あさってより先は、見ない。
山本ふみこ(著)
/清流出版
作品情報
還暦を過ぎてから、東京から埼玉・熊谷へ。
築150年の古民家に移住。
古さと新しさが同居した、住みごこちのいい家で紡ぐ日々の暮らし。
家族のこと、家事のこと、料理のこと、仕事のこと、大好きな人たちのこと・・・。
きょうとあしたを積み重ねる日々綴る。そのやさしさ溢れる視点に、心和むエッセイ集。
【目次】
はじめに
第1章 旅するように暮らす
元旦はハムエッグ!
ジルべールとセリア
あなたたちとわたし
眠りの森
ブランコ
いまが最上
〈その後〉の〈その後〉の・・・・・・
二〇二三年・いま─旅するように暮らす
第2章 食べる
置かれる
黒豆
あちちの小瓶
赤えんどう豆
二〇二三年・いま─食べる
第3章 泣きそうになる
連絡帖
歩く
通路
大切な日
あけびの籠を提げながら
佃煮
せっかくだから
なんでもないけどなんでもなくない
二〇二三年・いま─泣きそうになる
第4章 日常愛
そのひとの隣りに
オールド・スポート
夏の記憶
灰汁抜き
遊び
くり返しくり返し
玉ねぎと卵のおみおつけ
摘む
草のこえ
二〇二三年・いま─日常愛
第5章 くまがや日記
二〇二一年五月八日─十一月
おわりに─十年後のわたし
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この作品のレビュー
平均 4.0 (1件のレビュー)
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何かやらかすと、必要以上に気落ちするのが自分という生物である。「近年その気(け)が薄れているかも!?」と期待していたが、変わり映えしていないことが発覚。沈めば最後、視界も思考もお先真っ暗モードへと突入…し、今日とか明日とか時間の境目もなくなる。
そんなどん詰まり時に本書が目に入ったのだが、最初は「明日もあさってもあるか…」と投げやりだった。しかし胸に手を当てずとも、一服の精神安定剤を求めていることは嫌でも伝わってくる。
それは「ホッとする言葉」だ。
今ここで勢いよくタイプしているということは、快復に向かっているのだと思う。
本書は著者のブログ「ふみ虫、泣き虫、本の虫」を基に、日常生活や人生観等が綴られている。各章のテーマに沿って時系列順にエッセイが進み、最終的には「いま」(2023年当時)の心情がまとめられているという構成。感触としては詩のように軽やかで、そこにもれなく優しい風合いの写真も付いてくる。
勝手に自爆していて厚かましい限りだが、牧師先生の説教みたく彼女の「ホッとする言葉」にずっとすがりついていた。
表紙のお写真からテキパキとした印象を持っていたが(実際しっかりした方っぽい・_・; ←失礼!)、文章の方はどちらかと言えばスローな感じ。だがのんびりしながらも着実に日常を動かしている、そんな風にも見てとれた。
ご自宅に住み着いた蜘蛛の一家との共同生活(各々にオサレな命名までしちゃってる…!) や、今や著者の担当となったブルーベリーの収穫etc… 畑付きのお家だと煩わしいことも多いだろうに、どれものんびり&楽しくこなしているから、マジで楽しそうなのだ。
「近年、なんでも最初からうまくやれると思いこむのが流行っている。[中略]しかしほんとうは、たっぷりうまくゆかなさを味わい、不慣れを噛み締め、失敗して落ち込んでもがいたりして復活するという経験もしなければ、もったいないとわたしは思う」
著者ご夫婦が埼玉県熊谷市に移住する経緯を書いた『くまがや日記』からも、そのマインドが伺える。
工事現場をリアタイしたい等という理由で、まだ水回りも整っていないうちから居住するというとんでもなさ…。それどころか周辺を巡ったり大工さんたちと仲良くなったりと、少しもまいっていない。やはり秘訣は「毎日をおもしろがって生きること」のようだ。
パッと見不安や気落ちにまみれているけど、毎日ってのはどこかに必ずキラッとしたものが転がっている。著者にとってのそれは日々のちょっとした発見、自分は本の中や誰かからの「ホッとする言葉」だ。
著者は何度か本文で「ねがう」を「希う」と表記されている。「毎日キラッとしたものに出合える『希い』を込めて…」とでも言うのだろうか。もしかすると彼女にとっての「ねがう」とは、「願望」のようなギラついたものではなく「希望」のようにキラッと光って見えるものなのかもしれない。続きを読む投稿日:2024.05.04
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