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乾くるみ / 文春文庫 (3009件のレビュー)
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総合評価:
KENT
二回読みしたくなる傑作ミステリー
イニシエーションとは「通過儀礼」のことである。従ってタイトルの『イニシエーション・ラブ』とは永遠の恋ではなく、大人になる前の一時の恋ということになるのだろうか。また本書はバリバリの恋愛小説だと思って…いたのだが、実は「必ず二回読みしたくなる」と絶賛された傑作ミステリーであった。 本書の裏表紙にある内容紹介文には、「甘美で、ときにほろ苦い青春のひとときを瑞々しい筆致で描いた青春小説----と思いきや、最後から二行目(絶対先に読まないで!)で、本書は全く違った物語に変貌する。」と綴られているのである。 これは一体何を意味しているのだろうか、ネタバレになるのでここでは解説は避けることにするが、いくつかのヒントだけ紹介しよう。第一のヒントはこの小説のタイトルである。そして第一章、第二章という区分ではなく、かつてのカセットテープのようなside-Aとside-Bという区分も意味深ではないか。さらにside-Aではしつこいくらい細かくじっくりと丁寧な描写に終始しているのだが、side-Bではテンポの速い展開に変化しているのだ。また本作はタイムトラベル系の小説ではないのだが、時系列をゆがめて描いているため、二度読みが必要だということ……。まだほかにも矛盾することがいろいろあるのだが、これ以上記すとネタバレになってしまう恐れがあるのでこのへんで止めておこう。 なお本作はなかなか映像化し難い部分があるのだが、なんとそれを巧みに凌ぎながら2015年に映画化されているようである。ちなみに監督は堤幸彦で、主演は松田翔太と前田敦子になっている。機会があったら是非観てみたいものである。 続きを読む
投稿日:2023.12.06
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白皮オレンジ
手法が秀逸
ドタキャンしたメンツの代役、つまりは人数合わせのため合コンに呼ばれる鈴木。 雰囲気を味わってみようという軽いノリで、参加を決めた。 しかし酒の席で、女性も参加するとなれば、周囲から孤立する予想…をしていた。 自分が喋ることで賑やかな場を白けさせるかもしれない。 そんな不安から緊張を感じ始める鈴木だが、なんとか会話の調子を合わせていく。 合コンで恋愛相手を探すつもりもなかったはずなのに、気が付くとひとりの女性に注目していた。 彼女へ向かう好意はとどまることなく加速していく。 続きを読む
投稿日:2021.06.26
りんくまくろす
女心がわかってない。残念です
トリックにばかりとらわれて、マユの心情に触れてないので、ものすごく腹が立った。マユが「たっくん」にさせられた、体を傷つける医療行為。こんなことさせられたら「したたかな女性」などという感想は出ないはず。…そこが違和感をとても感じる部分。筆者が男性だから、こんな女心がわからない事が書けるのか?続きを読む
投稿日:2020.03.20
レビューネーム未設定
これは2回読んじゃう
最後の2行で物語がガラリと変わる そう聞いて読んでみました そして、最後の2行読んでみました あーこんな感じか 最初は何も感じませんでした けど違和感が胸に引っかかっていました もう1回読…んでみようか えっ!??うそ!? こんなリアクションをとりました 最後の2行の意味を理解すると この本絶対に2回読んでしまいます続きを読む
投稿日:2018.04.06
shimba
2度読み必須?最初から分かってしまった人は?
日本で評判の本で、さらに映画化もされたようなので、 手に取ってみました。 第一の感想は、書籍説明などであおり過ぎ、です。 ラストの会話文を期待し、どんなどんでん返しかと楽しみでしたが、 ところ…どころにそうと分かる描写があり、 まったく騙されませんでした。 それを踏まえての大どんでん返しを期待してしまったので、 失望しかありません。 アイディア自体は面白いと思いますが、 書き方にもう少し工夫がほしかったです。 どこにでもありそうな、恋愛話を読んだだけでした。 続きを読む
投稿日:2018.02.18
みん
7
本音のレビュー
私はラスト2行のどんでん返しものだと身構えすぎてしまい、すぐにトリックがわかってしまいました・・・。 前知識なしで、何も考えずに読むのが一番ですね。 かと言ってトリック以外の面はなかなか面白いとは思え…ず・・・、とても普通の恋愛小説ですし、80年代が舞台なのでなんとなく古臭くて共感もできず・・・。 多分ミステリー好きが好む話ではないのかもしれません。 何も知らずに恋愛小説として読み、トリックに気付いたら物凄く面白く感じると思います。 とは言え物凄く話題の作品ですし、完全にネタバレされる前に1度はきちんと読んでおきたい作品だと思います。さらっと読めますし!続きを読む
投稿日:2017.03.13
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くうかい
このレビューはネタバレを含みます
ミステリーは初めて読んだ。 だからなのか、読んでいる最中「妙に日付がでてくるな」とおもっていた。どうせいつも通りに時間は流れていると思っていたがそうではなかった。 ミステリーを読む時は時系列大事にしろ。 この本から学んだことである。 最後の2行とは言わず、文庫本でいう最後の1ページが怒涛だった。鈴木の繭子との思い出が羅列されていたが全く知らないのがどんどん出てきた。 「え?え?読み飛ばしたか?」と思っていると最後の「辰也」 再読の気力がなく、考察漁ってわかった繭子の本性。 「辰哉」が悩んだのもバカらしく思え、そして「夕樹」が気の毒でもあった。 サイドBで夕樹がそんな殴るような人物だったのか?という疑念は一瞬生まれたが、環境の変化で余裕がなくなっていたのだろうかと、自己完結した。 物語の主人公としてはありきたりだなと思い読み進めた「鈴木」という名字もいわば一つのトリックだったのかもしれない。
投稿日:2024.05.06
umimi
最後のページに秘密があることは知っていたし、前半と後半の違和感にも気づいていたけど、時系列についてはすっかり騙されました。 結局は、マユっておそろしい子じゃん! ってことでいいんですかね? 2回目読むとまた違う感想を持つみたいですが、図書館で借りた本なので残念ですが1回読んで返却しました。
投稿日:2024.05.05
mami
ずっと気になってはいたものの、恋愛モノ?と思ってなかなか手が出ず。たまたま時間が出来て読んだら…なるほど。なかなかよく出来た小説でした。すっかり騙されてた。 これはみんな読み返しちゃうかな。 それにし…てもこれの実写化ってどうやってるんだろ。続きを読む
投稿日:2024.05.01
星月夜
有名な作品なので、今さらながら読んでみた。映画になったらしいが、これどうやって映像化したんだろうかと興味がわいた。小説でしか表現不可能だろうと思わせる大きな仕掛けがあり、逆にいえば、それを上手く再現で…きなきゃ物語として破綻する内容。ラストがとにかくゾッとした。続きを読む
投稿日:2024.04.29
よしD
読みやすかったが主人公が途中から嫌な奴すぎて感情移入しにくくなってしまった。 最後のミヤコの発言は最高。 と思っていたがネットで調べてみたらside aとbの鈴木は全くの別人とは?!してやられた感じです!
ふみ
ウワーーーーーーーーー!!!!!!!!!何最後!?!?!?!?エ!!!?!?!!?別人!?!?あなた誰ですか!?!?!?私が見てた話は一体…??? ↑になった。
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