こいもさんのレビュー
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このユーザーのレビュー
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アイゼンフリューゲル2(イラスト簡略版)
虚淵玄(ニトロプラス), 中央東口 / ガガガ文庫
やはり虚淵氏。一筋縄では終わらない。
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1巻で明らかになったカールの過去が、否応にも彼にのしかかります。それは戦争の道具として試作されたブリッツフォーゲルにも及ぶのでした。主人公カールは少しでもブリッツに乗り続けるために、戦いに挑みます。さ…ぁ、あと一歩というところで帝凰龍が現れて・・・
まどマギ等の虚淵氏らしく、一筋縄では終わらせないなと思いました。でも、キレイな終わり方でもあるなと思います。飛行機のことなどがとっつきにくかったですが、それもなかなかおもしろかったです。 続きを読む投稿日:2015.01.24
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アイゼンフリューゲル(イラスト簡略版)
虚淵玄(ニトロプラス), 中央東口 / ガガガ文庫
さくさく読めます
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虚淵玄氏が描く近代兵器としての飛行機と幻想的な龍のいる世界の話です。主人公のカール・シュミッツは飛行機のテストパイロットです。試作機に乗り込み、テストそっちのけで大空を舞う龍にスピード勝負を挑みます。…龍よりも速く、どんどんスピードに魅せられていくカール。いつかカイザードラツヘと呼ばれる帝凰龍に勝負を挑むため。新たに開発されたジェットエンジンを積んだブリッツフォーゲルに乗り込み、龍へ勝負を挑もうとしていると、かつての同士であったゲプハルトがやってきて。
本書では飛行機と龍、そして主人公カールの過去が少しずつ明らかになり、これから主人公たちを取り巻く出来事が始まろうとしていきます。 続きを読む投稿日:2015.01.24
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レイコちゃんと蒲鉾(かまぼこ)工場
北野勇作 / 光文社文庫
かまぼこ工場をめぐる不条理SF小説
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かまぼこに誘拐されてしまった先輩を助けるべく、かまぼこ工場で働く主人公がかまぼこに立ち向かったり、災害訓練で死に掛けたり、死んだり、死ななかったりする不条理な小説です。話がぶっとんでいて、最初はどう読…めばいいかとまどいましたが、徐々に話のなかに引きずり込まれていき、私の体はかまぼこそのものになってしまいました。 続きを読む
投稿日:2014.12.10
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超訳百人一首 うた恋い。4
杉田圭, 渡部泰明 / KADOKAWA
今回は藤原氏以外にスポットをあてる
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百人一首の中には藤原姓の和歌がかなり多くありますが、この4巻は藤原氏以外に焦点をあてています。紀氏、菅家(菅原道真)、小野篁、安部仲麻呂、壬生忠岑などです。菅家、小野篁、安部仲麻呂などは遣唐使関連でつ…ながりもあり、それぞれの境遇の違いと和歌にこめられた意味となかなかうまくまとめてあると思います。毎巻、毎巻、冒頭で藤原定家が白目をむいて頭をぶつけています。 続きを読む
投稿日:2014.07.11
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城(上)
カフカ, 谷友幸 / グーテンベルク21
現代の全ての作家が影響を受けているといっても過言ではない
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読もうが読むまいがほとんどの作家に影響与えているのがカフカです。カフカは『変身』が有名ですがこの『城』はより不条理さがパワーアップしています。チェコにあるプラハ城がモデルとしてかかれています。カフカは…その城下町で仕事をしていました。3年ほど前、プラハに行き、実際にこのお城を見てきました。黒くでかっこいいお城でした。話のあらすじは城から仕事の以来があった技師が城に行こうとすると、城に入れないというもの。技師が出会う人、城下町の人々など、みんな出鱈目に見えます。技師はあの手この手で城に入ろうとします。
ノーベル文学賞をとった南アフリカの作家クッツェーなどもろに影響を受けています。現代文学を知る上でカフカの『城』は必ず通らねばならない道なのです。
続きを読む投稿日:2014.06.09
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平台がおまちかね
大崎梢 / 創元推理文庫
出版社の内情をかいまみたような
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本が本屋さんにどうやって届くのか、出版社の人がどういうお仕事をされているのかちょっと分かった気になります。ミステリ本ではあるけれど、本がかってに移動するとか、出版社の賞を取った作者が授賞式に来ないとか…、本にかかわるミステリーを解決していく作品です。誰も死にません。
この本を読んでいると、街にある本屋さんを大事にしたくなってきます。 続きを読む投稿日:2014.06.09