ちろりんさんのレビュー
参考にされた数
43
このユーザーのレビュー
-
蜩ノ記
葉室麟 / 祥伝社文庫
真の武士道とは?
3
愛するものの為に、恥じぬ生き方をする、誠実に生きる…この話を読むと、武士道とはそれだけでよいのではないかという気がする。己の地位を守るために簡単にひとをも殺めることができる権力者がいたり、賄賂がまかり…通る世の中、秋谷の生き方が、周りの者の生き方まで変えていく様が素晴らしい。彼の思いを継いだ者たちが、羽根藩をきっと変えていくだろう。 続きを読む
投稿日:2014.10.16
-
神去なあなあ日常
三浦しをん / 読楽
勇気はどこまで頑張れるか!!応援したくなる話
2
日本の原風景がのこっている神去村。
林業に携わる人たちは、みんな職人さん。日々命懸けの仕事は、同時に自然を守っている。だから、神様の存在も大切にする。都会からそんな村に来てしまった勇気。仕事はまだまだ…かもしれないけど、神去村や大自然の素晴らしさに気づき、好きだと思えることはとても素敵。勇気はずっとここにいるんじゃないか、って思う。
せかせかと追い立てられるような毎日のなか、なあなあ精神ってとても大切。軽快な文章が心を軽くし、なあなあ気分になれました(^^♪ 続きを読む投稿日:2014.10.28
-
天地明察(特別合本版)
冲方丁 / 角川文庫
くじけても諦めなかった、その先に…
2
まさに天命。暦を作ることは、新しい世の中を作ること。天文学、算術、あらゆる学問と政治的根回し…すべての才覚が整ったそのときだからなし得た改歴。多くの人の想いを背負い、成し遂げたのは幕臣の肩書きを持たな…いひとりの碁打ち算術暦学者。挫折を繰り返しながら、自分の弱さをさらけ出し、周囲の素晴らしい人格者に支えられ邁進した春海の人間らしい強さと弱さがとても魅力的。辞書を作ることに生涯をかける人を描いた『舟を編む』に通ずるものを感じた。 続きを読む
投稿日:2014.10.16
-
舟を編む
三浦しをん / 光文社文庫
人生をかける仕事
2
子供のころ、辞書ってどうやって作るのかな、って思ったことがあった。言葉っていくつあるんだろう、って思ったことがあった。大人になって辞書を手にすることもなくなってしまったけど、昔使っていたものがどうなっ…たのか、無性に気になります。こんな風に、誰かが人生を、全ての情熱を傾けて作られるものだから…しをんさんの、ユーモアがあって人間味の溢れる文章がテンポよく、心地よかった(^_^) 続きを読む
投稿日:2014.10.16
-
天地明察 下
冲方丁 / 角川文庫
『人物』の魅力
1
まさに天命。暦を作ることは、新しい世の中を作ること。多くの人の想いを背負い、成し遂げたのは幕臣の肩書きを持たないひとりの碁打ち算術暦学者。挫折を繰り返しながら、自分の弱さをさらけ出し、周囲の素晴らしい…人格者に支えられ邁進した春海の人間らしい強さと弱さがとても魅力的。辞書を作ることに生涯をかける人を描いた『舟を編む』に通ずるものを感じた。 続きを読む
投稿日:2014.03.10
-
植物図鑑【幻冬舎文庫版】
有川浩 / 幻冬舎文庫
きゅん!!ってしたい人、必見!!(笑)
1
おおまかな話の筋は、ありがちなラブストーリー。でも、いろいろな植物やそれを使ったお料理が季節ごと登場して、物語が俄然とカラフルに。自分自身の記憶も山菜や雑草たちと共に蘇り、懐かしいな、なんて。巡る季節…のなかで、好きな人との思い出をたどる…アラフォーでも、ハラハラドキドキしていいですか(笑) 続きを読む
投稿日:2014.10.17