佐伯泰英さんの代表作「居眠り磐音」決定版!第一巻『陽炎の辻』は、豊後関前藩の若き武士3人が、国許へと帰参するシーンから始まります。その夜、3人が直面した思いもよらなかった運命。そして、浪々の身となった坂崎磐音は江戸・深川で長屋暮らしを始めます。平成でもっとも愛されたエンタメ時代小説。著者自らが再度手を入れ〈決定版〉として蘇りました。
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天明三年春。
家族と穏やかに過ごしていた磐音は、関前藩の江戸留守居役兼用人・中居半蔵から呼び出しを受ける。
藩の物産事業は、新造船が就航、長崎から異国の品を買い付けるなど、軌道に乗りつつある、しかし、その利益を横領しようとする不穏な動きがあり、なんと磐音の父で国家老の正睦が疑われている、というのだ。
釈然とせぬままに、探索に手を貸すことになった磐音の前に、思いもかけない人物が現れて・・・・・・。 -
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戦いの舞台は再び江戸へ!
甲府勤番支配として四年目の秋を迎えた速水左近に思いがけない朗報が届く。
江戸に戻り、重職である奏者番に就くことになったのだ。
しかし、江戸帰着の道中には、田沼一派の苛烈な妨害が待ち受けていた。
亡き養父・佐々木玲圓の友を救うため、坂崎磐音は甲州道中へと急ぐのだが・・・・・・。
田沼一派と、対する譜代派。
戦いは新たな局面を迎える! -
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三年余に及んだ流転の旅から帰ってきた磐音を待ち受けるのは――
長い旅の果て、坂崎磐音とおこんが、ついに江戸に戻ってきた。
江戸入府を阻止しようとする田沼一派の警戒を潜り抜け、かつて暮らした小梅村に辿り着いた磐音たちを待ち受けていたのは、今津屋が用意した思いもかけない再会の場だった。
万感の思いに浸る磐音。だが、殺意をまとった忍び集団が密かに迫っていた・・・・・・。
田沼意次と新たな闘いが始まる! -
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旅の空にある磐音らの無事を祈りながら暮らす江戸の面々。
御典医の桂川甫周を妻のお有とともに訪ねた品川柳次郎は、磐音から書状が届いたことを聞かされる。
しかし、その帰路、尚武館佐々木道場が取り壊される現場を目の当たりにするのだった。
姥捨の郷で空也の成長を見守る磐音。
江戸帰還を決意し、その大きな障壁である田沼一派の唐人刺客を倒すため、迫る戦いに備えるが・・・・・・。 -
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空也誕生の地・姥捨の郷を救え!
一面銀世界の紀州姥捨の郷で、磐音とおこんは生まれたばかりの嫡男・空也を抱き、束の間の安息を得た。
だが、郷に暮らす雑賀衆が、生活の糧として守り続けてきた丹(水銀)の鉱脈を狙って、田沼意次が動き出す。
田沼に従うか否か――紀伊藩内は、藩論を真っふたつにわけて対立する。
事態を憂う高野山奥之院副教導・室町光然に助力を乞われた磐音は、隠れ里を守るために立ち上がる! -
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身重のおこんを守るため、裏高野の隠れ里へ!
将軍家の世嗣・家基の突然の死により窮地に陥った速水左近は切腹こそ免れたが、甲府勤番支配に転じることとなる。
それを知った今津屋の老分番頭・由蔵は速水の屋敷へと急ぐ。
一方、身分を隠して尾張藩で暮らす坂崎磐音と身重のおこんの前には田沼一派の刺客が姿を現し、磐音はさらなる逃避行を決意する。
追手の追跡を逃れるために、磐音たちが目指した地とは・・・・・・。 -
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尾張徳川家は敵か、味方か――。
江戸を離れ、田沼一派の影に追われる磐音とおこん、弥助、霧子の一行は、尾張名古屋に身を寄せた。
「清水平四郎」「いね」と名を偽り、束の間の安息を得たある日、通りがかった呉服問屋「尾州茶屋」で難癖をつけていた巨漢の武士を追い払ったのが縁となり、大番頭・三郎清定の信を得る。
稽古のためと紹介された藩道場で、師範格の一人を床に転がしてしまう。身のこなしといい、剣の腕前といい、磐音は正体を疑われることになって・・・・・・。
身重のおこんを抱えた磐音に、探索の手が迫る! -
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家基、玲圓との別れ。
そして、身重のおこんを守れるのか!?
江戸神保小路の尚武館を追われ、小梅村にある今津屋の御寮でひっそりと暮らす佐々木磐音とおこん。
だが、ここにも田沼一派の厳しい監視の眼がつきまとう。
金兵衛ら、二人を案じる江戸の人々は近づくことすらできない日々が続いていた。
身重のおこんをなによりも案じる磐音は、ある決意を胸に秘め、養父・玲圓らの隠し墓を参るのだが・・・・・・。 -
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危急存亡の死闘、迫る!
磐音を亡き者にしようと、妖術を遣って度々刺客を送り込んできた丸目歌女から、磐音は、直接対決の日時を通告された。
さらに、尚武館道場には、老中・田沼意次の用人が武芸者を連れて直々に現れ、難癖をつけてきた。
ついに田沼一派の攻勢は露骨になってきたのだ。
時を同じくして、将軍世嗣の家基は、突如、千代田城の外へ鷹狩りに出ることが決まる。
家基の身を案じる磐音に、養父・玲圓は磐音にある秘事を託す・・・・・・。
忠義の果てに磐音を待ち受けるもののは? -
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襲いくる田沼一派。
邪悪な策謀が牙を剥く!
小正月を迎えた江戸。
佐々木磐音は鵜飼百助のもとを訪ね、愛刀の備前包平の研ぎを依頼する。
その帰り道、両国橋に差し掛かった磐音と槍折れの名人・小田平助は、妖しい気を放つ靄に包まれる。
その場に姿を現した丸目歌女は、磐音に祖父の死を告げたうえであることを言い放ち、姿を消すのだが・・・・・・。
将軍家の世嗣・家基の命を狙う勢力がその牙を露わに襲い来る。
魔の手が次に伸ばされるのは!? -
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謎の武芸者現る!
年の瀬、門弟たちの餅つきで賑わう尚武館を、ひとりの武芸者が訪ねてきた。
手合わせに応じた磐音は、六尺棒の槍折れ術を操るかなりの腕前と、筑前訛りの愛嬌ある人柄を見込み、この男に道場の居候を願うのだが・・・・・・。
そのころ、門弟の重富利次郎は、藩目付の父と遠く高知城下に到着した。
落ち着く暇もなく、何者かによって父が襲われた。何やら密命を帯びているらしい父親を守ろうと戦う利次郎を待ち受けるものとは? -
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千鳥ヶ淵一番町にある高家の屋敷に、おこんらを伴って冬桜見物へと出かけた磐音。
美しい花を楽しでいたところに屋敷の主が城下がりしてくる。
すると、二人の武士が現れて、千宗易ゆかりの茶碗の返却を嘆願する。
一人が抜刀する騒ぎとなり、止めに入る磐音だが、後日、その武士が自裁したことを知る。
一方、尚武館には、見目麗しい孫娘に手を引かれた盲目の剣客がやってきて・・・・・・。
その妖力の狙いとは!? -
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