発達障害 生きづらさを抱える少数派の「種族」たち
本田秀夫(著)
/SB新書
作品情報
「無理に治さなくていいのか!」「目からウロコが落ちた!」と大反響
「こだわりが強い」「うっかり屋」「気が散りやすい」……
発達障害は、じつは疾患モデルではなく、
ただ少数派なだけ!
●発達障害の人は、なぜ独特の行動をとるのか
私は、精神科医として30年あまり、臨床経験の大半を発達障害の診療に費やし、乳幼児から成人まで、さまざまなライフステージの方たちによりそってきました。それだけの期間にわたり、臨床医として活動している例は世界的にもまれです。そのような機会があったからこそ、発達障害のやや不可解な部分について、いろいろと知り、いろいろと考えることができました。その成果をこの本を通じてお伝えします。
発達障害の入門書や解説書はすでにたくさん出ていますが、この本では、私の長い臨床経験から、ほかの発達障害の本にはあまり書かれていないことをお話ししていきたいと思います。それは、発達障害のなかでも割合がかなり多いにもかかわらず、十分に理解されていない人たちの話です。
発達障害にはASD(自閉スペクトラム症)やADHD(注意欠如・多動症)などの種類がありますが、じつはそれらの種類のいくつかが重複している人が、かなり多くいらっしゃいます。そして、そうした重複例はかなり多いにもかかわらず、適切に理解され、対応されていないケースがよくみられるのです。
自閉スペクトラム症には「対人関係が苦手」で「こだわりが強い」という特徴があります。そしてADHDには「気が散りやすい」「じっとしていられない」という特徴がみられます。
「こだわりが強いこと」と「気が散りやすいこと」は、一見するとまじりあわない特徴のように思われます。しかし、それらが重複して現れるケースがよくあります。
(「はじめに」より)
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商品情報
- 著者
- 本田秀夫
- 出版社
- SBクリエイティブ
- 掲載誌・レーベル
- SB新書
- 書籍発売日
- 2018.12.05
- Reader Store発売日
- 2018.12.05
- ファイルサイズ
- 5.1MB
- ページ数
- 224ページ
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この作品のレビュー
平均 4.4 (33件のレビュー)
-
重複する発達障害の特徴とその対処法について分かりやすくまとめられている。
ちなみにASDやADHDの最後のDは障害という意味であり、本書では特性の程度という概念を重視するため初めにAS、ADHについて…の考え方を紹介していた。
発達障害が重複することでそれぞれの特性が弱くなることがあり、それによって発達障害の診断がつけられないケースが少なくない。しかし当人は生きづらさを抱えているにも関わらず環境調整されないまま過ごしているうちに、うつや不安障害などの二次障害を引き起こされる。そのため、診断にとらわれず個々の特性の程度に合わせて生きづらさを予防していくことが重要となる。
また、発達の特性を「 ~が苦手」という形で、なんらかの機能の欠損としてとらえるのではなく、「 ~よりも ~を優先する」という「選好性の偏り」としてとらえる方が好ましい。そしてそれが少数派の選好性であるが故に生きづらさを感じるわけだが、ふつう(多数派)との間に優劣の差はなく、お互いがお互いの生きやすいようにやっていけば良いのである。
自分はADHDの不注意、ASDのこだわりの強さがあると思っている。(一つの物事に過集中するのはADHDの特性だと思っていたが、本書によるとADHDのみの場合興味のある物事に対しても注意散漫になることが多く、ADHDの過集中とされているのはASDのこだわりの強さによるものではないか、とのことだった。興味のある場面では落ち着いてるのに興味が無くなった途端ソワソワするのもASDの特徴とのことで、これも当てはまっている気がする)
不注意によって落ち込んだりすることもあるけれど、こうした本に救われるのも事実で、児童精神科医によって心が救われる人は世の中に絶対いるんだと思う。
たまにSNSで発達障害と診断された人が"本当の発達障害は自分で気づけません。気づいてる時点で発達障害ではありません"と言っているのを見るけど、医者でもないのにその発言をするのはは随分と傲慢だよね。生きづらさを身をもって知っているのにどうして他人の生きづらさを無い物にしたがるのだろう。
ところで本書ではDCD(発達性協調運動障害)も取り上げられてたけど、走る姿がぎごちない、逆上がりができない、球技が極端に苦手、歩いたり作業してるときに体の一部をよくぶつけるなど、出てきた特性にほとんど当てはまっててびっくりした。まあ生活する上で困ってないから良いのだけど…。とはいえ学生時代に体育で皆と同じことを強要されるのは正直辛かったなあ。
✏研究によって「この支援法がよい」というふうに書かれたことは、だいたい、 ASDやADHDなどいずれかの障害に特化した内容になっています。
✏ASの特性がある人は、こだわりと対人関係を天秤にかけたとき、こだわりを優先する。
✏内容が変わることはあっても、こだわる対象がどんどん増えていくわけではなく、こだわりの総量は変わらない。
✏LDの特性があるのか、それとも学ぶ機会が少なかったのか判断が難しい。
✏発達の特性がある人(とくに自閉スペクトラムの特性がある人)は、基本的には自分のやりたいことを大事にする人たちです。自分のやりたいことに「これ以上は減らせない」という最低ラインがあります。
✏発達の特性がある人は、一般の人とは違って、仕事が忙しい時期でも、やりたいことへの情熱がおさえられなくなることがよくあります。食事や入浴、睡眠の時間を削ってでも、やりたいことをしたくなり、しかも、ストレスがたまればたまるほど、そういう思いが爆発しやすくなります。それが、発達の特性がある人の特徴です。続きを読む投稿日:2022.11.30
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色々と違和感を覚えていたことが全てこの本を読んで腑に落ちました。投稿日:2024.04.09
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