とある本読みさんのレビュー
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株はたった1つの「鉄板銘柄」で1億稼ぐ!
上岡正明 / SBクリエイティブ
多分負ける、自慢したくて書いたか、義理か
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主張してることはわからんではないし、合う人は合うだろう。
この本の主張は時間軸がバラバラで5年タームでやると言ってるのか、中期と称して半年チャートでレンジを読めとも言っているし、一体どういうやり…方なのかが不明。初心者が読むと混乱するだけで得るところがないのでは?
「チャートは個別銘柄の癖で読めと言う主張」はわかるけれど、「投資時期を分けろ」「損切は最終手段」というのは十分な暇と十分な種銭のある人向けの話で、本文にあるように退職金の運用をこれから始めるような人向けの手法と思う。
で、そういった人に逆張り投資を勧めるのは賛成しかねる。なぜならそんな初心者に「今はレンジ相場だ」と判断しろと言ってるようなもの。「相場の先は誰にもわからない」にもかかわらず、損切りさせない指導は「塩漬け株製造法の指南」でしかないと思う。(一応最後の仕入れでさらに下がる場合は切れとは書いてるが。。。)
著者が始めたころは2003年でナスダックバブル崩壊の景気後退の終わり。儲かって当然の時期でそりゃ資産増えるでしょうよ、ってころ(著者によるとその一年後ぐらいでリーマンショックらしい)
もしかしたら全部フィクション? 続きを読む投稿日:2019.12.18
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株で勝ち続ける人の常識 負ける人の常識
加谷珪一 / KADOKAWA
良書、読んでから本当に投資を始めるのか判断することをお勧め
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この本は2015年に書かれたためかアベノミクスに対する言及が多いが、その辺は本質ではないので読み流したほうが良い。が、見識の確かさが明確になってもいる。
私も投資歴は結構長くなりましたが、これは…良書です。投資を始める前に一度読んでおくべき。いろいろチャートの本などが出ていますが、そんなものよりこの本の一読の方がためになる。読んでから投資を始めるのか否かを決断し、やるなら再読する、と言うのをお勧めします。いろんな目にあいましたが、初期にこうした基本的な本に巡り合えなかったことは不幸でした。
とはいえ、一部は見解を異にする部分もあります(為替に関する部分、購買力平価に関するというより一物一価、PBRと株価に関する事項(これは単なるうっかりミスかもしれません))し、矛盾点もあります。
その辺を踏まえても読んで欲しい。
ただ、勝ち方を書いてあるわけではありません。読者に問いかけています。「投資ってこういうものですよ。あなたはどうしたいのですか?」と。
また、なんでこんな煽りをつけたのかも疑問。明らかにマイナスでしかない。 続きを読む投稿日:2019.12.09
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1日1分!サビた体を下半身から蘇らせる 股関節コアストレッチ
白木仁 / 新星出版社
いわゆるワイドスクワットとも少し違う、お勧め
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パッと見はいわゆるワイドスクワットのことかとも思うんですが、少々違うと思って日々やっています。
心筋梗塞をやってステントを入れている身としては血圧を下げる対策をいろいろ試しましたが、私にとって最…も効果があったのがこの運動と、プッシュです。
人によって食事療法などの方が効果が高かったりするかもしれませんが、私の場合は完全に元の食事に戻して(多少量は減らし)、以前の食生活に戻りましたが、血圧は下がったままです。外国暮らしなので医者が降圧剤を強要することもなく、薬は血小板の凝固抑制剤のみで暮らしています。
この運動を心臓が大きく鼓動を打つようになるまで続けるのが日課、と言うより外出しない日は数回行っています。
階段の上り下りの方が強度的には強くて良いのでしょうが、なかなか長い階段といのも周りにはないので、おもりを持って負荷を上げてこれで代用する感じです。何といっても手軽なので。
やって見るとワイドスクワットとは使う筋肉は同じでも負荷のかかるところが違う感じなので、併用しています。
実は本の中身とは目的が違うのですが、運動自体はお勧めできるのでレビューします。
ただし、注意点もあり、かなり腰を下げたつもりでも鏡に映すとそれでも90度のノーマルスクワット程度にしかなっていないことがわかります。この時は下着を含めたボトムが体重を支えているときもあります(要するに引っかかる)ので、適した服装で行ってください。 続きを読む投稿日:2021.04.13
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月光ゲーム
有栖川有栖 / 創元推理文庫
作品としては面白い
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有栖川有栖作品は2作目です。最初に読んだのが火村アリス第一作の「46番目の密室」で、これがつまらなかった。正直「まだあんの? どっかで面白くなるんだろうか?」と思いながら苦行のように読了。なぜ人気作家…になったかサッパリでした。
なので「相性悪いかも」とは思いながら、学生アリス第一作にしてデビュー作である本作をチョイス。冒頭部分からあまりの古さに不安を感じながら読んでいくと、物語の世界に入り込んでいけたのはテンポと本格物とは思えぬスリリングな展開の賜物。
どうしても動機は気になるけれどすべての伏線も回収し見事な出来上がり。
あとがきで、本作が17歳のころの作品のリライトに次ぐリライトで出来上がっていることを知って全てに納得がいきました。その影響で古さ(違和感)も強く感じると思いますが、読み続ければ楽しめる作品と思います。 続きを読む投稿日:2019.09.22
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クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い
西尾維新 / 講談社文庫
若い時でないと読めないだろうし若ければ読めるという訳でもない
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何と言うか、私が西尾維新を嫌いになった作品で、基本独りよがりで現代芸術と言われる分野と同じと思っています。
分かる人と言うか感性が合う人には芸術で、合わない人にはただのゴミ、と言うといろいろ非難され…そうだけれど。。。。
第一作ではありますが、年取ってから西尾維新を読んでみようかと思った方には他の作品、掟上今日子あたりから入ることをお勧めします。「忘却探偵」と言う設定は二番煎じと言うかありきたりではありますが、まだ読める。あれも好き嫌いあると思いますが、あまり西尾維新な作品ではないので、あれで匂いを嗅いでからこちらを。 続きを読む投稿日:2019.09.20
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閻魔堂沙羅の推理奇譚
木元哉多 / 講談社タイガ
リズムもいいし、バリエーションもあって一気に読める
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このシリーズまだ2冊しか読んでませんが、お薦めできます。
この一巻目は少し短めで4篇の短編連作形式、主人公と言うか舞台回しの閻魔堂沙羅だけが共通する登場人物で、2巻以降ももう少し一篇あたりが長くなっ…て同じ構成で続きます。
内容的には「謎解き」「本格」のエッセンスだけを抜き出したようなもので様々なシチュエーションでの死者の死因探しですが、当事者と言うか死者本人が推理する分、読者にすべてが提示されている訳ではありません。でも、そんなことは些細なことに思える面白さがあります。「ああ、それがあったか」と思わされる時もあり、勧善懲悪もののフレーバー、人情噺のフレーバーが香ることもありで、短編の強みを生かしている作品集と思います。
スッと読めつつ、「犯人は。。。」と考えてしまうので結構一篇読むのに時間がたっていたりもします。
こういう作品に当たると嬉しいですね。 続きを読む投稿日:2019.09.20