八六丸さんのレビュー
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54
このユーザーのレビュー
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雨の日も神様と相撲を
城平京 / 講談社タイガ
漫画版連載開始で知り、待ちきれず原作を。面白かった!
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漠然とした読後感もネタバレになりそうなので自粛。面白かったとだけ。あのシーンこのシーンが漫画になったときどうなるか、原作を読んで漫画への期待も高まりました。
投稿日:2019.12.21
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公園で高校生達が遊ぶだけ
園生凪, トコビ / 講談社ラノベ文庫
本当に公園で高校生達が遊ぶだけ話すだけ。それがいい。
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特に事件とかは起きません。タイトルの通りそれだけ。それだけが面白い。時間経過のある短編集形式でさらさらと読めます。
かなりライト文芸的な雰囲気の作品という印象です。普段ライト文芸系のレーベルしかチェ…ックしてなくてこの作品見落としてる、この作品が凄いツボにはまる人というのがかなりいそう。
西尾維新の雑談パートが好きな人とかにもお薦めできそう。あれを普通の日常にして灰汁もかなり抜いた感じと言ってうまく伝わるかどうか。
とりあえず試し読みしてみてほしい。ReaderStoreの試し読みだとプロローグから1話の冒頭までですが、講談社ラノベ文庫の公式サイトの試し読みとかなら1話目の最後まで入っているのでそちらで。プロローグ+15話+エピローグ、全般その1話の雰囲気でさらにいい感じになっていきます。1話に琴線に触れるものがあったなら絶対に買いです。 続きを読む投稿日:2018.09.06
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悪役、はじめました
千輝紅葉, 羽鳥ぴよこ / オーバーラップ文庫
読みやすい悪役もの 重すぎず軽すぎず悪人過ぎず善人過ぎず
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主人公が悪の組織側という作品はラノベではそれだけでひとつのジャンルと言っていいぐらいあるかと思います。ヘビーでダークに振り切ったり、ギャグに徹したり、シリアスからコメディまで色々な作品がある中で、この…作品はダークではないシリアスぐらいの重さです。
タイトルに書いた通り、重すぎず軽すぎず悪人過ぎずで、そのさじ加減がドンピシャの好みでした。そうそう、このぐらいが好きなんだよという人は私の他にも結構居るはずです。ぜひ一度読んでみてください。
…個人的には冒頭のノリは少し苦手で、そこ過ぎたあたりからが好みでした。 続きを読む投稿日:2018.04.22
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【下セカコラボSS付き!電子特典版】出会ってひと突きで絶頂除霊!
赤城大空, 魔太郎 / ガガガ文庫
『二度めの夏、二度と会えない君』映画化で注目の中の新作!
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追記:下セカコラボSS面白かったので、下セカ読者なのに出てすぐSSまだついてない時に買って読んだからまだ読んでないって人はDLしなおして読もうぜ!下セカ未読の人はSS読むのは下セカ全巻読んでからの方が…いいかも?
本作は『下ネタという概念が存在しない退屈な世界』(以下下セカ)のような社会風刺があるわけでもなく、ただひたすらバカエロラノベです。いい意味で。頭からっぽにして楽しむのに最適です。このタイトルで『二度めの夏、二度と会えない君』(以下ニドナツ)っぽさを期待する人もいないと思いますが、下セカっぽい風刺を期待して肩透かしされた気分になる人はいるかもしれません。風刺要素は探そうとせずただ娯楽作を読む心づもりが良いように思います。何らかの要素を風刺だと自然と感じられたなら、それはそれでその人の読み方とは思いますけど。
話の大まかな流れはラノベ読み慣れている人なら読むうちにだいたい予想できてだいたいその通りになります。予想を裏切り期待も裏切るより、捻らず予想の通りの期待に応えるエンタメを選んだ感じです。主人公が常識人で不快感のない良い奴なのでさらっと読めます。また、あらすじ通りの能力なのでエロいっちゃエロいシーンもあるんですけど、エグさはないのでそちらもさらっとしたギャグとしてのエロさでしたね。なんというか「使う用」って感じのではないです。
