【感想】少年計数機 池袋ウエストゲートパークII

石田衣良 / 文春文庫
(223件のレビュー)

総合評価:

平均 3.9
45
102
52
8
0
  • I.W.G.P.シリーズ第2弾

    第1弾同様、4作からなる連作短編小説集。
    全作読みやすいし、面白いけど、最後の『水の中の目』が圧倒的に素晴らしかった。
    第1弾同様、最後の作品で見事に締めている。

    投稿日:2021.02.23

ブクログレビュー

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  • かのん

    かのん

    【2024年65冊目】
    池袋は今日も忙しい。画面の中の妖精に恋をして暴走する男、世界を数え続ける少年、ひったくり犯を追いかける2人の老人、そして、ひと夏の狂乱。真島誠と共に駆け抜ける池袋ウエストゲートパークでの物語。

    池袋ウエストゲートパークの第2作目は四つのお話で構成されています。一番好きなのが「銀十字」でした、人情にちょっぴりほろりとした気分になってからの「水のなかの目」との落差が地獄かと思いましたが。

    直感って結構大事にした方がいいのかもしれないな、と小説を読んでいても思うことがあります。なんだか腑に落ちない、すっきりしない、そんな時は必ず何かが隠されているもので、現実でもそうなのかもしれません。

    「水のなかの目」の彼は、現実にいると本当に一番嫌なタイプですね。できれば人生で関わりたくない、価値観がまるで異なるので、絶対に相容れない。けれど誠は「あの声が聞けないのは、今も残念だ」と形容していて、そうか、だから池袋で君臨できるのかと感心したりしました。

    酸いも甘いもある池袋ウエストゲートパーク。次作以降も楽しみです。
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    投稿日:2024.03.29

  • みお

    みお

    全作品全部が面白かった。
    文体が独特だけど、粘っこくない爽快感があるから、回りくどさもあまり気にならないし、何より起きている事が重いけどファンキーで、やっぱり乾いている感じがするから、純粋にかっこいいと思える。

    表題作に登場するヒロキ君を始め、今回出てくる人物達もみんな魅力的でどっかおかしい。
    でも、根っこの部分に人間味をすごく抱えているから、ファンタジーでありながら身近に感じられるのがとても良かった。

    これからもシリーズを追って行こうと思いました。
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    投稿日:2024.02.17

  • 00020140624

    00020140624

    このレビューはネタバレを含みます

    1作目より心穏やかに読める作品。本作では主要メンバーの痛みが少なく前作よりは俯瞰して物語に没頭できる。それでも要所要所で惜しいキャラクターを失っていく。でもこれはあくまでも自身目線の感じ方。例えば老人が若者の公正を促した話は良かったと感じた。加害者は希望のある今後が予測される結末だったが、しかし被害者側はどうか。多角から物事を判断出来る様になりたい。

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    投稿日:2023.10.13

  • osugis

    osugis

    ブクロサイコー!のIWGP。
    ドラマはかすかな記憶だけど凄くハマっていたような。また見返したい。アニメは見てない。
    そんなんでちょっと小説もシリーズ読破していこうかと2冊目。

    石田衣良さんのというか、このIWGPのマコトの話すテンポ、というかこの文章の流れも割と好きかも。

    今回もマコトは事件に巻き込まれていくというか自ら関わっていうというか。

    登場人物の魅力は相変わらずで、少し寂しいところもあるけれど、良い読書体験でした。
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    投稿日:2023.09.09

  • shiroshita

    shiroshita

    さらりと軽快な口調で語られていくのに、読後はガツンとくるものがあって、くせになりそう。前半の三話と最後の一話(水のなかの目)のギャップがまたよかった。

    投稿日:2023.06.17

  • acchan1100

    acchan1100

    まぁ、タイトル読んだらすぐに気づくだろうに、もらった本で何気なく読んでいて、なんか人物が既にありきとして書かれているなぁと思っていたら、これの前作があったのね。若干の違和感はあるものの、前作を読んでいなくても冒頭の登場人物の紹介欄を見ると大体わかってくるので素直に読めた。
    ライトハードボイルドってどっちやねんって表現だけど、内容はハードボイルド、ストーリーはライト、そういう事だ。
    主人公の軽いニヒルな投げ言葉が文の終わりにちょろちょろと出てくるのがニヤッとなる。短編が何本か詰まっており、タイトルの「少年計数機」はふーんで終わり、あまり面白くないなぁ、やっぱり前作読んでないからか、前作で全部出し切ったのかなぁって思っていたが、後半の十字架の話と水の中の目の話は、ああ、これが作者の全力の姿だなってくらいに気迫が籠り、また、主人公然たらしめる本領発揮だなぁと夢中で読んだ。池袋ウエストゲートパーク、文中では西口公園。この公園を中心として悪ガキたちがのさばる新宿で人情とも任侠とも言えない果物屋の主人公の活躍はちょっと続けて読んでみたくなった。ああ、前作を読めってことかw
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    投稿日:2023.04.28

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