【感想】AURA ~魔竜院光牙最後の闘い~(イラスト簡略版)

田中ロミオ, mebae / ガガガ文庫
(79件のレビュー)

総合評価:

平均 4.2
30
24
12
1
1
  • 痛々しくも繊細で鮮やか

    田中ロミオの作品で一番好きです。この作品最大のポイントは主人公の葛藤なのかもしれませんが、ヒロインの可愛さも一つの見所かと思います。
    作品で語られる、好きなことに対しての向きあいかたついて、社会で過ごすことへの折り合いのつけかた、卒業してから考えてみれば少し変な世界だった学校という空間、それらのごちゃ混ぜになった感じもこの作品の魅力です。
    主人公の心の中も巧みに描かれていますし、そういう部分に共感できる人にとってこの作品はきっと記憶のすみに特別な居場所を得るでしょう。

    作中の妄想戦士のネタは古いために、十代や二十歳くらいの人は元ネタをネットで調べた方が楽しめるかもしれません。特にムーという雑誌については調べてみることをお勧めします。単純に面白いので。
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    投稿日:2013.09.28

  • 学校世界の人間模様

    「人類は衰退しました」が好きなので読んでみましたが、同じ作者でも印象がかなり異なります。世界の設定がぜんぜん違うので当然といえば当然ですが、純然たるファンタジーともまた違う結構でろでろどろどろした学校世界の人間模様がお好きな人には楽しい(?)かもしれません。学校ものとしては類似の設定の他作品が世にはありますが、本書においてその筆致は「学校」での記憶に適度に思い当たる節のある人の心をえぐってくれそうです。続きを読む

    投稿日:2013.09.24

  • 「the青春ラノベ」----初心者におすすめ

    自分自身ラノベのことは,よく分からずネットで検索して面白そうだなという感じで読み始めた。他のラノベとは違い一冊しかなかったので。

    最初の出だしでは,少し引いてしまったが不思議なヒロインと主人公のやりとりが面白く,まただんだんと明かされていく主人公の過去に共感を覚えて,一気に読んでしまった。
    作者の力量だと思うが,クライマックスから最後までの読了感がすがすがしく,今でも思い出すとその余韻に浸ることができる。

    ラノベだからと食わず嫌いをしていたと反省しました。オススメ。
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    投稿日:2014.11.04

  • AURA!

    オーラが違いますか。これを読むと、他のライトノベルが読めなくなりそうです。ある年齢を超えるとライトノベルを買うこと自体が恥ずかしいものかもしれませんが、そこはreader storeリアル書店を回るわけではないので普通に買えてしまいます。人生なんてそんなものです。痛々しいネタにしかならん人生でも充実した人生でも死んだら終わりのゲームに過ぎません。ニヤニヤ笑いながら読むのが正しい読み方でしょう。魔竜院光牙、かっこいい。続きを読む

    投稿日:2015.06.14

ブクログレビュー

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  • のこ

    のこ

    全1巻。
    異端を陰湿に排除する者達の嫌らしさを書きつつ、普通を拒否して周りなどどうでもいい者達のイタさを描いた作品。登場人物皆んなが歪んでいる。聖人っぽい小鳩もどこか病んでいそうな…今の学校ってみんなこんなんなのかな?だったら嫌だな。
    佐藤良子を可愛いがる三年女子尊い。名前も無い別のクラスのまじないを教えてくれた女子がなんか良い感じ。
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    投稿日:2021.01.23

  • Lozzo

    Lozzo

    前半は、ひたすら苦痛というか、我慢

    クラス内の、いわゆる中ニな人たちに絡まれるけど、どうにか関わるまいとする主人公
    平凡、できたら、リア充目指して、無理して背伸びする主人公
    そのためか、文章が固い
    固いというか、砂を噛むような感じで、面白みがあまりない

    そして、起きるクラス内対立(というより迫害?)
    中二対リア充とそれに連なる面々

    そこからの急展開が面白い
    今まで面白みに欠けていたのに、急にスピーディーに、生き生きしたような、そんな文章に

    伏線の回収もキッチリされているし、終盤の熱さは、予想していてものまれた


    あと、主人公の年齢(ハマったものとか)が割と近く感じたのも、似たようなこと考えたことがあったのも、面白かった原因かも
    続きを読む

    投稿日:2020.09.20

  • 放浪者

    放浪者

    数々の国宝級18禁ゲームを世に送り出してきた伝説的シナリオライター・田中ロミオ氏が手がける学園コメディ。かつて誇大妄想癖を患っていた高校生・佐藤一郎はひょんなことから《リサーチャー》を自称するクラスメート良子によって《竜端子》捜索の協力者に任命されるが……という話。妄想戦士(いわゆる中二病)をテーマとした作品であり、作中で描かれるような痛々しい黒歴史を持たない読者には主人公の葛藤が伝わりにくいかもしれない。尚、本作は類似の主題を扱った『厨二病でも恋がしたい!』以前に出版されている。中二病コメディの先駆け的作品といって良いだろう。続きを読む

    投稿日:2019.09.12

  • タカツテム

    タカツテム

     よくあるラノベに対する強烈なアンチテーゼを作品全体から感じた。それでいてそれに固執する事無く軽妙なテンポで表現され、バランスの取れた作品になっていたと思う。
     ようやっとの事で高校デビューを果たした高校生が青い魔女と出会い、不条理にも様々な騒動に巻き込まれて行くといってしまえば簡単な物語。この作品の肝と呼ぶ部分は、その不条理さと青少年が抱いてしまう非日常への憧れが組み合わさってにっちもさっちもいかない内容になっている。読んでいる最中何度悶え苦しんでしまったことか……
     冷静に考えればこの作品で描かれていることはほとんど有り得ない事だろう。それども、『ありえない』という認識が、ある意味この作品を読む上で最も大切な意識になるのではないだろうか。
    続きを読む

    投稿日:2016.01.16

  • お茶と虎

    お茶と虎

    #「魔竜院光牙最後の闘い〜新たなる闘い〜」にむせるほど笑う。傑作注意。

    #フェルディナン・シュヴァルとヘンリー・ダーガーがもしクラスメイトだったら、やっぱり互いの設定を喰い合っただろうか? それとも互いの存在を識別することすらなかっただろうか? シュヴァルを含む「先輩」たちの姿をまとって提示されるいくつかの回答の中に、久米のおまじないが街限定のARGになる挿話が入っているのが優しい。『蓬莱学園の初恋!』(1991)のアップデート版なので、おしどり夫婦の前世が気になる人は、そちらも探して読むといいと思うよ。

    (2009/10/06)
    続きを読む

    投稿日:2015.08.22

  • aogaeru

    aogaeru

    このレビューはネタバレを含みます

    読みやすいし面白い。
    妄想戦士たちの言動には痛々しくてハラハラする。
    でも、そういうものに逃げる気持ちもわかる。
    ヒロインの救済は主人公の救済なんだよ、多分。

    中二恋に似てる気がするけど、
    こっちが先だったんだよなぁ。

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    投稿日:2015.06.27

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