理科好きさんのレビュー
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このユーザーのレビュー
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ジヴェルニーの食卓
原田マハ / 集英社文庫
印象派の巨匠たちの物語
7
静物画のセザンヌ,踊り子の絵のドガ,いまひとつ私にはピントこないマチス,そして私がもっとも好きなモネの,それぞれ史実に基づいたフィクションです。
印象派はいまでは日本でも人気のジャンルですが,当時は本…当にひどい扱いであったこと,そんな中でも画家達はいきいきと,しかし問題も抱えながら生活していたことが読み取れます。
この作家はさすがキュレータでもあるだけに,読みながらその絵画が本当に美しく浮き上がってくるように感じられます。これを読んでから美術館に行きたくなること間違いなしです。 続きを読む投稿日:2015.07.08
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ラブコメ今昔
有川浩 / 角川文庫
図書館戦争別冊よりも
6
図書館戦争別冊も甘い恋愛話ですが,さらに甘い甘い話しです.
空飛ぶ広報室ともリンクする舞台設定なので,一緒に読んだら良いと思います.
(ただし甘過ぎで胸焼けしても知りませんよ.)投稿日:2013.10.13
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クリムゾンの迷宮
貴志祐介 / 角川ホラー文庫
もう一ひねりあったら
5
ストーリーとしてはやはり既視感が強い。
危機的状況に置かれた場面場面の描写はさすがと思わせるとこともあるんですけど。
また,やはり少しご都合主義的な点がマイナスとなるポイントです。
「新世界より」や…「天使の囁き」があまりにも衝撃的なだけに,少し物足りない気もしてしまいます。 続きを読む投稿日:2015.09.13
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本をめぐる物語 一冊の扉
ダ・ヴィンチ編集部, 中田永一, 宮下奈都, 原田マハ, 小手鞠るい, 朱野帰子, 沢木まひろ, 小路幸也, 宮木あや子 / 角川文庫
オムニバスは楽しい
5
オムニバス形式の本は結構好きです.お目当ては良く読む作家の短編であっても,普段絶対手にとらない作家の作品も読むことになり,ある割合でその作家の別の作品も読んでみようという気にさせてくれます.いつも,と…は限りませんが,見つけたときには儲けもんですから. 続きを読む
投稿日:2014.04.13
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紙の月
角田光代 / ハルキ文庫
日常の延長に
5
欲望に突き動かされている訳ではないんでしょう。
心の弱い人,とも言い切れない。
日常の延長に,そしてこのぐらい大丈夫だろうという甘えに,落とし穴は待っています。
得られない満足感を一瞬得るために。投稿日:2015.02.11
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あした咲く蕾
朱川湊人 / 文春文庫