arikaさんのレビュー
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このユーザーのレビュー
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不安の種(1) フタの章
中山昌亮 / チャンピオンRED
いい!
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ごくごく短いストーリーの集成です。
多くのホラーとは違って、恨みのような因果は全くなく、ただそこに存在する怖さがある。それが非常に面白い。
それぞれの話しには、ほとんど繋がり有りません。どんどん読めま…す。
「後遺症ラジオ」も同じ著者でショートストーリーの集成ですが、こちらは話が少しずつ繋がっています。こちらも面白いです。
もっと続きが読みたいな。 続きを読む投稿日:2016.12.28
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山はどうしてできるのか ダイナミックな地球科学入門
藤岡換太郎 / ブルーバックス
面白いです。
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この著者の「川はどうして・・・」を読んでかなりガッカリしたのですが、性懲りもなくこの本を読んでみました。
こちらは結構面白いです。プレートテクトニクスのことが延々と書かれていたのはちょっと残念でしたが…。
これまで読んできたなかで、著者はおそらく海洋地形が専門なのかなと思います。そのつながりで、山の形成についてこの本ができたのかと思います。
「海はどうして・・・」も、いつか読んでみようかなと思い直しました。
続きを読む投稿日:2016.12.28
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のりりん(1)
鬼頭莫宏 / イブニング
破綻なし
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全巻セットで購入しました。
自転車嫌いな主人公が自転車にどんどん取り込まれ・・というストーリーです。舞台は湘南とか箱根あたりが多かったみたいです(詳しくないけど)。
読み終えて、何故主人公が自転車嫌い…なのか、輪の博多弁がおかしい、とかいったところは、最後には(駆け足ですが)収束して、話としても破綻はなかったかなと思います。
出てくるバイクはたくさんありますが、今では見ることすら難しい、とても個性的なフレームがどんどん出てきます。作者は自転車についてかなり詳しく(道交法なんかもね)、しかもキャリアが長いんじゃないかと。 続きを読む投稿日:2016.12.28
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「超」怖い話 仏滅
久田樹生 / 竹書房怪談文庫
タイトルと一致しない
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予備知識なしに、タイトルのみで読んでみました。
いくつかの短いお話が並んでいます。共通することは「祈り」。
祈りが十分にされてにないことで、良くないことが起こったりとか。
特に怖い話でもなく、な…んで仏滅がタイトルにあるのか、よくわかりませんでした。 続きを読む投稿日:2017.09.26
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私家版 差別語辞典
上原善広 / 新潮選書
差別の歴史と現状は?
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ひと昔前と比べて、部落解放運動は表面にはあまりでなくなってきたと思う。
しかし、「放送コード」「放送禁止用語(公式にはそのような用語はないとも聞いているが」は今も存在している。 現在も、あまりにこれ…らの言葉が多く存在していることに驚かされる。
ただ、被差別部落のことを著者は「路地」と表現している。他の著者の表現を使ったとのことではあるが、私は幼少時から単なる細い道を路地と呼称しており、なぜこの言葉を使用したのか、最後まで異和感を感じた。
また、差別される職種も色々記載されている。猿回しについては村崎太郎氏が自身も述べられていることもあり知っていたが、この書籍の中には木地師や陰陽師まで含まれているのはどうだろう。その意図がわかりにくかった。
民族としてアイヌに対する差別の歴史についても記載がある。しかし、それより北方の少数民族が強い差別を受けて、救済されなかったことにはもっとも驚きと悲しみを禁じ得なかった。 続きを読む投稿日:2017.08.16
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被差別のグルメ
上原善広 / 新潮新書
食物の歴史書としても読める
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「被差別の食卓」の続編とのことだが、こちらを先に読了した。「・・食卓」が世界の食事を題材にとっていることに対して、本書は日本での食事を重点的に記載しているとのこと。
見たことも聞いたこともない料理が…ほとんどで、個人的には想像を逞しくして読むことができた。
ただ冒頭に書かれていたような、提供した食事から妻の出自がばれて云々という話題は、私からはにわかに信じがたかった。確かに、アブラカスというものは、食品でなく肥料(植物性油脂を絞った残渣)の事しか知らなかったが・・・その一方、四国で肉屋で普通に売られていたイリカスという食品をみて、まさに著者の言うアブラカスと同じものと思い、ある種複雑な感銘を受けたことがある。
著者のスタンスは、特にこれらの食品や料理を淡々と述べていることにほぼ終始し、いわゆる偏見や差別意識はこの書籍からは生まれるはずはないと信じることができる。
イラブー料理は美味しいですよ 続きを読む投稿日:2017.08.16