epagoemnosさんのレビュー
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20
このユーザーのレビュー
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ドリフターズ(1)
平野耕太 / ヤングキングアワーズ
まず読んでください。ただし、濃いです。
5
異なる世界に送られた我々の世界の様々な、恐らく死亡と見なされた者達が送られたのは異世界。何処ででも己の生き方は変わらぬ男達が世界を揺るがす。一方、世界を滅ぼす意思の元で動き始めた者達もいる。読み応えあ…ります。 続きを読む
投稿日:2013.10.12
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ドリフターズ(2)
平野耕太 / ヤングキングアワーズ
そして、国盗りが始まる。
3
最初の火は小さなものだが、それはやがて世界へと広がっていく。一つの村から始まり、虐げられ続けた者達が誇りを取り戻す為に立ち上がる。異世界からきた生粋の「いくさ人」達に先導されて。だが、彼ら「漂流者」の…天敵と言える「廃棄物」も天敵を狩り出すべく動き出していた。良い所で次巻に続いていることだけが唯一の欠点です。 続きを読む
投稿日:2013.10.12
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ジョークで読む国際政治
名越健郎 / 新潮新書
政治ジョークの入門に。
2
適度な分量で、政治ジョークの入門には最適です。ジョークを楽しむための本である事はもちろん。ジョークを楽しめる健康な知性と感性が自分の中に保たれているかを計るにも役立ちます。「PSYCO-PASS」の槙…島聖護ではありませんが、紙の本が自分の状態を確認し、チューニングするツールであるとするなら、ジョークは自己の客観視と健全な知性と感性を有した状態でいるかを確認するツールです。一つ駄目なら全否定という、政治関係のネット上での論議でありがちな愚かさに陥る事を防ぐ自己チェックにも役立ちます。笑いは楽しみであると同時に武器である事を知る手始めとして適してます。お値段も手頃ですしね。 続きを読む
投稿日:2013.11.23
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ドリフターズ(3)
平野耕太 / ヤングキングアワーズ
世界を回せ!
2
廃城に集った「いくさ人」たる漂流者達と「廃棄物」となった「オルレアンの聖女」と「青髭」の戦いが冒頭での見せ場。その後はかなりのハイペースで物事が進む。未だその正体が不明の「廃棄物」の王が、世界をただ滅…ぼすと言うだけの怪物でないことも垣間見える。漂流者と廃棄物達の戦いで長い間停滞していた世界が一気に動き出す。そう、まさしく彼らは世界を回す。ただ彼らが動く。それだけで世界は変転していく。 続きを読む
投稿日:2013.10.12
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Gene Mapper -full build-
藤井太洋 / ハヤカワ文庫JA
何時か来る世界の物語。
2
拡張現実と遺伝子操作作物が当たり前になった世界の物語。ガジェットに溢れているがそれがどう使われるか? がメインで技術的な説明は必要な分しかない。故に読みやすい。技術が世界と人間を否応なく変えていく流れ…の中で、否定する者と肯定する者。特に自分のスタンスを定めずにいる者がそれぞれ描かれている所が面白い。でも、スタンスを定めないでいることができるのは、選択を迫られる状況がまだその者に訪れていないだけである事もきちんと描かれている。映画化を期待するが環境保護団体に全力で妨害して潰されそうな気もするライトな問題作。 続きを読む
投稿日:2013.10.12
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ドリフターズ(5)
平野耕太 / ヤングキングアワーズ
人を見捨てた「救世主」と「人間」の闘いが始まる
1
初っ端から陥落し「廃棄物が統べる化け物の世界」となった北壁が描かれるのが中々ショックです。人間を喰らう「化物」が人間と同じ文明を持ち、そこでは「人間」は「家畜」に堕とされる。使えなくなったら殺して喰わ…れるモノに堕とされる。そして、それを推し進めるのがかつての「救世主」であった「黒王」。「人間」に絶望した「彼」と陰陽師「安倍晴明」とのやりとりで見えるのは「世界」すらも滅ぼす人の「有り様と業」故に人を見捨て「化物」を救おうとする彼と、人の世を守る事を選び、生業とした「人間」を見捨てずに闘う「陰陽師」の姿が見えます。まあ、考えようによっては「祟り神」と化した「救世主」と彼が率いる「廃棄物」から、今も変わらず「人の世を守る魔法使い」たる「陰陽師」であるだけと当人は言いそうですけど。
一方、菅野とスキピオはブッチ達が持ってきた「山口多聞」からの書状で彼の事をしり「飛龍」で合流する。多聞提督と出会いスイッチが入ったスキピオが頼もしいです。が、事態は黒王の大侵攻で急変する。次々と国々が陥落し、難民をオルテへ追いやっていく。逃げ遅れたら皆殺され、亡骸は無駄なく資源として使われる。押し寄せた難民達は救いを求めます。が、そんなもんは無視して豊久がぶちかますのは「薩摩劇場覚悟編! 」でした。「逃げるならいずれ追いつかれ殺され、亡骸はただのモノとして使われるだけ。が、立って闘う者がいるなら自分も死ぬまで共に闘う! 泣きながら死ぬか! 立って闘って死ぬか! 」と。誰もが持つ「人間」としての意地から立って闘う兵へと変わる避難民達。兵に変わった彼らを如何に勝てるように差配するかを信長が頭を絞り、そして決戦へとという所で終わる。アニメ化するそうなんですが「Hellsing TV版」の悪夢を覚えている身としてはすっげぇ不安ですな。敵味方の役者達が「槍衾」の前で相対する流れに至ります。
「人間」を見捨てた「救世主」と死してなお怨嗟と絶望を引き摺る身体を持った死者である「廃棄物」達に率いられる「化物」と、異世界から渡ってきた「人間」たる「漂流者」と自分たちの明日をえる為に闘う事を決めた「この世界の人間達」の決戦への助走がまるまる入ってます。単行本おまけは見開き一ページのみですが・・・(..;)。内容は見れば分かります。ええ・・・。イヤって程に。 続きを読む投稿日:2016.06.07