hirokiさんのレビュー
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ツカむ!話術
パトリック・ハーラン / 角川oneテーマ21
話術の磨き方が判る良書
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相手とのコモンプレイスを見つけてエトス(人徳)>パトス(感情)>ロゴス(論理)の優先順位で訴えかける。臨場感あるストーリ、自虐と自慢の自己紹介でエトスを向上し、韻や5・7・5調のリズムで主張のメッセー…ジ性を強くする。ディベートにおいては見た目で85%の勝敗が決まるため話し方、聞き方を意識する。必ずしもロゴス=ロジックではないので騙す話術を見ぬく為にクリティカルシンキングを身につける必要がある。どちらかというとハイ・コンテクストの会話が苦手かな。 続きを読む
投稿日:2015.07.07
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イニシエーション・ラブ
乾くるみ / 文春文庫
真実を知った後の恐怖
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「必ず2回読みたくなる」という煽りに期待しすぎたかな。「タッくん」の視点で話が進むので真実がわかった後、文中で気持ちが見えなかった繭子のしたたかさが怖い。彼女はどうやってイニシエーション・ラブを乗り越…えたのかな。タッくんの葛藤と比較すると恋愛において男は常に女の手の上で踊らされているのだなと思う。 続きを読む
投稿日:2015.07.07
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運を支配する
桜井章一, 藤田晋 / 幻冬舎新書
2人の掛け合いが面白い
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「運を支配する」ための論法を雀鬼・桜井さんが哲学的に語り、サイバーエージェント藤田社長がビジネスの実例を示していく構成が面白かった。成功者も人生において圧倒的多数のチャンスが廻ってくるわけではない。人…生の大半は巡ってくるチャンスを確実にモノにするための準備期間と考え生きていく。またチャンスの際に自分を過大評価せず客観的に俯瞰して状況判断できることが重要ということかな。章が多いこともあり章間で相反する論法を説く部分もあるが、これは自分の置かれた状況次第で正解が異なるというように解釈した。 続きを読む
投稿日:2015.07.07
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逆説の日本史1 古代黎明編/封印された「倭」の謎
井沢元彦 / 小学館文庫
現代日本人と古代倭人が怨念信仰と和の精神でつながっている。
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価値観が大きく変わった一冊。古代日本史に登場する遠い先祖を身近な存在に感じたのは初体験だった。現代日本人と古代倭人が怨念信仰と和の精神でつながっている。井沢氏の打ち出す出雲大社、神功天皇の説により倭人…に親近感が沸く。歴史は過去の人々の立場に如何に立つかが大事だと思った。当たり前のことは史料には記載されない。現代人、当時周辺国との文化・技術の相違を考えて当時の当たり前を推測することで見えてくる事実がある。過激な部分もあるが氏の逆説の日本史のほうが史料至上主義の日本史より血が通った真の歴史学だと思う。 続きを読む
投稿日:2015.06.03
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舟を編む
三浦しをん / 光文社文庫
辞書が愛おしくなる
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心温まるストーリーだったが期待より軽かった印象。馬締さん始め登場人物たちの辞書への愛情が強すぎたことで、辞書編纂の長い年月や苦難の道のりを現実として想像しにくかったのが少し残念だったかな。日本語の伝承…において辞書の重要性を再認識した。国語辞書がこれまでずっと私費出版によって編まれてきていると知り、これまで辞書を支えてきた人々へ感謝したい。 続きを読む
投稿日:2015.05.29
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生き方
稲盛和夫 / サンマーク出版
足るを知る
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京セラ創業者、稲盛さんの哲学本。モノに満たされた現代社会では「足るを知る」という精神は重要だと感じた。因果応報を前提に考えた「利他」は結局「利己」になるのではと疑問がわき、「利他」を優先すべきという思…想を初読では共感できなかったかな。道徳訓話として素晴らしい話が多いが、成功後に行き着いた思想もあるだろうし、どの思想が稲盛さん成功の原動力になっていたのか知りたい。仕事に対する姿勢は「個人」として見習いたいが、他人には進めにくいかも。非常に熱い思いのこもった本なので自分を奮起させたいときに再読したい。 続きを読む
投稿日:2015.05.21