【感想】阪急電車

有川浩 / 幻冬舎文庫
(3201件のレビュー)

総合評価:

平均 4.3
1394
1117
403
52
25
  • 関西人は、必読

    「阪急電車」という強力なローカル色があるので
    大阪・兵庫地域以外の人には、ちょっとなじみにくいかもしれない。
    私も関西人だが、今津線に乗ったのは、今まで3回か4回だからだ。

    ただ、その「なじみ」さえ気にしなければ、
    とおりすがりの人々の間に生まれた、ささやかな交流を
    心温まる視線で描いた傑作で、
    映画もこの原作も甲乙つけがたい魅力がある。
    私は、映画は映画館で2回観た。
    原作は、文庫本と電子書籍のダブル購入である。

    今津線に位置する某大学のOBも必読だろう。

    続きを読む

    投稿日:2013.11.09

  • 心温まるラブストーリー

    一駅分の話が短く、サクサク読めて面白い。それぞれに出てくる人々が少しずつリンクして、一人一人の物語が電車の中に幾つも出来上がっている。上りと下りの間には半年程度の時間があって、前半で芽生えそうだった恋が発展していたり、傷ついていた人が希望を持って頑張っていたりと、その経過も楽しめた。心が温かくなるような読了感でした。続きを読む

    投稿日:2014.04.14

  • 序文がじわっと効いてくる

    不思議な目線の小説だな、と思った。だって、「阪急電車」に乗っている人の目線で語られるのかな、と思うではないか普通。だが序文はこんなものから始まっている。

    「阪急宝塚駅は、梅田(大阪)へ直接向かう宝塚線と、西宮北口で神戸線へ連結する今津線が『人』の形に合流している駅だ。」

    これは、「乗客」は普通意識しない形である。
    (今津線に乗り換える時も考えたこともなかった!)
    この後に目次があり、あとはもちろん乗客目線の話になっていくし、そちらが本編である。
    オムニバス形式で、いろんな人がもやっとつながっているような・・・
    いや・・・もやっとではなく・・・

    ここで序文が効いてくる。

    そうか、人の形につながっているのか。

    謎解きでもなんでもないんだけれど、謎が解けたような、
    やわらかな爽快感。
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    投稿日:2014.09.09

  • オムニバス・ラブストーリー

    良く出来たオムニバス形式のラブストーリー。ええ話読ませてもらいました、て感じ。東京じゃ山手線とか東横線とか「線」とそっけないのだが、関西じゃ阪急電車、南海電車と「電車」で情感がある(と大阪出身の知り合いが主張していた)。「阪急電車」というタイトルがまさにそれ。「本読み」としては、図書館とか書店で運命の相手と巡り合う、ちうのが大いなる理想で、まさしくそれでまとめてくださりました、と。続きを読む

    投稿日:2013.10.01

  • 舞台設定が絶妙です

    都会過ぎず田舎過ぎない片道わずか15分のローカル線と言う舞台がもう絶妙
    他人との間に壁を作りひたすらスマホと睨めっこの山手線では
    こんな温かみのある話は生まれなかったでしょう

    複数のストーリーがオムニバス形式で絡み合いながら進む話
    少し甘味を付けたミルクティーでも飲みながら一気読みがお奨め
    続きを読む

    投稿日:2013.10.29

  • 視野が狭くなってしまった時に読みたい

    映画みていないのですが、いまさらになって読みました。
    さまざまな登場人物がいて、それぞれの駅(章)ごとに視点となる人が変わります。
    次々と駅が変わって、続きが気になるけど次に行ってしまったり、そう思ったら折り返して戻ってきたり。

    自分の思い出と重ねてみたり、世の中って、
    いろんなひとのいろんな人生が重なってできてるんだなーと思いかえさせてくれます。
    続きを読む

    投稿日:2013.10.05

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ブクログレビュー

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  • こゆき

    こゆき

    読んだことないと思ってたけど、読み進めていくと多分中学生のとき読んだ気がした。
    久しぶに有川浩の恋愛小説、なんともいえない胸きゅん具合を摂取できた感じ。
    有川浩は嫌うべき登場人物と好きになる登場人物がはっきりしてて好きになりやすいし、読みやすい!続きを読む

    投稿日:2024.05.14

  • ゆきみだいふく

    ゆきみだいふく

    有川浩さん初読みでした。

    良かった〜。
    電車に乗り合わせた人々のそれぞれの出会いと人生。
    やっぱり登場人物が繋がってるのは私好みで一気読み❢
    翔子を応援したい。
    圭一はなんというか、私好み(笑)

    投稿日:2024.05.09

  • かえる

    かえる


    1番ドカンときた駅
    →行き/逆瀬川駅
    1番共感できた人物
    →翔子&時江
    でした! 

    ネタバレ回避の読書感想文
    以上♪

    投稿日:2024.05.06

  • あずき

    あずき

    またまた有川さんの温かい話だなぁと思い読んでた。

    電車で巡り合うような一期一会の機会や、人と人との繋がりを大事にするべきなんだろうなって思った。
    代わり映えのしない毎日を彩り豊かな毎日に変えるのは、ふとした出会いを大事にすることなのかな。続きを読む

    投稿日:2024.05.06

  • Sayuri

    Sayuri

    2010年(発出2008年) 269ページ

    私の住む田舎には、ローカル線が1本。ワンマンの1車両、または2車両。運行時間は1時間に1本。それでもとてもありがたいのです。私の高校生時代にはなかったこの電車のおかげで、今の高校生の通学範囲は大きく広がりました。
    というわけで、あまり電車とは縁の薄い地域に住んでおりますが、電車に乗る人の人生模様を描いたこのお話、とても面白かったです。
    電車に偶然乗り合わせた人たちのふれあい、関わり合い。話を聴いてアドバイスしたり勇気をもらったり。
    どのお話も楽しく読めました。図書館カップル、おばあちゃんと孫娘、キレる殴るの彼氏を持つミサ、奥さんグループの中の気の弱い康江、えっちゃん、ゴンちゃん、その中でも1番印象深いのが討ち入りウェディングドレスの翔子でした。そして、いい駅はどこかと言ったら小林駅。ツバメと七夕は、ありふれていてもほっこりしますね。

    ちなみに、わが地方のローカル線は、運転手さんがいいですね。息子が高校生の頃、寝てしまい電車で乗り過ごした時に、降りる駅を覚えていてくれた運転士さんが、息子を起こしてくれました。それは寒い冬の時期でした。そこで降りれば寒い駅で長々待たなければならないところ、このままT駅まで乗ってそこで降りれば、ちょうど反対方向の電車に乗り換えできると言ってくれました。私が施設のご利用者と一緒に外へ散歩に行った時、ちょうど電車が通りかかり皆で手を振ったら、挨拶の警笛を鳴らしてくれました。

    電車っていいなあ、と思いますし、読んだあとにほんわかした気持ちになれる阪急電車、おすすめします。
    続きを読む

    投稿日:2024.05.02

  • シバ

    シバ

    心が暖かくなる作品です。色んな性格の人がいて、それを上手く表現されていて素晴らしいです。その人たちがお互いにどう関わっていくのか、、、スカッとする場面もあり、何度読んでも面白いです!

    投稿日:2024.04.21

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