もっぷさんのレビュー
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鬼の跫音
道尾秀介 / 角川文庫
最後に浮かび上がる、絶妙な真実のちりばめ方☆
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誰が誰を殺したのか?いつ?何のために?
読み手の構築するささやかな推理と想像は、ことごとく最後に幸せに(?)裏切られる。
そしてどこかで、これは自分の話だったのではないかと、めまいのするような錯覚に襲…われるのだ・・・
一気に読んで、悪夢から抜け出たとき、自分が日常を生きている幸せに浸ることのできる短編ばかりでした。
「鈴虫」「犭(けもの)」「よいぎつね」「箱詰めの文字」「冬の鬼」「悪意の顔」何匹の鬼が、あなたの後からひたひたと憑きまとうのか、秋の夜長にふるえて下さい。
続きを読む投稿日:2015.10.30