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このユーザーのレビュー
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百舌の叫ぶ夜(百舌シリーズ)
逢坂剛 / 集英社文庫
一気読み必至!
36
百舌の叫ぶ夜、久しぶりに読み直しました。前に読んだのは、10年以上前だったと思うけど、まったく古臭さを感じさせない、一気に読み進めさせる筆力に改めて感嘆です。じゃっかんストーリー展開の時系列に混乱する…ところもあるけれど、それもまた一つの作者の仕掛け。時間の過ぎるのを忘れて読んだ当時のことを、懐かしく思い起こしました。 続きを読む
投稿日:2014.03.30
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黄昏に眠る秋
ヨハン・テオリン, 三角和代 / ハヤカワ・ミステリ文庫
20年以上の闇を解く鍵は、地位、金、それとも復讐?
4
スウェーデンの島を舞台に重厚なストーリーが展開されます。20年以上の歳月を経て風化しつつある事件に、年老いた父親と子を亡くし自分を見失いつつある娘が、再び事件に向かい合う。地道な調査が導く真犯人はこの…人物だったとは!登場人物の心理描写も見事です。
スウェーデン推理作家アカデミー賞最優秀新人賞、英国推理作家協会賞最優秀新人賞、評価に偽りなしです。読み応え十分! 続きを読む投稿日:2014.04.13
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旅屋おかえり
原田マハ / 集英社文庫
懐かしい人に会いたくなる
1
すでに亡くなった両親、学生時代にお世話になった飲み屋のおばちゃん、何の打算もなく暖かく見守ってくれた人々、そんな人に会いたくなりました。シンプルなストーリー、登場人物が目に見えるような生き生きしたした…人物表現、ちょっと心配したり、目頭が熱くなったり、読み終えた後に、笑顔の自分に気づきます。続編も期待したい。 続きを読む
投稿日:2013.10.20
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守備の極意(下)
チャド・ハーバック, 土屋政雄 / 単行本
最後の送球が目に浮かぶ!
1
最後のノックは映画のワンシーンをみているような感じ。単純なスポコンストーリーではなく、ちょっとドロドロした人間関係の問題も織り交ぜながら、それでいてドライな文体で読み進めさせます。ハッピーエンドとはい…えないけれど、読後感のさわやかな一冊です。 続きを読む
投稿日:2014.03.22
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四千万歩の男(五)
井上ひさし / 講談社文庫
これで終わってしまうの?
0
ここで終わるのは酷だ!
歴史上の多彩な人物との交流から殺人事件、恋愛、経済問題まで、まさに盛りだくさん。お栄との再会は?秀蔵の許嫁の殺人事件は?ああ、作者はどう展開させるつもりだったんだろう?投稿日:2014.03.02
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ジェイコブを守るため
ウィリアム・ランデイ, 東野さやか / 単行本
本当は誰が犯人(勝者)なの?
0
冒頭から終わりまで一貫して漂う緊張感と不安感。主人公の葛藤と崩壊していく家族の絆。ネットの中にコミュニケーションの場を見出す若者。勝者は誰もいない。
結末への期待感(不安感?)が自ずとページを繰らせ…、何とも言えない複雑な読後感。最後は、こう来たか!
続きを読む投稿日:2014.04.10