【感想】死刑にいたる病

櫛木理宇 / ハヤカワ文庫JA
(391件のレビュー)

総合評価:

平均 3.7
61
166
126
17
4
  • 最後まで気の抜けない物語

    次々にわかる新事実と、彼のほんとうの「狙い」がわかった瞬間にゾッとする。夏のじめじめした湿気が体にまとわりつく以上の気味悪さと同時に「あぁやっぱり」と納得する爽快感という相反する気持ちのままラストまで読み続け、また、最後の最後でゾッとします。

    こんなに最後まで気の抜けない物語は久しぶりな気がします。
    続きを読む

    投稿日:2022.08.29

ブクログレビュー

"powered by"

  • 1678298番目の読書家

    1678298番目の読書家

    このレビューはネタバレを含みます

    映画を初めに見たがグロ描写が多く見れなかったため、読んだ。


    最後加納さんも文通してることが匂わされて、どうなるのか気になった。
    ほんとに誰でも良くて、自分の生い立ちを恥じるよりそれを利用して生かそうとする狂気、悪い意味で周りの視線を全く介してない感じ、雅也のことを翻弄して(最後は本人が自我を取り戻したけど)飲み込んでいって、結局無理だったら無理だったで意外とあっさり、というか他が沢山いて、
    とにかく狂人で、病と呼んで正しいと感じた。

    こわい。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2024.04.15

  • GIN

    GIN

    病、とはこのことか、と思いあたったのは物語の後半。信じられないほど救いのない、それなのにこれはフィクションなのだから、と受け流せないリアリティが本当に怖かった。

    投稿日:2024.04.12

  • パセリ姫

    パセリ姫

    こ…怖い。そして一部グロテスク。
    でもこういうのは自分では選ばないから、おもしろい読書体験だった。

    原作ファンの人が映画を見て、阿部サダヲではイメージが違うと言ってた、という話から興味がわいて読んでみた。
    確かに、上品な美男子、繊細な顔立ち、色白、鳶色の瞳、長いまつ毛…などのキーワードが出てきていて、年齢は42歳。阿部サダヲは演技力があって好きだけど、原作とは別物だろうな。

    じゃあ誰だったらイメージに合うかなぁ…と考えをめぐらせるのは楽しかった。
    続きを読む

    投稿日:2024.04.04

  • 花の宴

    花の宴

    我孫子武丸『殺戮にいたる病』と勘違いして読んだ作品。多分タイトルはオマージュと思うけど。
    とはいえ、あらすじは面白そうだったのに読んでみることにした。
    主人公が昔優秀だったが今は落ちこぼれFランに通い友達もいない男子大学生。
    肥大化した自尊心と選民意識の高さだけは立派で、上手くいかないのを周りのせいにしてなんの努力もしていないような拗らせた奴のように見えて、最初は主人公に腹が立つ。
    ただ、猟奇殺人者から届いた手紙をきっかけに、「9件目の事件だけは無実」なのを調査することになった。
    途中に挟まる独白(?)が、どう繋がるのかとわくわくした。
    どんどん「彼」に影響されていくところはぞわっとしたが、最後は弄ばれていたことに気がついたのでよかった。まあ普通なら殺人者から届いた手紙なんて無視するので、まぁああいう主人公を手玉に取るのは容易かったろうなと思う。
    続きを読む

    投稿日:2024.03.29

  • 越智

    越智

    鬱屈した日々を送っている元神童(他称)雅也。ある日拘置所から手紙をもらう。差出人は猟奇連続殺人犯の死刑囚榛村大和。30人以上の少年少女たちを拷問の上殺し庭に埋めて楽しんでいた男。しばらくして雅也は思い出す。彼は小さなころ懐いていたパン屋の主人だった。

    なんていう滑り出しで始まるこのお話。
    拷問の部分の描写はかなり柔らかくしてあって気分が悪くなるみたいなことはありません。
    どうして榛村大和は連続殺人犯になり得たか 幼少時代の悲惨な生活も描かれますが母親がだらしなかったという 本当に手の打ちようがない理由で、片親でそれがそうだったらもうどうしようもないではないか。
    避けようもない悲惨な環境の中知能だけは高かった榛村は歪んだ方向に才能をのばしてゆく。それは相手の支配。
    気付いたら横に生えてきたオヤシラズのように、世間が気づいた時にはもう引っこ抜くしかなかった といったカンジかしら。例えがライト過ぎですかね。

    雅也が作中で大量殺人の犯人の本を読むんですが、同じように作者も参考として読んでいて、その中に「FBI心理分析官」があり、あーそれ私も読んだーってなりました。
    そう、大量殺人犯の伝記とかルポモノって人気ありますよね。怖いもの見たさというよりも恐怖の原因を知りたいというよりも未知への好奇心。人によっては一種の憧れがあると言われても理解はできます。
    ただある種の憧れを抱くのとヤっちまうのは雲泥の差なんでね、そこを越えないからこそこういう本をスリルとして楽しめるんだよ、と。
    お話の構成が巧みなのか、何かを知ると何か新たに不可解な部分が出てきてずるずると飽きずに読みました。
    エグみはちょっと足りないかも。
    続きを読む

    投稿日:2024.03.27

  • 無限ラーメン愛好家

    無限ラーメン愛好家

    嘘をつくときは9割真実で1割嘘を混ぜる。感じなところだけを嘘をすることで人は信じてしまう。今までと今後の人間関係に考えさせられる本だった

    投稿日:2024.03.22

Loading...

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

追加された作品は本棚から読むことが出来ます

本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック

スマートフォンの場合

パソコンの場合

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。