さくたろうさんのレビュー
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忙しいビジネスマンのための 3分間育児
おおたとしまさ / ディスカヴァー・トゥエンティワン
忙しくても読める、やれる
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タイトル通り、時間がない人用に徹して書かれている。
まずもって、とても読みやすい。
内容も、時間がないからそんなの無理!ってことは書いてない。意識の持ち方次第でできることはこんなにあるのかと気付かされ…た。(逆に言うと、日頃、できるはずのことなのに意識が足りないばかりにできていないことがいかに多いか…)
本書で紹介されている、新聞紙から文字を探す遊びや、絵でやるしりとりを、6歳の息子に即試してみたら好評だった。
忙しさの中で、育児に行き詰まりを感じている方にはおすすめです。 続きを読む投稿日:2017.02.10
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ルポ 父親たちの葛藤
おおたとしまさ / PHPビジネス新書
父親・母親・会社 それぞれの立場に立った現実的落としどころを模索
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おいしいところどりではなく、育児全体を分かった上で、それと向き合おうとしている人は、このタイトルを見て読みたいと思うのではないでしょうか。
実際、この本には筆者自身の経験や取材を基にした「父親の葛藤…」がリアルに書かれていました。
個人的にはは「そうそう、正にそれ!」と言いたくなることが多く、代弁してもらえて気持ちが楽になりました。
どうしたらいいかについても、しっかり書かれています。それは、父親だけをかばうものではなく、責めるものでもありません。同様に、母親や会社についてもそう。それぞれの立場を理解し尊重した上で、極めて現実的に落としどころを模索していきます。
読んでみて、立場がかわるといかに考え方、感じ方も変わってしまうか。だからこそ、相手の立場にも立ってみることがいかに大切か。ということに改めて気付かされました。
父親って、なかなか子育ての悩みを話せる相手も機会もないと思うので、パパ友と話す感覚で読んでみると、楽になれるんじゃないかと思います。 続きを読む投稿日:2016.10.10
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ドキュメント高校中退 ――いま、貧困がうまれる場所
青砥恭 / ちくま新書
中退、不登校、就学援助、学力の関係がよく分かった
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データの分析から、中退、不登校、就学援助(授業料減免)、学力等の関係がよく分かった。それらが絡み合って、子どもの貧困を生み出しているのだと。
中退者への取材に基づく事例も豊富で、実態もよく分かった。
…中退が、その後の人生に洒落にならないほどのハンデになる。当然と言えば当然だが、中退した若者たちに「それみろ、だから勉強しろと言ったんだ。だから、卒業しろと言ったんだ。他の人は我慢して頑張ってるんだ。自業自得だ。」
…と言えるのか?
あまりにスタートライン、生活基盤に差がありすぎる。
もし、自分が同じ環境だったら、自業自得と言われ、どう思うだろう?
終盤、解決策の提案も書かれていて、どれも重要な指摘である。ただ、具体的ではなく、それにかかる費用の問題に突っ込んだ議論ではないため、本書は、まずは「現実を知る」目的で読むのがよいと思う。
それにしても、本書(紙版)の出版は2009年。出てくるデータは10年前のもの。それでいて、既に相当深刻…
最近になって「子どもの貧困」が注目されるようになってきたが、この10年、私たち社会は何をしていたのだろう… 続きを読む投稿日:2016.12.26
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育児は仕事の役に立つ~「ワンオペ育児」から「チーム育児」へ~
浜屋祐子, 中原淳 / 光文社新書
子育て中の全ての人と、管理職の方にも是非読んでほしい
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二児を子育て中の父親です。
この本は、働きながら育児をしている方の多くが抱えている“葛藤”を代弁し、クリアーにしてくれます。
育児によって、いろいろなものを得られている気はする。でも、仕事にはいろ…んな制約がかかるので、何か損しているような気もしてしまう。
そんな方は、この本を読めばきっとすっきりするでしょう。研究結果を元に、具体的にどんな能力がつくのか書いてあるので、自分の中でなんとなーく感じていた成長に自信がもてると思います。
また、この本では、能力が上がる前提として“チーム育児”じゃないとダメだと言っているのですが、このチーム育児についての記述は、著者も共働き育児中だけあって、核心をついた内容です。夫婦である人はすごく参考になると思います。
研究(論文)を元にした本ですが、著者の二人の対談形式で書かれているので、とても読みやすいです。 続きを読む投稿日:2017.06.29
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離婚で壊れる子どもたち~心理臨床家からの警告~
棚瀬一代 / 光文社新書
日本は時代遅れ
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親が離婚しても、子どもの福祉の観点からすれば、両方の親との交流が続けられた方が望ましいという見方を、初めて持つことができました。
そのためには、日本の法律が時代遅れだということも分かりました。
自…治体レベルでは神戸市が孤軍奮闘しているように思いますが、なんとか早く国に動いてほしいなと思います。 続きを読む投稿日:2018.09.23
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ルポ 児童相談所 ──一時保護所から考える子ども支援
慎泰俊 / ちくま新書
一時保護所からの視点は新しかった
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これまで、いくつか児童相談所に関する本を目にしてきたが、一時保護所の視点から書かれたものは初めてだった。児童が保護されてから、児童養護施設や里親などのもとにいくまでに、このような現実、課題があるのだと…いうことを学ぶことができた。
児相叩きでも、賛美でもなく、子どもの権利の視点から中立的に書かれているのが良いと思う。 続きを読む投稿日:2018.09.30