見えないボクと盲導犬アンジーの 目もあてられない日々
栗山龍太(原作)
,エイイチ(まんが)
/小学館
作品情報
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全盲の著者と盲導犬を綴るコミックエッセイ。
全盲の教師であり、シンガーソングライターでもある著者(栗山龍太)と盲導犬アンジーの日常を綴るコミックエッセイ。
「出不精な盲導犬もいる」「盲導犬と間違えて人の頭をなでてしまった!」「自動販売機はロシアンルーレット」「見えない僕は、停電の暗闇では無敵になる」等々、著者と盲導犬「二人」の身の回りに起きる日常の出来事を、ユーモラスなマンガとエッセイで面白く、ときにちょっぴり悲しく描きます。大人から子どもまで楽しめます。
※この作品はカラーです。
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商品情報
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この作品のレビュー
平均 4.8 (4件のレビュー)
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目の不自由な原作者とイラストレーターとの何気ない会話から生まれたエッセイ。不自由な方の普段の生活の「あるある」が、健常者にとっては新鮮だし、笑っていいことだとの驚きを持って受け止めとなったとの事。イラ…ストや原稿は確認できないため、原作者の奥様と二人の小学生の息子が助けに入って完成できたそう。
盲導犬あるある
・電車の空きスペース幅が分からず、狭い場所に座らせられる
・雨上がりに垂れ下がる街路樹に頭がぶつかる
アンジーあるある
・医院の待合室で飼主の名前を呼ばれて、一匹で診察室へ入る
・家が好きなので、帰り道に飲み屋などの寄り道を拒否する
原作者あるある
・声の低い女性を男性と思い、男性更衣室に誘導
・宴会で周りのペースが見えず、一人で多量に飲む
一部の紹介だけでしたが、明るい内容の文章とイラストや漫画を多用して描かれています。
作者の「おわりに」の中で
ユーモラスな出来事を通して障害者に触れる事で自由に「障害者像」をイメージして欲しい。また、健常者が万一障害を負った時に、障害者の日常を知っていれば向き合い方が変わる、という事でした。続きを読む投稿日:2023.05.25
「点字のない自販機はロシアンルーレット」
「手引きされていると仲良さそうに見えるが実はケンカ中」
「盲導犬でも猫をかぶる」
「お鍋はいつも闇鍋状態」
などなど”目の見えない人あるある”(?)なクスっと…笑えるエピソードが多くて楽しく読めました。
そんな中に障害受容や補助犬拒否のお店のことなど考えさせられる話も。
冒頭、イラスト担当のエイイチさんが「見えないゆえの苦労話を笑ってしまって不快な思いをさせてしまった」と焦るシーンがあり、自分も同じ状況になったら「これって本当に笑っていいのかな」って迷いが生まれる気がしたから「そう!そうなんだよね」と共感しかなったです。
でも、それに対して栗山さんが「変に気を遣われる方が辛い」と返していて、そこに個人差はあるだろうけど、勝手にフィルターをつけてどうこう気をまわすのは不毛なことなのかもと思い、本編は迷いなく(?)笑って読みました。
「障害者をニュートラルに知ってもらう」「障害者の日常を知ってもらい、その先は皆様の解釈に委ねたい」とあとがきにありましたが、普段なかなか知るきっかけのない視覚障害の方の日常を垣間見られました。
笑い話に昇華させつつも、その反面には晴眼者ではわからない苦労があるわけで、笑いながらも考えさせられる、読んで良かった一冊でした。続きを読む投稿日:2023.12.23
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