【感想】伊賀忍法帖 山田風太郎忍法帖(3)

山田風太郎 / 講談社文庫
(23件のレビュー)

総合評価:

平均 3.8
4
8
8
0
0
  • 果心居士から始まって

    伊賀者とその恋人をめぐる数奇な物語が歴史上の乱という乱の間に咲くあだ花として描き出されています。適度なエロス度と残虐さはありますが、それも物語を盛り上げる一つの要因になっています。言われてみれば松永久秀も天下の実権を握りかけたこともあります。三好義興の妻や、松永久秀の愛妾も絡んでてんやわんやの内に、伊賀者である笛吹は二つの恋と淫石と言う名の魔性のものに翻弄されます。柳生石舟斎が以外にいい味出してます。グッジョブな場面多し。剣聖上泉と柳生石舟斎の立ち合い、そして果心居士との幻術、剣術比べにはニヤリとさせられます。それにしても忍法帖の妙な魅力にひかれて三巻目まで読んでしまいましたが、作者も毎回毎回違いを出すのが大変でしょうに。
    最後まで読めたので星5つです。
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    投稿日:2015.08.28

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  • あしげ

    あしげ

    その昔、映画を見た記憶があるが・・・八犬伝と混じって覚えているようだ。原作は初読み。

    相変わらず、すごい面白い物語だ。いよいよ人間離れした忍者たち。今回は主人公がわりと普通(必殺技がないだけ?)なので主人公に感情移入しやすい。が、出てくる女性キャラが素晴らしい。美人ですごくエロチックなのがまたいい。

    この「篝火」、渡辺典子が演じたんだよなぁ。
    男性陣、映像チェックしたくなりますよ。
    続きを読む

    投稿日:2023.04.27

  • tamasan7

    tamasan7

    久々の風太郎作品。主人公の笛吹城太郎のキャラが弱かったかもしれない!今回は1対7。敵の数は多いが、さくさく進んでいくので読みやすい一方、敵方にあんまり個性を感じられなかった。
    しかし、山田風太郎の読ませる力って本当にすごいなと思う。忍法ものとはいえ、古い時代の本なのに、全く退屈させない。次はどの忍法帖を読もうかな。続きを読む

    投稿日:2022.10.04

  • camelmild

    camelmild

    このレビューはネタバレを含みます

    個人的に、篝火のキャラがすごく迫力あって好きでしたね。
    まぁ悲劇のヒロインポジションなんですが、死ぬ間際残した言葉が
    『仇を討ってくれ』『私以外の女と寝ないでくれ』です。
    物凄く素直な言葉だと思うんですよ。こういう役割を与えられた登場人物って、やっぱり綺麗な事を言う最期が多いような気がします。
    それこそ私の事は忘れてだ、貴方は幸せに生きて、だ。
    それが嘘だとは言いませんけどね。でもやっぱり、志半ばにしてこの世を去る人間としての、非常に説得力のある呪詛の言葉のように感じましたね。

    新左衛門の立ち位置が格好いいんだけど・・・惜しいような。城太郎の知らない所で1人くらい根来衆を討つくらいの暗躍が見たかったなあ。
    強者のポジションが与えられているだけに、尚更ね。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2015.04.07

  • sazuka

    sazuka



    忍法帖シリーズも順調に進んでいます。全般的に美女とエロが出てくる忍法帖ですが、これまでの作品では手段であったエロが、はっきり目的となっているところがいとをかし。とはいえ、その目的を果たすためにすることが、またエロなのである!

    それ故に、これまで以上に全編にわたって艶かしい話が続きますが、一方で登場するスタンド使い(違うが)も多彩になってきます。そして、悲しい別れもあるものの、この話はなかなかの勧善懲悪。主人公は敵のような特殊能力を持たず、がんばりと主人公補正でなんとか役割を全うしていくのです。当然のごとく人はバンバン死ぬし、血やらいろんな液がドバドバでるわけだけど、なのになんとも爽やかなのである!

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    投稿日:2014.08.05

  • akahira

    akahira

    いつもの超人忍者のバトルアクション小説。
    ただ敵の忍者が超強くて、主人公が弱すぎる。
    むーイライラする。

    相変わらず面白いことは面白いが、
    悪は死なずますます栄えるというのが、
    どーもスッキリしねー続きを読む

    投稿日:2014.06.28

  • カルタゴ

    カルタゴ

    いよいよ人間離れしていく忍者たち。

    首から下を別の女とすげ替えられ、すこぶる邪悪で淫蕩な別人へと生まれ変わってしまった主人公の恋人、篝火=漁火。
    ここまで読んだ山田風太郎作品の中でもダントツにどす黒いキャラだった。
    まるでDIO。
    設定からしてモラルを度外視してるんで、果てはどこまで逸脱するのか気になって目が離せなった。
    ページから傲慢な高笑いが聴こえてくるようでした。

    欲望剥き出しで誰憚ることなく我が道を行く松永弾正も魅力的な悪役だった。
    続きを読む

    投稿日:2013.08.03

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