「協力」の生命全史―進化と淘汰がもたらした集団の力学
ニコラ・ライハニ(著)
,藤原多伽夫(訳)
/東洋経済新報社
作品情報
子どもの夜泣き、核家族の不幸、汚職や賄賂、陰謀論・・・・・・
すべては進化のせいだ!
斯界の権威が大絶賛!
「洞察に満ちた科学的理論と興味深い逸話の詰まった快作」
――リチャード・ドーキンス(進化生物学者、『利己的な遺伝子』著者)
「協力がいかに大切かについて書かれた、素晴らしい本」
――アリス・ロバーツ(人類学者、『人類20万年 遙かなる旅路』著者)
「私たち人類についての考え方を変える」
――ルイス・ダートネル(宇宙生物学者、『この世界が消えたあとの 科学文明のつくりかた』著者)
「世界をよりよく理解する方法だけでなく、世界をどう変えるかについても示してみせる」
――マシュー・コブ(動物学者)
「人間がそうであるべきほど協力的でないのはなぜかを知りたければ、答えは本書の中にある」
――ロビン・ダンバー(進化生物学者、『友達の数は何人?』著者)
■本書で得られる知見
・多細胞生物が誕生したのは「協力」が利益をもたらすためである
・ミツバチやアリのコロニーは「超個体」のように振る舞う
・母親と胎児は栄養分をめぐって争う
・姑が嫁の子育てを手伝うのにはわけがある
・詐欺やたかり、汚職や賄賂、身内びいきも協力の産物である
・パラノイア(妄想症)や陰謀論の背後にある進化論的な理由
・平等主義だった人類の社会に独裁制が誕生したのはなぜか?
・集団の人数が増えると反乱は起きにくくなる
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商品情報
- ジャンル
- サイエンス・テクノロジー - 生物・バイオテクノロジー
- 出版社
- 東洋経済新報社
- 書籍発売日
- 2023.06.28
- Reader Store発売日
- 2023.06.28
- ファイルサイズ
- 1.6MB
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この作品のレビュー
平均 4.0 (2件のレビュー)
-
まず、読み始めて最初に思ったのは、日本語のタイトルがミスリードかもしれない、ということ。『「協力」の生命全史」』とあるから、社会学や人類学のような視点かと思うと、筆者の専門は進化論や行動学のような生物…学寄り。(「生命全史」という箇所からそれを読み取らないといけなかったかも。)
とはいえ、第4部などで社会学や人類学の側面からの記述がされている。
筆者の書き口は学術的な色を強く感じた。研究の設計からそこから分かった関係、しかし、それは相関関係であって、因果関係ではない。など、安易に断定しない点でとても信頼できる。
その一方で、文章がどうしても冗長的になってしまうので、少しメッセージが受け止めにくいこともある。
総じて、「協力」ということを進化論的・遺伝学的に迫る良い本だった。これが気に入れば、ルトガー・ブレグマン氏の『Humankind 希望の歴史』がより多面的に「協力」を論じているように思うので、おすすめ。続きを読む投稿日:2024.01.11
「ヒトが協力するのは進化的な理由があっただろう」「協力をする種はヒト以外にも存在するがヒトとその種の協力は同じなのか」といった話を、多細胞生物の組織と真社会性のコロニー、ヒトの社会とのアナロジーや、ア…リ、ハチ、ホンソメワケベラ、シロクロヤブチメドリ、ミーアキャット、そしてもちろんチンパンジーやゴリラの他の大型類人猿との膨大な事例との比較でたどっていく本。
結論として、ヒトがここまで脳と社会性を発達させ、結果として繁栄できたのは協力と集団のルールをつくる能力があったからで、見知らぬ相手を信頼するのは難しいが、気候変動など世界規模の問題への対処はヒトの協力と規範をつくる・変える能力によって成し遂げられる、といったことが書いてある。
全体的に(私が読んだことある)進化心理学で印象づけられがちな「子種撒くのがオスの本能」に対し「メスは出産も育児も生殖は負担だから、ヒトのオスはメスに協力するように進化してしてんだよね」みたいな感じなので読んでてストレスが少ない。
ただ、出アフリカ以降の古い時代の人類社会について、現代の狩猟採集民社会を類推に使ってるのと、フィンランドのキリスト教会の記録でもって「ヒトは一夫一妻制で夫以外の父親の子も少ない」としちゃうのはどうなのかな。
東洋を家族中心の集団主義、アメリカとヨーロッパを家族の外の人もコミュニティに入れる普遍主義としてしまうのも、トランプ支持者や欧州の移民排斥は無視ですか?と思っちゃう。
全体としては生物の協力と罰の行動の事例、真社会性のコロニーを多細胞生物の組織とみなして類推を展開していく考え方はおもしろく勉強になった。
『子育ての大誤解』https://booklog.jp/users/kuritahirahara/archives/1/4150505055 読んだ時の感じに近い。続きを読む投稿日:2024.02.08
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