【感想】火山のふもとで

松家仁之 / 新潮社
(105件のレビュー)

総合評価:

平均 4.3
47
30
12
1
1
  • 丁寧に丁寧に描かれた作品

    一ページも無駄がない丁寧さなのに、なぜか清涼感に満ち溢れた美しい作品でした。次の作品が非常に楽しみ、と思わせる力量の新人さんだなあと感じました。

    投稿日:2013.11.05

  • 手元に置いてじっくりと向かい合いたいと思える話でした

    憧れの建築家のもと
    夏の間の仕事場となる軽井沢の「夏の家」でスタートした建築家としての生活と、そこでの秘めた恋を中心に静かなタッチで描いた秀作
    建築物、環境、人、音などの細部にわたるまでの丁寧で親密な描写をゆっくりと味わいたい作品です続きを読む

    投稿日:2013.11.19

  • 新年早々良い作品に巡り会えた

    すごく良かった、読み終わってしまうのが惜しいくらい。
    実在した建築家をモチーフにした、ある建築設計事務所のひと夏が描かれた長編小説。
    登場人物の仕事に対する真摯でストイックな姿勢にとても共感がもてる。また、描かれている風景や人物のディテールや空気感がすごく心地よい。そしてなんだか儚げでちょっと切ない読後感。
    読んで損はありません。
    続きを読む

    投稿日:2014.01.16

ブクログレビュー

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  • ミサト

    ミサト

    夏になると軽井沢の別荘地に事務所機能を移転する、ある設計事務所に入所した「ぼく」の視点から語られる一夏の物語。
    建築には興味がなかったけど、住む人・使う人の心地好さを最優先にする村井先生の静かな情熱はすごく良く理解できて、読んで良かったと思えました続きを読む

    投稿日:2024.04.21

  • Coco

    Coco

    このレビューはネタバレを含みます

    自然の中で静かにでも必死に時間が進んで行く
    こんな風に建築を見れる日は私にも来るのかな

    建築をこれから勉強しようと思ってる私
    人と建築が1つの本に凄く良い感じに入ってて、
    これから勉強スタートする私は現在やる気に満ちてる

    フランク・ロイド・ライトがそんな壮絶な人生とは全然知らなかったなあ、

    レビューの続きを読む

    投稿日:2023.09.22

  • poka&だいこんまる

    poka&だいこんまる

    <poka>
    坂西と雪子が夜の暗い道をホタルを見ながら歩く場面が好きです。
    読み終えるのがもったいなくて、2回読みました。

    投稿日:2023.02.26

  • 省生

    省生

    建築家たちの専門的な話が多くて難しいが、じっくり読むとなかなか面白い。恋愛要素もあるけれど、それ以上に先生の存在の大きさを感じた。

    投稿日:2022.12.14

  • ミカンミカン

    ミカンミカン

     村上春樹さんと同じくらいデコラティブな文章で始めは読みにくくて仕方がありませんでした。風景や鳥の鳴き声、そして建築の意匠についての描写が延々と続きます。真ん中くらいまでくるとそれにも慣れてきて、まあまあ読めるようになってきました。これといって変化のない日常を描いた作品だと思いますが、そうでありながら通勤でこの本を手に取って広げてしまうのが習慣化するようなしぶとい力強さを感じます。
     このしぶとさは、もしかしたらクセになるのかもしれません。
    続きを読む

    投稿日:2022.10.06

  • kurione

    kurione

    SNSで何度か紹介されているのを見て。
    あらすじ等の予備知識なく読書できるのは久しぶり。
    結果、とても良かった。実際のモデルになった事務所があるそうで、業界では有名なんだとか…私は全く知らず。

    砥上さんの既刊2作と雰囲気が似ていて、なんかはっきりしないけど芯のある主人公が好きみたい。新たな自己発見だった。
    あとは、心打たれる文言が多かったので、忘れないよう、以下入力。

    「うまくいった家はね、こちらが説明するときに使った言葉をクライアントが覚えてくれていて、訪ねてきたお客さんに、その言葉で自分の家を説明するようになる。われわれ建築家の言葉がいつしかそこに暮らす人たちの言葉になっている。そうすれば成功なんだよ。」

    「いろいろな理不尽だの強引さだのと、正面からやりとりしなければならないときもあるんだよ。それが、建築家という仕事なんだ」
    「彼は、シャッターを下ろしてしまうんだね。そうやって自分を無感覚にしておいて、理不尽や強引なものを黙って受け入れようとするところがある。自分を傷つけずに、うまくやり過ごすための防衛策かもしれない。しかしね、それではかえって傷を負う結果になるんだよ」
    「そういうことをくり返しているうちに、自分が何をやりたいのか、何をやりたくないのか、だんだんわからなくなってくる。わかるかい?」
    「理不尽なものに押し切られることもあるだろう。相手のある仕事だからね。ただ、最後に押し切られるにしても、自分の考えは、言葉を尽くして伝えるべきなんだよ。そうでないと、自分の考える建築がどこにもなかったことになってしまう。自分の考えを、自分自身ですらたどれなくなってしまう」
    続きを読む

    投稿日:2022.06.28

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