デジタル・ファシズム 日本の資産と主権が消える
堤未果(著)
/NHK出版
作品情報
街も給与も教育も、米中の支配下に!?
コロナ禍の裏で、デジタル改革という名のもとに恐るべき「売国ビジネス」が進んでいるのをご存じだろうか?
アマゾン、グーグル、ファーウェイをはじめ米中巨大テック資本が、行政、金融、教育という、日本の“心臓部”を狙っている。
デジタル庁、スーパーシティ、キャッシュレス化、オンライン教育、マイナンバー・・・・・・
そこから浮かび上がるのは、日本が丸ごと外資に支配されるXデーが、刻々と近づいている現実だ。
果たして私たちは「今だけ金だけ自分だけ」のこの強欲ゲームから抜け出すことができるのか?
20万部超のベストセラー『日本が売られる』から3年。
気鋭の国際ジャーナリストが、緻密な取材と膨大な資料をもとに暴く、「日本デジタル化計画」の恐るべき裏側!
もっとみる
商品情報
以下の製品には非対応です
この作品のレビュー
平均 3.7 (66件のレビュー)
-
2022年新書大賞第4位作品
堤未果さんの著作は初めて読みました。きっかけは今年度の新書大賞をググってたら新書大賞ベスト20なんてのが出て来て面白そうなので読んでみたんです。
新書ってサクッと読め…て面白い本があるので好きなんですよね。年間100冊読了を一応の目標としている僕にとっては数字稼げるジャンルが新書なんです(笑
本書は一言でいうとデジタル賛美の風潮に一石を投じる書ということになります。また現代の自分さえよければという風潮に「今だけ金だけ自分だけの強欲資本主義」と名付けて強烈な批判を試みています。
日本は公の機関も民間企業も欧米に比べサイバーセキュリティがとんでもなく脆弱なんですよね。セキュリティ対策が手薄なために自衛隊や防衛省はサイバー攻撃リスクに晒され、医療や年金、銀行口座、行動記録に購買履歴など国民の個人情報を守っていた地方自治体の要塞はもはや崩される寸前という著者の主張には同感です。早く気づいて手を打たないととんでもないことになりますよ。
さらに堤さんに言わせるとデジタルを通じて政府が狙われ、ジャバンマネーが狙われ、日本の教育が狙われているらしいです。まさに警世の書です。
多少、極端というか大げさに感じる記述もなくはないですが、まぁそれはご愛嬌と受けとめておきました。
非常に興味深く読めた一冊でした。続きを読む投稿日:2022.12.11
堤未果氏は、ニューヨーク州立大学国際関係論学科卒、ニューヨーク市立大学大学院国際関係論学科修士課程修了、国際連合婦人開発基金(UNIFEM)勤務、NGOのアムネスティ・インターナショナル・ニューヨーク…支局員、アメリカ野村證券勤務を経て、フリーのジャーナリスト。『ルポ 貧困大国アメリカ』(2008年)はベストセラーとなり、日本エッセイスト・クラブ賞、新書大賞を受賞。アメリカや日本における社会問題に関するルポ、ノンフィクション作品の執筆多数。
本書は、行政、金融、教育の分野で進むデジタル化の裏側に、GAFAをはじめとする外国のテック企業が存在する事実と、そこに潜むリスクを明らかにしたもので、2022年の新書大賞第4位を受賞した。
著者は、2019年の新書大賞第4位の『日本が売られる』の中で、水、土、農地、森、海、仕事、学校、医療、個人情報ほか、あらゆる、日本人の資産・日本人の未来を方向付ける制度が、「今だけ金だけ自分だけ」の強欲資本主義の餌食となり、ビジネスの対象になっている(=売られている)ことを示したが、本書では、それから僅かの間に、政府・当局が強力に推進するデジタル改革の名のもと、行政、金融、教育という極めて重要な分野で、外資による支配が加速度的に進んでいることに、改めて警鐘を鳴らしている。
本書では、デジタル化の進展は、スマートシティ、キャッシュレス化、デジタル通貨、GIGAスクール構想、オンライン教育のような具体的な成果を通して、一見、我々の生活を格段に快適にしてくれるように見えるのだが、そのためには様々な情報の集中が不可欠なのであり、情報の管理の方法を間違えれば、それらはどこまででも悪用されかねない、即ち、快適さとリスクは表裏一体であることをわかりやすく説明している。
そして、それらの情報の集約が、米中の巨大テック産業によって為されつつあり、それにも関わらず、日本政府に危機意識が希薄であることを、一義的に問題視しているのだが(このような書き方が、一般読者にはわかり易いからだと思われる)、著者の本質的な問題意識は、更に、こうしたデジタル化が、人間の生や社会の在り方を根本的に変えてしまうリスクがあることに向けられている。本書の中には(確か)出てこないが、情報の一元管理は、ジョージ・オーウェルの『1984年』やオルダス・ハクスリーの『すばらしい新世界』に描かれたディストピアにおける必須条件であり、初期的ステージとさえ言えるのだ。著者が題名に「ファシズム」という言葉を使った意味はそこにある。
本書には、文科省の公式ホームページに貼られた「学校における一人一台端末環境」公式プロモーション動画の中にある、小学生の女児が手元のタブレットを見ながら、あどけない笑顔で、「タブレットがないと、全部自分の頭で考えないといけない」と語る場面が引用されているが、自分の頭で考えることなく、情報を一元管理している「誰か」に全てを教えてもらい、決めてもらう。。。そして、その「誰か」とは、最早人間ではなくAIかも知れないのだ。。。背筋が寒くなる世界である。
よって、我々が本書を読んで考えなくてはならないのは、情報を外国に支配されることの是非に留まらず、情報の取り扱い方が、我々人間の未来を左右することを理解した上で、我々はどのような未来を望むのかということなのである。
著者が明らかにする事実は、いつもながら、我々に厳しい現実を突き付けるが、裏を返せば、我々にはまだ方向転換をする余地は残されているのであり、そのきっかけにしたい一冊である。
(2023年11月了)続きを読む投稿日:2023.12.03
新刊自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
※新刊自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新号を含め、既刊の号は含まれません。ご契約はページ右の「新刊自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される「増刊号」「特別号」等も、自動購入の対象に含まれますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると新刊自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約・新刊自動購入設定」より、随時解約可能です続巻自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
- ・優待ポイントが2倍になるおトクなキャンペーン実施中!
※続巻自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新巻を含め、既刊の巻は含まれません。ご契約はページ右の「続巻自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される特別号等も自動購入の対象に含まれる場合がありますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると続巻自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約自動購入設定」より、随時解約可能ですReader Store BOOK GIFT とは
ご家族、ご友人などに電子書籍をギフトとしてプレゼントすることができる機能です。
贈りたい本を「プレゼントする」のボタンからご購入頂き、お受け取り用のリンクをメールなどでお知らせするだけでOK!
ぜひお誕生日のお祝いや、おすすめしたい本をプレゼントしてみてください。※ギフトのお受け取り期限はご購入後6ヶ月となります。お受け取りされないまま期限を過ぎた場合、お受け取りや払い戻しはできませんのでご注意ください。
※お受け取りになる方がすでに同じ本をお持ちの場合でも払い戻しはできません。
※ギフトのお受け取りにはサインアップ(無料)が必要です。
※ご自身の本棚の本を贈ることはできません。
※ポイント、クーポンの利用はできません。クーポンコード登録
Reader Storeをご利用のお客様へ
ご利用ありがとうございます!
エラー(エラーコード: )
ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。