彼らはどこにいるのか 地球外知的生命をめぐる最新科学
キース・クーパー(著)
,斉藤隆央(訳)
/河出書房新社
作品情報
エイリアンは本当に存在するのか、もし会ったらどうなるか? 地球外知的生命の探求とは「われわれは何者か」を問うことでもある。心理学・人類学・歴史学まで駆使する宇宙科学の最前線!
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商品情報
- ジャンル
- サイエンス・テクノロジー - 数学・物理学・化学
- 出版社
- 河出書房新社
- 書籍発売日
- 2021.04.26
- Reader Store発売日
- 2021.07.16
- ファイルサイズ
- 3.9MB
- ページ数
- 386ページ
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この作品のレビュー
平均 4.0 (6件のレビュー)
-
『三体』を愉しんだ後で手にとる本
"彼らはここにいる!"というアンサー本ではない。
「50年に及ぶ天空の探査で、地球外文明と確かに言えるものは何も見つかっていない」のだから。
むしろ、見つけられなかったのは、彼らがいないからではな…く、探索する側に問題があったのではないかと問う。
まず、我々自身の"視野狭窄"問題で、われわれが今していることを、ETもするだろうと決めてかかる、人間中心の議論になっていたこと。
実際の地球外生命は多様な知能を持っているかもしれないのに、限られたヒトというビジョンやバイアスを投影して、予想を組み立てる過ちを犯していた。
知能がとりうる形態についてもあまりに限られた定義しか持ち合わせていないため、これまで見逃していた部分が大きいのではないか。
人は水がないと3、4日で死ぬが、メタンベースの生命もありうるのだ。
人間中心の考え方を持ちすぎると碌なことはなく、最良の戦略は、複数の可能性を考慮して、生命が必ずしもわれわれに似たものでなければならないとは考えないことだ。
しかし、結局のところ我々は、持っている探知能力以上のことは探知できない。
数百年前まで、大地にナスカの地上絵のような幾何学模様を描いて、天空とコミュニケーションをとろうとしていた。
電波が開発されれば電波、そしてレーザー、次にニュートリノビームと、現時点で発展して手にしたテクノロジーを最良と思うのが我々ではないか。
ただぼうっとしてろと?
コロンブスにジェット機ができるまで待てというのか?
ただ、地球外文明は他の通信手段を用いていて、見逃しているとは考えないのはお些末だろう。
そもそもSETIの観測は、効率的な短いシグナルではなく、コストが高くてありそうもない、連続的な長いシグナルを検出するよう設定されている。
何千年も、あらゆる方向に、強力なシグナルを出力しつづけたら、コストも高くなるだろうに...。
莫大なコストとエネルギーを割いて宇宙にメッセージを送ろうとする、辛抱強くて親切で、呆れるほど利他的なエイリアンがいるかというのが、次の問題。
それを当てにしているSETIは根拠のない思い込みだろう。
「私心のない利他行動が星々のあいだで多く見られるというSETIの期待は頼りにできない」。
じゅあ、彼らにとって見返りは何か?
未知の彼らへのメッセージに、Googleのサーバーまるごと送ったらどうかという議論がいかに荒唐無稽か。
腹をすかせた彼らとの「コンタクトのパラドックス」が本書の原題であり、中心となる議題だ。
『三体』を読んで宇宙社会学や狩人の巣食う「黒暗森林」理論などに興味を持ったら、第7章の「地球からのメッセージ エイリアンとのコンタクトは危険か」という議論は面白く読めるのでは。
本書を読んで最も恐ろしいと思ったのは、仮に莫大な資源に溢れた天の川銀河の植民地化や入植の波を着々と進めた、我々よりもはるかに進んだ地球外文明があったとして、彼らが地球に向けて軍を派遣するにはとんでもなく長い距離であるため、侵略よりもむしろ文明の絶滅を考えるなら、それはおそらく疾病によって起こされるだろうと予言していること。
コロナ禍の我々って、ひょっとして...続きを読む投稿日:2021.08.29
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地球外知的生命体を探索する、SETIに関する最新の知見をまとめた本書。
そもそも天の川銀河において、宇宙空間に進出できる文明をもつ知的生命体はどれほど存在しているのか、またその文明の存続時間は人類文…明の存続時間と重なりうるのか。また、仮に上記の条件をクリアしていたとして恒星間航行が果たしてできるのか。
もし宇宙人が存在し恒星間航行が可能なのであれば、なぜいま彼らかここにいないのか。つまり、宇宙人は存在しないのでは。という矛盾をフェルミのパラドックスと呼ぶ。
また、SETIとは別に、積極的にメッセージを宇宙に向けておくるプロジェクトもあり、そちらは危険なエイリアンに地球の位置を教えることになるとも危惧されているそう。
ダイソン天体やそうした文明の痕跡を探す方法も模索されている。
従来考えられていたよりもはるかに多くのハピタブルな惑星が次々に発見されているが、現在の文明度では行くことはおろか、直接探査もむずかしく、おそらくそれは仮に存在しているのであれば他の文明もそうなのだろう。
いつか宇宙で人類は孤独では無いことを証明できる日がくるのだろうか。
来てもまだ10000年くらいはかかりそうではある。
少し早く生まれて来すぎた。
第一章は利他行動の仮定として、はたしてエイリアンは地球人類と同じような利他的行動に意味を見出しているのか、利己において行動しているのかを議論
第二章は知能。そもそも文明を持てるレベルの知能は他の惑星で生まれうるのか。
第三章は地球以外に人類に居住可能な惑星がどれほどあるのか。
第四章ははたしてエイリアンが宇宙にメッセージを発信している可能性はあるのか。
第五章はエイリアンは宇宙に進出するほどの文明を持てているのか。
第六章は時間軸。文明の存続する時間はどれほどで、はたして人類文明と存続時間が重なる可能性はあるのか。
第七章は地球から発したメッセージが危険なエイリアンを呼び寄せてします危険性はないのか。
第八章はこれからのSETI。続きを読む投稿日:2022.10.10
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