【感想】朝が来る

辻村深月 / 文春文庫
(481件のレビュー)

総合評価:

平均 4.1
147
222
74
10
3
  • 親子の絆とは

    特別養子縁組により,養子を受け入れる決断をした夫婦と,自分の意志にか
    かわらず,養子に出さざるを得なかった未成年の”母親”の,前と後の物語で
    す。
    ちょっと重いテーマですが。
    養子というのがまだ根付かない日本で,どんな想いを抱えて養子を迎えるの
    か,一方で,若くして出産したことで,周りの意識とのずれに耐えきれ
    ず,でも一人で生き抜く力も備わっておらず,闇に飲み込まれようとする”母
    親”。

    親子とはなんなのか,を考えさせられます。
    続きを読む

    投稿日:2018.09.12

  • ハケンアニメ

    以来で作者の作品を読んだ。
    あっと言う間に物語の中に引き込まれて、「もし自分自身が登場人物の中の一人であったならば どう行動(考えた)しただろうか?と考えずには居られなかった。

    実際に起こった事件のノベライズと言われても疑問を持たない程 非常に濃い内容の作品でした。女性だけではなく多くの男性にも読んで欲しい作品、映画化された様ですが、本を読むだけでも場面の一つ一つが脳裏に浮かびます。続きを読む

    投稿日:2020.10.11

  • 明けない夜はない

    現代社会における様々な問題が盛り込まれていて、非常に重く深い話ではあるけど、前半、後半の主人公に感情移入させる作者の筆力により惹き込まれる。
    前半と後半の主人公がクロスするラストシーンには救われた思いがした。続きを読む

    投稿日:2018.12.09

ブクログレビュー

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  • chez

    chez

    特別養子縁組のお話だったから、てっきり養子を迎えた側がメインのお話だと思ったら、産んだお母さん側の話と半々。新鮮だった。

    子供を手放しても無かったことにはならない。そうよね。だから産んだお母さんのその後を描くお話は大切だと思った。

    子供を産んだ今、もし自分の子が若くして妊娠したらどうしたら良いのか?と考え込んだ。答えはまだ見つからない
    続きを読む

    投稿日:2024.05.10

  • 2042203番目の読書家

    2042203番目の読書家

    このレビューはネタバレを含みます

    特別養子縁組のことが詳細に書かれており、親の心理面の描写が良かった。逆に実母側の部分があまり共感できず、後半部分はおもろしみにかけた。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2024.05.06

  • uri

    uri

    中学生で出産した少女と、不妊で悩む40代夫婦の特別養子縁組の話。

    子供を手放す実母と、向かい入れる里親の心境が丁寧に描かれていて、まるでノンフィクションを読んでいる様な臨場感のある物語だった。
    中学生のひかりが、出産を機にどんどん人生の歯車が狂い始め転落していく姿は読んでいて辛かった。ひかりの母親が世間体を気にして、娘の気持ちに寄り添えなかった事が、ひかりが不幸な人生を歩む原因であったと思う。
    血が繋がっていても子供を理解しようとしない親と、血が繋がっていなくても子供を信じる親の対比が色々考えさせられた。

    内容は重めだけど、タイトルの通り『朝が来る』
    ラストは優しさに包まれるとても素敵な作品であった。
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    投稿日:2024.05.03

  • ありママ

    ありママ

    「普通の子は普通の家庭にいます」というセリフにハッとした。養子として来る子は訳ありで、養子を迎えて幸せになる夫婦がいる数だけ、誰かの訳がある。当たり前だけど、生まれたからって誰もが歓迎されて育てられる訳ではないことを悲しく感じました。
    中学生の生みの母ひかりには、なぜ周りに助けを求めないのか、なぜそんな危ないことをしてしまうのか、と読んでいてやきもきしてばかり。とにかく無知で幼くて危うい。ひかりも彼氏の巧も幼すぎる。
    追い詰められたひかりに気づいてくれる人はいたけど、現状は変わらないし、果たして救いがあるのか。
    困難を乗り越えて熟考して養子を育てる夫婦はこの先またトラブルがあっても毅然と対応していけるのだろうし、『朝が来る』のタイトルが相応しい。ひかりにもいつか朝が来るのかな。
    続きを読む

    投稿日:2024.05.02

  • まかろん

    まかろん

    想像していた物語と大きく異なったため、続きが気になり一気に読了。
    子どもを授かれなかった側、図らずも授かってしまった側の苦悩がそれぞれ描かれる。
    生みの親より育ての親とはよく聞くが、実際はどうだろう。
    どこまでも道を踏み外しては奈落の底へと突き進むひかりに感情移入せずにはいられない。
    誰と出会うか、出会わないかが人生を大きく左右するのだと痛感した。
    続きを読む

    投稿日:2024.04.30

  • くるすたー

    くるすたー

    産みの親と育ての親が違う子供ってもしかしたら想像以上に沢山いるのかもなぁなんて思った
    きっと何か事情があって、その裏側にはその子供への計り知れない
    ほどの愛や親の中での葛藤や悩みがあるのだと思う
    血は繋がっていなくとも、成長過程を見守ることが出来なくても、愛することは出来る
    不妊で悩む夫婦の姿もとても辛かったけれどそれ以上にひかりの置かれた境遇があまりにも辛辣だった
    理不尽な理由でどうしようもなく犯罪に手を染めてしまう人間がどうか減りますように
    続きを読む

    投稿日:2024.04.21

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