまった気がします。
とはいえ、この人気のシリーズが…ついに完結ということで
1巻から一気に読んでみることにしましたが…
結局、このシリーズを好きではなかった理由はわからず、楽しく読んでしまいました。
本編にて色々な謎が解決。
母親との因縁・確執や大輔と栞子との関係も。
今回のテーマはシェークスピアになりますが、
この本を読んでみるとシェークスピアのことや彼の作品のことを全然知らないことに気づきます。
シリーズのファンで結末を知りたい人はもちろん、シェークスピアに興味がある人にもおすすめの物語です。
それにしても、このシリーズを書く作者は相当苦労したんだろうな…と考えてしまいました。
続きを読む投稿日:2017.04.16