Shuttle0131さんのレビュー
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このユーザーのレビュー
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いちえふ 福島第一原子力発電所労働記(1)
竜田一人 / モーニング
こんな視点があったか…。ちょっと不思議な読了感
6
まさに淡々とした日常として福島原発内での「ある仕事」のシーンが、別に何かに向かって力むでもなく描かれています。この読了感は、正直かなり「さわやか」です。
福島原発での過酷な作業にはこんな種類の、また、…いろいろなレベルでの仕事があるんだと認識させられながらも、それとはまったく関係のない、非常に懐かしい感覚「仕事をするってこんな感じ」だよなあ、というどこかうらやましい思いが強く想起させられました。読後、「福島って…」という悲壮感ではなく(それは、それで考えさせられますが)、それを前向きに受け止め、巧みに咀嚼してしまった後に、いわば「爽快感」みたいなとても素敵で気持ち良い感覚を残します。続きがもっと読みたいです。 続きを読む投稿日:2014.06.29
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月は無慈悲な夜の女王
ロバート・A・ハインライン, 矢野徹 / ハヤカワ文庫SF
翻訳SFモノの宿命か、時は残酷だ…。
1
名作といわれ続けて、読んでいなかったこのの一つ。ついに手に取ってみました。しかし、残念な問題点が2つ。
一つ目は翻訳上の言葉遣いの古臭さがどうしても鼻についてしまいスムーズに読めません。当時は矢野徹の…名訳が光っていたのでしょうが、21世紀も10年以上過ぎて今使われている日本語にはあっていません。つまり、もっと早く読んでいればよかった、という話でしょうね(すみません)
二つ目は表現されている科学技術について。ハインラインの書かれた当時の既存技術からの類推と、未来への見通しの鋭さは脱帽ですが、さすがにここまでネット活用が進み、科学技術が発展した今ではちょいつらいです。これほど翻訳SFものの悲哀を感じてしまった作品も珍しいです。せめて「エンダーのゲーム」のように(映画化が伴ったからですが)新訳が待たれます。 続きを読む投稿日:2014.06.29
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親鸞(しんらん) 激動篇(上) 【五木寛之ノベリスク】
五木寛之 / 講談社文庫
同様な読者を念頭に書かれているのか?何が書きたいのか?
3
激動編に入って、ちょっと話が妙になってきました。話はリズム感もあり悪くないですが、もともと自伝的にほとんど何も残していない人物の話とはいえ、フィクションとしても作者の意図がよく伝わってきません。私の勝…手な期待とはずれているだけなら良いですが、ここで描かれている「親鸞」という人物に対してまったく感情移入もできず戸惑っています。敢えて言うなら「親鸞」という人物設定を使った、まったく別の人物のお話、というところでしょうか。言いすぎですか?ちなみに下巻まで読んだ後の感想です。 続きを読む
投稿日:2014.06.13
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神去なあなあ日常
三浦しをん / 読楽
日本人は山と生きるし、日本は森の国ですね
13
山がなければ、森がなければ、そして、それらに手を懸けなければ、川もないし、海に魚も住めません。そんなこの星の人の生活の原点を静かに思い出させてくれる素敵な小説です。ジャレド・ダイアモンド氏の本にも江戸…時代の日本の林業のガバナンスの良さが書かれているように、古来この国は森の木を本当に大切に育て、守ってきました。そんなセンスをなぜか我々が持っていることを寿ぐとともに、この小説をそのまま楽しみましょう。ちなみに、映画もかなりよくできてました。どちらが先でもお勧めです。 続きを読む
投稿日:2014.04.30
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イラストでわかる 最低限知っておきたいゴルフルール90
マイク青木, A子 / ゴルメカ
うまい!理解しやすい!確認しやすい!
1
なんとなくルールをわかった気でいる方。いまだに、あんな時、こんな時どうするのが本当のルールなのかうろ覚えの方々。おススメです。90とありますが、20分もあれば、全部読んで確認ができます。お試しを。今度…は自信を持って、あの人に注意できます。 続きを読む
投稿日:2013.12.02
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中部銀次郎 ゴルフの神髄 新編 もっと深く、もっと楽しく
中部銀次郎 / 日経ビジネス人文庫
ゴルフを始めたばかりの方、始めようとされている方にお勧めです
2
この本はゴルフをもう長年されている方が一番納得なされることがたくさん書いてあります。しかし、敢えてこの本を初心者の方にお勧めします。そしてこの本を自分のゴルフのスキルの成長に合わせて、折に触れ読み返す…ことをおススメします。もっともっとゴルフが好きになります。 続きを読む
投稿日:2013.12.02