ramsさんのレビュー
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このユーザーのレビュー
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舟を編む
三浦しをん / 光文社文庫
「右」を言葉で説明するとしたらどう言いますか、では「愛」は…
189
普段手にしている辞書が愛おしくてたまらなくなってしまうかも知れません
辞書の編纂に人生を捧げる人達の姿に心を打たれます
淡々と言葉が並んでいる辞書の裏に隠された
人の思いと努力に頭が下がる思いでした…
きっと「右」や「愛」を辞書で調べてみたくなりますよ 続きを読む投稿日:2014.04.19
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氷菓
米澤穂信 / 角川文庫
高校を舞台にした日常の謎に古典部の面々が挑む
33
限定版のポップな表紙デザインに惹かれて入れた本です
高校を舞台に起る日常の謎を高校生の男女が解いていく
短編仕立てのミステリでサクッと読みやすく
すぐに読みたい訳ではなくてもReaderに入れておく…と
手が伸びやすい話です
でも積極的に関わりを持とうとしない省エネ高校生って
ジェネレーションギャップを感じるなぁ
それから古典部が舞台とはいっても、それらしい活動はほとんどないので
古典文学萌えの方は要注意です
続きを読む投稿日:2014.06.06
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ジョーカー・ゲーム
柳広司 / 角川文庫
スパイとして生きる人の内面を深くえぐった作品
27
舞台は戦時中の日本
密かに設立されたスパイ養成機関「D機関」
そこでは自らの存在だけを信じる若き精鋭たちが鍛錬に励んでいた
そんな彼らとD機関の責任者でもある一人の男の姿を描いた短編集
スパイ物と…いっても007シリーズのような派手なアクションシーンはほとんどなく
ここに描かれるスパイの実情はそれとは全く異質なものでした
目立たず、殺さず、死なず
ターゲットの言動や髪の毛ほどの違和感から
その裏にある真実を手繰り寄せていく姿に驚愕しました
続きを読む投稿日:2014.12.06
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県庁おもてなし課
有川浩 / 角川文庫
有川テイストのまぶし具合が絶妙です
25
なんでも史上初の観光小説だそうです
高知県庁の観光を担当するおもてなし課の職員の成長を物語として描くと同時に
高知県の魅力を余すことなく伝え、郷土の宣伝にも繋げています
ともするとただの宣伝小説になっ…てしまいそうなところを
恋愛話を程よく絡め宣伝臭さを感じさせないところが有川さんの上手さでしょう 続きを読む投稿日:2013.12.13
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神去なあなあ日常
三浦しをん / 読楽
さすがは三浦さんのお仕事小説、キャラ作りが抜群です
24
卒業後はフリーターにでもなろうと考えていた男子高校生が
突如三重の山奥の神去村に放り込まれた!
一般的には馴染の浅い林業を通じて
若者が人としての生き方を探し出していく姿が実に爽快です
あー神去村!住…みたいとまでは思わないけど、一夏くらい過ごしてみたいなぁ 続きを読む投稿日:2014.04.15
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ルーズヴェルト・ゲーム
池井戸潤 / 講談社文庫
池井戸さんが描く野球の話!?
20
野球絡みの話とは言えそこは池井戸さんの作品
コストカット、リストラ、企業買収、銀行との対峙など
いかにも池井戸さんらしい話が展開されます
他の作品と比べ悪役の設定が若干穏やかで
気軽に読むことができる…と思います 続きを読む投稿日:2014.03.15