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阿部知二, H・G・ウェルズ / 創元SF文庫 (4件のレビュー)
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総合評価:
かんけつ
「猫」が書かれた時代前後に発表された小説たち
「アリの帝国」「森の中の宝」「めずらしい蘭の花が咲く」「海からの襲撃者」「盲人の国」「故エルヴシャム氏の物語」「ダチョウの売買」「赤むらさきのキノコ」「剥製師の手柄話」「「最後のらっぱ」の物語」「世界…最終戦争の夢」「クモの谷」 知能の高い巨大有り、有毒植物、食肉蘭、人食いタコ?イカ?、キノコ、クモとSF生物ネタが多し。 調べてみるとウェルズの短編集が書かれた時期「世界最終戦争の夢」(1901)、「盲人の国」(1904)、「蟻の帝国」(1905)あたりで、「吾輩は猫である」(1905~1906)の書かれた時期とほぼ被っていた。たまたまだが。 夏目漱石。1867~1916。 H・G・ウェルズ。1866~1946。 意外にも同年代作家だったと初めて知った。続きを読む
投稿日:2015.09.18
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絢音。
このレビューはネタバレを含みます
古さを感じない。 盲目の国・アルマゲドンの夢が面白かった。 戦争って現代から遠いものだと思ってたけど、あの主人公の夢の中に自分もスッと入っていけた。 人間の考えることや本質・尊厳はずっと変わらないんだよな〜…
投稿日:2024.04.10
ま鴨
10代の頃に一度読んだ記憶がある古典中の古典、復刊されたので久しぶりに手に取りました。作品内容はすっかり忘れてるんですけど、独特の和訳タイトルが今でもはっきり印象に残っています。「めずらしい蘭の花が咲く」とか「故エルヴシャム氏の物語」とか。なんと19世紀に発表された作品も収録されています。 今読むと、さすがに古いです。古いですが、そう思うのは主に訳文の古臭さが原因と思われ、描かれているSFとしてのアイディア、展開、そして何よりも情景描写の鮮やかさは、十分に通読に耐えうる骨太さを保ちえています。SFとしてはもちろんのこと、ひとえに「物語」としての完成度が高いのだと思います。 古典落語「一眼国」を彷彿とさせる「盲人の国」、洒脱なショートショート「ダチョウの売買」あたりが鴨的お気に入りですが、なんと言っても表題作「世界最終戦争の夢」。たまたま汽車で乗り合わせた男が問わず語りに語るハルマゲドンの夢に引き込まれていく主人公。夢のラストシーン、救いようのない結末にのめり込む主人公を取り囲む、最終駅に到着した汽車の振動、プラットホームを行き交う運搬夫の怒鳴り声、夕暮れ時の町の明かり・・・そうした現実的な風景の先に幻想的に立ち現れる、残酷なヴィジョン。この展開の鮮やかさ、美しさは、凡百の幻想小説家が束になってかかっても叶わない完成度です。読み継がれる古典には、読み継がれるなりの理由があるのですね。 ・・・が、まぁ、やはり古いことには古いですし、救いようのない暗い話が多いです。その辺は、少々読む人を選ぶかもしれませんね。
投稿日:2021.04.26
マイ
「めずらしい蘭の花が咲く」「海からの襲撃者」がおもしろかった。きっちりとオチがつかないものが多いのがいい
投稿日:2006.02.26
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