作者とガガガ文庫の勇者っぷりはあとがき読んだらいいと思います。タイトルにも書きましたがニドナツ映画化して色々分かったうえであえて最初に出すのがこれというのが最高にロックンロールだと思いました。この作品に風刺要素があるとしたらそこだよ。多分風刺とかじゃなく書きたいの書いただけで風刺と思われたら困るだけでしょうけど。
ともかく、この作品もたくさん売れてこれからも作者が硬軟好きなのが書ける感じであって欲しいなと思うので、さあ皆さん買った買った。 続きを読む投稿日:2018.01.11
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異世界コンサル株式会社
ダイスケ / 幻冬舎単行本
ビジネス書としても読めるラノベがよりビジネス書な感じに。
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面白いコンサル系異世界転移ものラノベであり、経営やビジネスのイロハのイを知れる確認できる思い出せる入門書的ビジネス書である、作品情報通り掛け値なしにビジネスライトノベルしている作品です。
私は「小説…家になろう! 」で投稿が始まった割と初期のころから読ませていただいていて、専門用語を使わずに経済やお商売の考え方を巧みに物語に落とし込んでいてビジネス書としても読めるラノベだなとは思っていましたが、書籍化にあたってここまでがっつりとビジネス書に寄せてきたのには正直意表を突かれました。
物語の加筆修正は置くとして、一番の違いはビジネス書的解説の「この節のまとめ」が章の終わりごとに付いたことでしょう。自分がなろう版を読んでいた時に本文から読み取っていたビジネス書的な面で作者の伝えたいことは、そう間違ってもいなかったらしいと答え合わせ出来た気分でした。読み取り切れてない部分もありましたけどね。また、要点になる部分がところどころ太字になっているのですが、そこもビジネス書っぽさを増しています。本当に要点を押さえていて理解のしやすさに繋がってはいるのですが、読みはじめしばらくはそこに小説・ラノベとして読む上で多少の視線の引っ掛かりを覚える方もいるかもしれません。ラノベとして面白いので読んでいるうちに慣れると思いますけれど。
そう!ラノベ、異世界転移ものとして面白いんですよ!巻末のおまけ「異世界主人公診断チャート」では、作者はこの話を「異世界苦労譚」に分類されています。ちなみにこのチャート、どっぷり愛好してる人からは異論反論付け足したいとこあるかもしれませんが、なろう系異世界転移・転生ものになじみのない方が色々あるんだな程度に知るには参考になると思います。閑話休題、なろう系は模倣・ひねり・派生からのサブジャンル化がどんどん進む事が多いですが、異世界転移・転生のサブジャンルでコンサル系と個人的に呼んでる作品群があります。この作品はその中でも群を抜いて地に足がついてて好みです。
小説・ラノベとビジネス書解説書を合わせた作品はこれまでにも色々とあり、ブームになるような話題作もありました。しかし、ここまで小説・ラノベとしての娯楽性とビジネス書解説書としての分かりやすさや妥当性を両立している作品はなかなか無いです。経営やビジネスのイロハのイだからこそ忘れちゃいけないとても重要なことがスッと入ってきますが、それは物語が面白いからこその部分がとても大きいです。
なろう版の方はこの後も物語が続いているので、書籍にも続きを期待したいです。あと、書籍で初めて知った方には変更点もあるのでなろう版も読んでみてもらいたいですね。なろう系になじみのない方には特に。 続きを読む投稿日:2017.07.14
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絶対に働きたくないダンジョンマスターが惰眠をむさぼるまで 4
鬼影スパナ, よう太 / オーバーラップ文庫
相変わらず安定したラノベらしい面白さのラノベ【書籍説明以上のネタバレ無し】
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ネタバレ避けると1巻での感想以上のことで書けることはあまりないのですが、書籍説明にあるように主人公村長になりました。いよいよ、異世界転移・転生チート主人公定番のNAISEIっぽいパートもあります。お…約束要素は広く浅く拾っている感じですが、相変わらず引いちゃうようなやり過ぎ感は無いのが絶妙なところ(※個人の感想でありなんちゃらかんちゃら)
作中で桁違いの上位互換が居ることなど主人公すげーの度合いだけでなく、それぞれの要素に割いてる文章量の配分…いろいろな要因で成り立っているバランスだと思います。定番をうまく使いこなして娯楽作品としてのラノベに徹していて作られています。おすすめですよ。 続きを読む投稿日:2017.03.02