MOCT 「ソ連」を伝えたモスクワ放送の日本人

青島顕(著)

 /

集英社学芸単行本

作品情報

【2023年 第21回開高健ノンフィクション賞受賞作】
MOCT(モスト)とは、ロシア語で「橋」「架け橋」のこと。

カバーの写真は、モスクワ市ピャートニツカヤ通り25番地にあったモスクワ放送。
その6階に「日本課」はあった。
東西冷戦下、そこから発信される日本語放送。
その現場では、少なくない数の日本人が業務を担っていた。
彼らはどんな人物だったのか。
そして、志したのは報道だったのか、
プロパガンダ(政治的宣伝)だったのか。
それとも、両国に「MOCT(架け橋)」を築くことだったのか・・・・・・。

(登場人物の一部)
・東側ではご法度のビートルズを流した元民放アルバイトの男。
・戦時中、雪の樺太国境を恋人と越境した名女優。
・シベリア抑留を経て、迷いに迷って残留した元日本軍兵士。
・ソ連亡命後に帰国。ロシア語学校を開設し、後進の育成に尽力した、謎のロシア語使い。
・ラジオを愛して、早逝した女性ロック歌手。
・「とにかく酷い目にばかり遭った。それでもロシアを信じたい」と語るアナウンサー。
・・・・・・など。

【選考委員、大絶賛】
書き手の静かな理性の膂力(りょりょく)に触れた読み手の心は、快い驚きに満たされずにはいられない。
――加藤陽子(東京大学教授・歴史学者)

ソ連(ロシア)の国策メディアであるモスクワ放送にかかわった日本人たちの有為転変を丹念に浮き彫りにしていて、最も好感が持てた。
――姜尚中(政治学者)

反ロシア一辺倒の時代だからこそ、争いから独立した市民レベルの「MOCT(架け橋)」を考える本作。未来へと続く橋となった。
――藤沢 周(作家)

どんな厳しい制約がある時代にも架け橋になろうともがく人たちがいる。青島記者もそのひとりかもしれない。
――堀川惠子(ノンフィクション作家)

(選評より・五十音順)

もっとみる

商品情報

シリーズ
MOCT 「ソ連」を伝えたモスクワ放送の日本人
著者
青島顕
ジャンル
教養 - ノンフィクション・ドキュメンタリー
出版社
集英社
掲載誌・レーベル
集英社学芸単行本
書籍発売日
2023.11.24
Reader Store発売日
2023.11.24
ファイルサイズ
2.8MB
ページ数
264ページ

以下の製品には非対応です

  • PlayStation®Vita

MOCT 「ソ連」を伝えたモスクワ放送の日本人

  • 試し読み
  • 新刊通知

    • 青島顕

    • MOCT 「ソ連」を伝えたモスクワ放送の日本人

    もっとみる

    この作品のレビュー

    平均 3.7 (11件のレビュー)

    レビューを書く

    3
    1
    6
    0
    0
    • ソ連からの外国語放送。モスクワ放送で働いた日本人達の過去と現在を追った力作。分かり合えない二国の架け橋となろうと人たちの人生に感動。

      ニッポン放送1242Hzより一つ高い1251Hzだったので、モスクワ放送は電波の通る夜に聴いたことがある。独特の抑揚の日本語、日本のマスコミとは異なる視点のソ連の報道。今のロシアよりもっともっとソ連は謎で不気味な国のイメージだったように思う。

      そんなモスクワ放送で働いた日本人たち、シベリア抑留の果てであったり共産圏への憧れ、ロシア文学への憧憬など。入り口こそ違えどソ連初の日本語放送に携わった人々の壮大なドラマ。

      距離的にも時間的にもスケールの大きなノンフィクション作品。
      続きを読む

      投稿日:2024.01.23

    • 戦後、モスクワ放送から日本に向けてラジオでソ連のことを伝えた日本人らのルポルタージュ。自ら越境した人、捕虜から伝える側に入った人など様々。戦後から冷戦時代のことについては概ね口が重いなあという印象だった。話せないというより話したくないことが多いのではと感じた。最後にロシアに関わった人の思いは、“ロシアを急がせないでほしい もう少し待ってほしい ロシアの人にもいずれ声を上げる人が出てくるから““互いにもっと好かれる国になりますように“など。葛藤も痛いほどにわかるが、今も命が失われていることを考えると受け入れるのは難しいと思った。続きを読む

      投稿日:2024.04.23

    すべてのレビューを見る

    新刊自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。

    • ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
    • ・買い逃すことがありません!
    • ・いつでも解約ができるから安心!

    ※新刊自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新号を含め、既刊の号は含まれません。ご契約はページ右の「新刊自動購入を始める」からお手続きください。

    ※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。

    不定期に刊行される「増刊号」「特別号」等も、自動購入の対象に含まれますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)

    ※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。

    ※My Sony IDを削除すると新刊自動購入は解約となります。

    お支払方法:クレジットカードのみ
    解約方法:マイページの「予約・新刊自動購入設定」より、随時解約可能です

    続巻自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。

    • ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
    • ・買い逃すことがありません!
    • ・いつでも解約ができるから安心!
    • ・優待ポイントが2倍になるおトクなキャンペーン実施中!

    ※続巻自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新巻を含め、既刊の巻は含まれません。ご契約はページ右の「続巻自動購入を始める」からお手続きください。

    ※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。

    不定期に刊行される特別号等も自動購入の対象に含まれる場合がありますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)

    ※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。

    ※My Sony IDを削除すると続巻自動購入は解約となります。

    お支払方法:クレジットカードのみ
    解約方法:マイページの「予約自動購入設定」より、随時解約可能です

    Reader Store BOOK GIFT とは

    ご家族、ご友人などに電子書籍をギフトとしてプレゼントすることができる機能です。
    贈りたい本を「プレゼントする」のボタンからご購入頂き、お受け取り用のリンクをメールなどでお知らせするだけでOK!
    ぜひお誕生日のお祝いや、おすすめしたい本をプレゼントしてみてください。

    ※ギフトのお受け取り期限はご購入後6ヶ月となります。お受け取りされないまま期限を過ぎた場合、お受け取りや払い戻しはできませんのでご注意ください。
    ※お受け取りになる方がすでに同じ本をお持ちの場合でも払い戻しはできません。
    ※ギフトのお受け取りにはサインアップ(無料)が必要です。
    ※ご自身の本棚の本を贈ることはできません。
    ※ポイント、クーポンの利用はできません。

    クーポンコード登録

    登録

    Reader Storeをご利用のお客様へ

    ご利用ありがとうございます!

    エラー(エラーコード: )

    本棚に以下の作品が追加されました

    追加された作品は本棚から読むことが出来ます

    本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック

    スマートフォンの場合

    パソコンの場合

    このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

    ご協力ありがとうございました
    参考にさせていただきます。

    レビューを削除してもよろしいですか?
    削除すると元に戻すことはできません。