true_reasonさんのレビュー
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ペンギン鉄道 なくしもの係
名取佐和子 / 幻冬舎文庫
訪れてみたいなぁ。
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「ふにゃっと笑う」赤毛のなくしもの係さんと、「ぺたぺた歩く」ペンギンに、会いに行きたいです。
さり気ないユーモアもちりばめれらた文章は美しく、細やかな伏線も張られ、そして最後には目に涙が滲みます。
た…とえペンギンが登場しなくても十分読ませる人間ドラマ、そしてそこにペンギンが、軽やかさと同時に深みを与えてくれているように思います。
続きを読む投稿日:2016.04.24
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新ぽっかぽか 3
深見じゅん / YOU
幸せに、なる…
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私には子どもはいません。長く一人暮らしです。
でも、その私も
「ぽっかぽか」を読むと幸せになります。
大切なことを、大切にしようと思えます。投稿日:2015.12.19
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あの日にドライブ
荻原浩 / 光文社文庫
日常への、共感
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『海の見える理髪店』をしみじみと読んだので、この作者の作品をもう一冊読んでみようと購入しました。期待を裏切らない作品でした。
もう若くはない、決して特別に良い人だというわけでもない、そんな主人公。上司…の理不尽な言葉に対し、部下を守る言葉をうっかり吐いてしまった瞬間が「今」につながり、後悔をし、今の人生を否定し、どこからか人生をもう一度やり直せたらと思い、日常の中でほんの少し夢想を実現し、そして今の人生に向ける目を少しずつ変えていきます。
沢山の共感を主人公にしながら読み進め、「日常」に戻った主人公に「…良かったね」と言葉をかけたくなる、そんな作品に出合えました。 続きを読む投稿日:2016.10.10
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七人の敵がいる
加納朋子 / 集英社文庫
「痛快」を越えた深さ。
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この作品は、単なる「PTA物語」ではありません。
「オトナが責任を果たす」とはどういうことなのか。理不尽と思えることがたくさんある「世間」の中で、自分の信念に固執するあまり大切な存在が不利益を蒙るこ…とのないように、しかしやはり自分の信念を手放してしまうことはないように…そう振る舞うということは例えばどういうことなのか。。
主人公陽子のエネルギーと信念と懊悩と叡知と。それらがどれも軽んじるられることなく描かれ、といって決して重々しくはなることはない軽妙な筆致も保たれ…そのバランスにも舌を巻く思いで読み進めた作品でした。 続きを読む投稿日:2017.05.24
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スマホ廃人
石川結貴 / 文春新書
考えさせられました
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私自身はガラケーを使い、タブレットでもLINEすらしておらず…という生活ぶりなのですが、そんなことには関係なく、1人の大人として、スマホが変えていく生活そして世界について目を見開いて見つめ続けなければ…と強く思いました。
どう考えても、人の心は人との繋がりの中でしか「健やかさ」を育てられないと思うのです。その視点を強く持ち続けようとしない時、人類が「便利さ」と引き換えに失う代償はあまりに大きなものなのだろうと思い知らされました。 続きを読む投稿日:2017.05.30
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野の医者は笑う―心の治療とは何か?―
東畑開人 / 誠信書房
一気に読みました!
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私は、著者の方と同じく臨床心理士を生業としています。丁度今、臨床心理学全般を見渡したくなっている時期でもあり、偶々専門領域の雑誌で知ったこの本を読んでみました。
この本は、臨床心理士が自らの依って立…つ学問を振り返るという意味でも、沖縄の文化の一端を垣間見るという意味でも、そして「人の幸せ」について考える意味でも、大変興味深いものだと思いました。同業者であるからか、最後に著者が臨床心理学に「帰る」決意をしたくだりでは、ちょっと涙ぐんでもしまいました。
続きを読む投稿日:2017.08.13