この一冊でわかる世界経済の新常識2022
熊谷 亮丸(監修)
,大和総研(著)
/日経BP
作品情報
本格回復・成長の青写真をどう描くか?ポストコロナを見据え、いま世界は出口戦略を描き始めています。しかし、コロナショックの傷も大きく、2022年の回復・成長度合いは国ごとにかなり差が出そうな見通しです。ますます目が離せない世界経済・日本経済の最新動向を、大和総研のトップ・エコノミストが明快に解説する決定版テキスト。シリーズ第7弾![米国] ポストコロナで問われる成長の持続力[欧州] コロナ禍前の水準に達した後の道筋をどう描くか[中国] 規制強化の嵐と大注目の2022年秋の党大会[新興国] 出口戦略を探る中で浮かび上がる回復力の差[インフレ懸念] 商品・資産価格高騰と過剰債務問題の行方[日本] ポストコロナの過剰債務・長期停滞問題[金融政策] 経済正常化と中央銀行の出口戦略[脱炭素] 2050年カーボンニュートラル実現に向けた課題本書では、大和総研の選りすぐりのエコノミストたちが、世界経済を理解するうえで必要な基礎知識を、やさしく、わかりやすく解説します。そして、これらの基礎知識を踏まえて、2022年以降の世界経済を多面的に展望・考察します。この一冊さえ読めば、世界経済に関する基礎知識を習得できると同時に、世界経済の展望が簡単に頭に入る構成になっています。
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商品情報
- シリーズ
- この一冊でわかる世界経済の新常識2022
- 出版社
- 日経BP
- 書籍発売日
- 2021.11.19
- Reader Store発売日
- 2021.11.19
- ファイルサイズ
- 29.4MB
- ページ数
- 288ページ
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この作品のレビュー
平均 4.0 (1件のレビュー)
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2021年ももう少しで終わる。この時期になると来年の経済はどうなるという本が出始める。
日本経済はどうなるのか。「人の話を聞く」を売りにしている岸田文雄内閣だが、果たして聞いたことを政策にして…実現できるのかな。
「2022年も不確実性が大きい日本経済の先行き」としている。確かに、コロナウイルス感染拡大の影響は、外国に比べて経済損失あるいは死者数では少ない。
しかし、全産業で見ると経済活動の業種格差は、リーマン・ショック後並みに拡大している。
日本経済が回復するかどうかは、個人消費と過剰貯蓄次第と指摘している。個人消費は分かるが、「過剰貯蓄」とは何か。過剰貯蓄は、就業の有無や年収に関係なくあり、特に高所得世帯と無職世帯で増えている。
一見すると、高所得世帯の消費が増えたようなニュースを見聞きするが、過剰貯蓄が消費に回り、日本経済が潤うかと言うとそんなに単純ではない。
高所得世帯の過剰貯蓄は、12.7兆円ある。そのうち5.7兆円は住宅ローンを返済している2人以上世帯が保有している。
その上、子供がいれば教育費もかかる。教育費に充てるための貯蓄をするので、大盤振る舞いとは行かない。
無職世帯に関しては、もともと持っている貯蓄額が少ないこともあり、過剰貯蓄を切り崩して、パーッと使おうという意欲がない。
アメリカに目を移すと、コロナ禍からの脱却で、実質GDPがコロナ禍以前の水準に戻りつつある。
しかし、アメリカにも抱えている問題がありバラ色とは行かないようだ。インフレ率が加速して物価が上がっている。その上に、アメリカに入ってくる商品がコロナ禍による海外の工場閉鎖や港湾施設及びトラックドライバー不足で、供給不足になっている。フライドチキンもその影響を受けている。
アメリカの場合、政治リスクもある。来年の中間選挙で与党民主党が過半数を取らないと「決められない政治」で、混乱する。
変異株が現れても影響が限られて、コロナウイルスが収束し、サプライズチェーンも回復すればのぞみはなくてもひかりぐらいは見えてくるのかな。続きを読む投稿日:2022.03.20
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