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ダンジョン飯 1巻
九井諒子 / HARTA COMIX
一味違う傑作ファンタジーダンジョン料理グルメ漫画
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軽いチートも転生も読み飽きた、だけど本格ファンタジーなのは胃が重い。かといってSFとか現代には戻りたくない。
そんな強欲でグルメな読者も満足できるファンタジー×料理グルメ×ダンジョン漫画。ダンジョン…飯。
褒め言葉は既に周囲がたくさん出しているので多くは語るまい。
あえて申すなら読んで後悔する事は無い。
考え抜かれた設定、短編集で鍛えられた話の引き出し、緻密な描写から分かる豊富な知識、思い寄らぬ発想と口ずさみたくなる台詞。
要は笑いあり感動ありシリアスありアクションもあり美味い飯あり、非常に良質な漫画である。
とりあえず、無料の試し読み一巻を読むといい。
読み終えた後、次に手を出すだろう。 続きを読む投稿日:2024.04.30
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怪獣8号 1
松本直也 / 少年ジャンプ+
とりあえず一冊読んでどうぞ
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本書は怪獣漫画である。
あらすじを見ればだいたいの内容は察すると思うし、ここであえて記載するほどネタバレはしないでおこう。
大事なのは怪獣と戦うバトルアクション漫画なのである。
たいていの作品は…怪獣と戦う際は戦車とか戦闘機とか戦艦とかであるが、この作品では怪獣の遺伝子を組み込んだ武器とスーツで戦うのである。
人類側は戦闘スーツで銃火器とか刃物とかの白兵戦がメインであり、怪獣側も巨大な怪獣から小柄(人以上の大きさ)な群体まで、それらと戦うバトルアクション漫画である。
続きを読む投稿日:2024.05.22
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ザ・ファブル(1)
南勝久 / ヤングマガジン
プロの殺し屋は普通の日常もプロにこなせるか
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プロの殺し屋が仕事を休止して、新天地である大阪で普通の日常を殺し禁止で暮らす話。
とはいえそんな簡単に普通に日常を送るわけもなく、様々なトラブルが襲いかかるわけで、そこをいかに殺しのプロらしく済ませ…るというのが醍醐味である。
作画はリアル寄りでありながら、所々入るコメディもあり笑えるし、アクションシーンは迫力がある。 続きを読む投稿日:2024.05.22
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銀河英雄伝説 1
田中芳樹, 藤崎竜 / 週刊ヤングジャンプ
銀河を舞台にした壮大なるSF歴史戦記物語
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帝国と同盟という宇宙SFにありがちな定番の設定でありながら、世界史の著名な戦闘を彷彿させるような戦闘を描き、背景にある政治的駆け引きを達筆した、かの有名な銀河英雄伝説のコミカライズである。
帝国…陣営の天才が帝国の頂点へ、同盟陣営の不敗が英雄へと至る経緯と過程。
そして両者との対決を描く大河SF歴史物であり。
たいていのSFは最強宇宙戦艦の活躍とか、銀河のスーパーヒーローが活躍とかであるが、本作は艦隊の数と策略と戦略と戦術による艦隊戦である。
地味だと思ったであろうが、むしろ世界の名だたる戦いの如く、状況不利な戦場を戦術で覆し、圧倒的劣勢な戦争を戦略で勝利に導く、その光景はまさしく歴史に刻まれるほど壮大で派手で語り継がれるほどである。
さて本作がどれほど素晴らしいかはここのレビューを見なくても適当に検索すれば山のように出るだろうから、ここで評価を止めるとして。
まずその手の作品の一番の欠点を申し上げるならば、どう構成しても巻数が膨大になるのである。
読む方としては、読み応えと満足できる内容でむしろどんどん手に取って、最新刊まで読み切って次が待ち切れないから2周目に移るから心配は無いだろう。
問題は本棚である。本棚が収容限界を迎えて悲鳴を上げるだろう。どのような収容方法を取ろうとも、まず間違いなく本棚が第二の壁のようにみっちり埋まるだろう。そうなれば2周目は読みづらいと思うし、最新刊が置き場所に困るし、せっかくの読書も頭の片隅に何処に置こうと思考がちらつくだろう。それにどこまで読んだかは忘れて誤って次か前のを読んでしまう恐れもある。場合によっては既に購入済みをまた買ってしまう事もある。
そこで電子書籍があれば欠点は全て解決する。
本棚の収容限界の心配は無くなり、直前まで読んだところまではっきりと分かり、同じのを買ってしまう恐れもなく、さらにスマホで電源と容量の限り何処でも何時でも読めるのである。
ここまでくれば、もはや選択は1つ。
銀河の歴史を1ページ開くだけである。 続きを読む投稿日:2024.05.23
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セントールの悩み(1)【特典ペーパー付き】
村山慶 / COMICリュウ
愛らしいモンスター娘の日常でもあるが、架空人類史の日常である
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表紙を見てモンスター娘系の日常物だと思っているだろう、それは間違いではないが正確には""もし人類の祖先が四肢生物ではなく六本肢生物だったら""という話である。人類誕生前の生物が陸から海に上がる段階から…世界が違うので、人の皮膚色と多少の形が違う人類ではなく、人馬(馴染みやすいのはケンタウロス)と翼人と角人とかのいわゆる亜人という人類がいる世界である。
最初はそれこそ女子高生の日常だが話を積み重ねていくにすれ、合間にその世界の日常と歴史が挟まり重なっていくため、女子高生の日常と共に架空人類史を垣間見えることが分かる。
それはそれとして本書は万人向けではないものの、非常に面白い作品ではあるので興味を持ったなら、たまにある試し読みから始めて欲しい。 続きを読む投稿日:2024.05.23
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黒執事 1巻
枢やな / 月刊Gファンタジー
十九世紀ビクトリア朝の英国を舞台としたダークファンタジー
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だいたいの人はイギリスの印象的な時代を、第2次世界大戦期から現代、中世イメージのアーサー王伝説と百年戦争、そして十九世紀ビクトリア朝の産業革命のイギリスを思い浮かぶだろう。
実際、本作の作者はパラレ…ルワールドと前置きしつつも、当時の服装や建築物に風習と生活様式まで取材と資料を元に緻密に描いている。
登場人物はシエル・ファントム・ファイブ伯爵とその執事と使用人達は非常に魅力的であり、特にシエル伯爵は愛らしく美しい美少年、執事は妖しくも美しく完璧な執事であるため、こう見ていて思わず吐息が出るほどで良い。
話に触れるとネタバレになりかねないため述べないが、微笑ましいギャグの日常回とシリアスな長編に分けつつ、思いもしない伏線が日常回に張り巡らせているため気付かぬうちに話に引き込まれていく。
それはそれとして、本作特有の最大の欠点が1つある。巻数字がローマ数字になっていることだ。
一般的には巻数字はアラビア数字(123〜)又は漢数字(一二三〜)なのだが、本作は珍しくローマ数字である。見栄えが良く、本作の雰囲気に合っている。問題はローマ数字が廃れたのと同じ理由で、数を重ねると非常に読みにくい事である。特に本棚に置けば、5巻以降はどの巻なのか分かりづらい。
だが電子書籍なら全てが解決できる。
なにせご丁寧にもアラビア数字で表記されるし、どこまで読んだか位置に戻ってくれる、それに常に表紙で出てくれるため読みやすいのでありがたい。
後は試し読みを見て、気に入るかどうか判断するだけである。 続きを読む投稿日:2024.05.23