【感想】暴虎の牙 下

柚月裕子 / 角川文庫
(46件のレビュー)

総合評価:

平均 3.9
9
20
15
0
0
  • 『孤狼の血』シリーズ完結編

    『孤狼の血』シリーズ完結編ということで、前作『凶犬の眼』より後の話と思ったら、死んだはずの大上が出てきて驚いた。
    第1作の数年前と第2作から随分経った時の話になっていて、前者は大上が、後者は日岡が絡んでくるが、今作の主人公は愚連隊の沖だね。
    沖とその周辺の人間模様に大上や日岡が絡んできて、惹き込まれるし、最後の展開も面白かったけど、これで『孤狼の血』シリーズが完結というのは、しっくりこないなぁ。
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    投稿日:2023.04.05

ブクログレビュー

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  • 悠々自適

    悠々自適

    上巻は若さ故の危うさが漂いながらも,なんだかんだ上手く行く"青春"のようなものを感じたが,
    それも長くは続かず,下巻ではどんどんと崩壊に
    近づいていく感じが読んでいて切なかった。終盤に日岡と沖が対面する場面は熱くなったが,意外とあっさり終わってしまった。虎狼の血シリーズを完走した上で,私は沖が一番好きかもしれない。続きを読む

    投稿日:2024.04.24

  • kazubook21613

    kazubook21613

    このレビューはネタバレを含みます

    今のところ「虎狼の血」シリーズの完結編らしい。懐かしい大上と日岡に会えましたが、期待値が高すぎたせいで本作はイマイチ・・かな。星は厳しいけど三つで。

    特にラストがあっさりしすぎ。これでシリーズ終わりなの?かと・・まだまだ続く様な気がしているのは私だけでしょうか。ちょっとしたサプライズも仕掛けてあるが成功しているかどうかは微妙である。

    また敵役の沖があまりにも人格が壊れている。特に刑務所を出所してからの執拗なまでの裏切り者探しの顛末は全く好きになれない。前二作には極道ながら筋の通った人間も登場してのめり込めたが、沖は同情すべき生い立ちではあるものの、暴力に飢えたチンピラとしか私の目には映らず、イキがる中学生がそのまま大人になってしまった様にしか見えない。

    本作では大上が半分、日岡が半分の物語になっている。個人的には懐が深く人間的にどことなく深みを感じる大上に惹かれるところが大なので、もっと大上の活躍を味わいたかったので少し欲求不満気味でもある。

    以上残念なところを二、三点上げたが、それでも本作品は十分面白く、まさしく一気読みではあった。あくまでも全二作が素晴らしかったので、本作は割を食っている。

    次作があるとすれば、ぜひ大上を中心に据えた物語を味わいたい。

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    投稿日:2024.04.15

  • 1742518番目の読書家

    1742518番目の読書家

    え?続きは?これで終わり?という読み足りなさが残る結末。ガミさんにまた出会えたこと、パナマ帽にまつわるストーリーを読めたことがよかった。完結とのことだが、日岡の成長をもっと見届けたい次第。

    投稿日:2024.04.03

  • LULU

    LULU

    このレビューはネタバレを含みます

    「孤狼の血」シリーズ完結編下巻

    広島を我が物にするべく暴走しまくる呉虎会の沖はさらに勢力を伸ばしていた。
    そこで暴力団笹貫組が本気で呉虎会を潰しにかかる。
    仲間をやられた沖は笹貫組組長を狙うが、その情報は警察に漏れており、沖らは大上に逮捕された。
    そして時は平成16年。
    18年の懲役刑を終えて沖が出所した。
    懲りることなくさらに暴走する沖。
    大上はすでに鬼籍に入り、その後を継いだ日岡刑事が再び沖を追う…

    「凶犬の眼」の時の日岡と比べると、貫禄がでてきてはいるが、何かにつけてガミさんのようには上手くいかない。
    読者としては、そこがもどかしく、「暴虎」として描かれている沖の暴走ぶりが激しすぎて、ちょっと引いてしまった。

    これで完結だと、日岡の立つ背がない気がするなぁ。

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    投稿日:2024.03.02

  • ニセ人事課長

    ニセ人事課長

    さて下巻。

    五十子会に対する大上と沖のそれぞれの因縁がどう絡んでいくかと見ていたが、そっちへ行っちゃったか。
    大上は五十子会を潰す目的で沖に近づいたと思っていたのだが…。

    時は移り、平成16年。大上の時代から日岡の時代に。
    長らく収監された沖が出所し、逮捕される直前に裏切った人物への報復にひた走る沖を追う日岡。
    大上の気持ちはもとより周りが変わったことにも気づけず一人だけ昭和なままの沖の姿が浮いていて、話の展開としてはやるせない。
    日岡は沖とはほとんど絡めず、係長をうっちゃって指揮する姿の威勢は良いが、先手を打てない捜査は大上に遠く及ばず。
    シリーズ完結編と銘打たれていた割には尻すぼみな印象。確かに、このままでは日岡は終われない(by 松坂桃李)、ではないかい。
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    投稿日:2024.02.11

  • mayu

    mayu

    このレビューはネタバレを含みます

    3部作の最終作!ドキドキワクワクしながら一気読みしました。
    上巻はよかったけど下巻の終わり方が…

    ガミさんのあのパナマ帽沖からもらったってわかった時ガミさんは沖の形見みたいな感じでずっとつけてたんやな〜と思ったら違った。ただ巻き上げて気に入ったから…?沖のこと気にかけてたのは本当だと思うけど…。
    ガミさんは沖がギリギリのところで間に合ったけど(三島がチンコロしたからだけど)日岡は沖を更生させることも止めることもできなかったね…
    また会うことがあるだろうって書いてあったけどもう生きては会えなかったね。
    私読解力がないのか最後殺されたのは三島の方だと思ったけどみんなの感想読んで違うってわかった。
    ここで沖を止めるのは三島しかいなかったんだろうと思うからこれでよかったんだと思う。
    沖の勢いは凄かったけど結局ガミさんの忠告聞けなくてムショの中でもやり直せなくてこうなってしまったんだろうな。幼少期のこと考えると可哀想だけど結局自分も鬼になってしまった。どうしたらよかったんかな。
    三島はこれからどうするのかな〜たぶん普通にムショだろうな。

    日岡はもうすぐガミさんの歳になるけどやっぱりまだガミさんは遠い存在なんかな。
    日岡の最期見届けたいので続編どうかよろしくお願いします。

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    投稿日:2024.02.05

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