【感想】ポテトチップスと日本人 人生に寄り添う国民食の誕生

稲田 豊史 / 朝日新書
(20件のレビュー)

総合評価:

平均 4.4
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  • ポテトチップスを食べながらの日本人論

    ポテトチップスという国民食の歴史を透してみた日本人の気性、考えか他、そして時代を描いた好著である。ポテトチップの創業者や後継者が何をどのように考えて、新製品を開発し、販売し、企業経営を行ったがとても良くわかる。あとがきにも断ってあるようにステマでないのもとてもいい。続きを読む

    投稿日:2023.10.05

ブクログレビュー

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  • はーさん

    はーさん

    ポテトチップスの製造や販売に関する歴史についてまとめた本です。

    意外と最初に製造販売したのは湖池屋のようです。

    投稿日:2024.04.06

  • ふーさん

    ふーさん

    いやー良かったですね。
    ありそうでなかった本です。ポテチ好きな自分って色々勉強になりました。
    そして開発にも関わってろ自分にはとても有意義な本でした。でもそれが文化史になってるから驚きですね。
    ぜひ皆さんにおすすめしたい本です。
    著者に大あっぱれをあげたいですね。
    ご苦労様でした。
    続きを読む

    投稿日:2024.03.25

  • わっさん

    わっさん

    ●=引用

    宣伝コピーに惹かれて読んだが、期待していたほどの面白い、有意義な内容ではなかった。「こんにゃくの中の日本史」と同様、ミクロ(ひとつの話題・論点)からマクロ(一般論)に持論を展開するには、その理論、構成でいかに読者を惹きつけるかによる。理論や構成の展開に破綻は無かったが、面白いと思えなかったのは、そもそもそれほどポテチに対する思い入れが無いのが原因か。

    ●満たされている者はポテトチップスなど食べない。満たされていない者が近視眼的な欲望を充足させるためにポテトチップスを食む。ここでもまた、ポテトチップスは大衆にとって、否、持たざる大衆にとっての「欲望の充足装置」であり、同時に「ストレス解消装置」でもあった。
    続きを読む

    投稿日:2024.02.18

  • gaaco

    gaaco

    19世紀、サラトガ・チップスとして誕生した「料理」が、日本で製造されるようになるのは、終戦後まもなくのこと。
    高級おつまみから、子どものおやつへと次第にポジションを変えていく。
    調理機械や機能的なパッケージの開発に留まらず、販路や配送のことにも目配りされている。
    こういった経緯も、初めて知ることが多く面白い。

    さて、現在は、輸入物から国内の定番商品、期間限定のキワモノ的なもの、そして「サードウェーブ」まで、恐ろしく多様なものとなった。
    どれを選ぶかは、自己表現の一環。
    ポテチが欲求の対象ならぬ、「欲望の装置」となっていく様を描き出す。

    ちょっと細かいところでは、ジャガイモが西洋ではさげすまれていた背景に、おしべとめしべによって殖えない(地下茎であるタネイモで殖える)ことがあるという記述があった。
    イメージが悪かったという話は他の本でも読んだことがあるが、事情がそこだったとは。


    ポテチは「日本食」なの?とか、「欲望の装置」なんて大げさな、と思いつつ読んでいったが、読み終わると納得させられた。
    これまでこのテーマでは書かれたことがなかったとすれば、大変な労作だろう。
    新書としては文体が柔らかめで読みやすかった。
    困るのは、ポテチが食べたくなることかな。
    続きを読む

    投稿日:2023.10.20

  • mm

    mm

    お菓子も立派な文化であって、それを生み出した人たちは(そんなの当たり前だと言われてしまいそうだけど)すごく本気だし、命をかけてきたんだと気付かされた。戦後日本文化史としても勉強になる内容。

    投稿日:2023.10.07

  • tosyokan175

    tosyokan175

    中公新書「サラ金の歴史」を読んでから産業史って社会史であり、生活史であり、人々の欲望の歴史である、と気づかされています。この朝日新書は、それをポテトチップスで実現しています。もう序章で『「国策」が生み、「団塊ジュニア」が育て、「下流社会」が発展させた、ポテトチップス・イン・ジャパン。』と大まかなサマリーを提示しています。この話が早い感じ、さすが光文社新書「映画を早送りで観る人たち」の稲田貴史です。早送り,日本ポテトチップス業界史。それは濱田音二郎の「フラ印」、小池和夫の「湖池屋」、松尾孝の「カルビー」などの国産メーカーのプロジェクトXを集中して観た気分になりました。そういえばちょいちょいアメリカのエピソードが引用されるヒストリーチャンネル『American Eats』の「Salty Snacks」がこの本の構成の基盤なのかもしれません。しかし、メーカーの歴史は消費者の欲望の歴史、会社の変化と社会の変化の鏡面対称な部分も読みどころです。実は「早送り」の次は「ポテトチップス」?といぶかしく思ったのですが、通底するものを感じました。常に新しい世代の新しい行動様式に寄り添おうとするスタンスみたいなものです。「失われた20年」とそこから始まる「格差社会」についての理解は筆者の自分事としても深いものを感じます。たぶん他の読者も同じだと思いますが、読んでると無性にポテチ食べたくなります。我慢出来なくなってコンビニに行くと本書でも登場するイノベーション商品である「のり塩」と「コンソメパンチ」の期間限定フレーバー3倍増量商品が…買ってしまいました。後悔しました。しかし、それよりも大きなフェイスを取っていたのは、そのコンビニのPB商品でした。本書では触れられていないPBも含め日本のポテトチップス・ヒストリーは現在進行中です。続きを読む

    投稿日:2023.09.03

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