日本橋の村田屋は創業百二十周年の老舗眼鏡屋。そのあるじの長兵衛は、すぐれた知恵と家宝の天眼鏡で謎を見通すと評判だった。ある日、目明かしの新蔵が長兵衛に助けを求めてくる。住吉町の裏店で起こった人殺しの本当の下手人を挙げるのに長兵衛の力を借りたいという。浜町の目明かし・巳之吉が、殺人が起こった長屋の者たちの手を検分して、手が汚れていたというだけでそこに住まう十七の娘おさちに縄を掛けたという。ろくな調べもせずに罪なき娘を引き立てたことに怒りを覚えた長兵衛は、広い人脈と持ち前の人柄を発揮して事件を解決に・・・
便利な購入方法
-
-
〈村田屋〉は、江戸で一番と名高い眼鏡屋。あるじの長兵衛の知恵は、困り事を抱える人から頼りにされている。懇意の十手持ちの新蔵に誘われ、長兵衛は王子村の旅籠を訪れた。夕餉の湯豆腐の美味しさに感激し、夢見心地でくつろいでいたところ、突如自身番に引き立てられてしまう。二人には、とある嫌疑がかけられているというが・・・・・・。すぐれた頭脳と家宝の天眼鏡であらゆる事件を解決する。謎と人情が溢れる絶品時代小説。
-
-
日本橋の村田屋は創業百二十周年の老舗眼鏡屋。そのあるじの長兵衛は、すぐれた知恵と家宝の天眼鏡で謎を見通すと評判だった。ある日、目明かしの新蔵が長兵衛に助けを求めてくる。住吉町の裏店で起こった人殺しの本当の下手人を挙げるのに長兵衛の力を借りたいという。浜町の目明かし・巳之吉が、殺人が起こった長屋の者たちの手を検分して、手が汚れていたというだけでそこに住まう十七の娘おさちに縄を掛けたという。ろくな調べもせずに罪なき娘を引き立てたことに怒りを覚えた長兵衛は、広い人脈と持ち前の人柄を発揮して事件を解決に導く。長兵衛の評判がますます高まる中、今度は木場の檜問屋・福島屋矢三郎の遺言状の真贋鑑定を依頼される。息子の豊太郎に遺されたものの他に、矢三郎の弟・新次郎の許にも遺言状があるのだという。長兵衛は天眼鏡で真贋を明かすが、福島屋を自分のものにしたい新次郎の企みによって、事態は思わぬ方向へ動き……!?
-
-