「無理」の構造 この世の理不尽さを可視化する
細谷功(著)
/ボイジャー
作品情報
ヒット作『具体と抽象』に続く第二弾。努力が報われないメカニズムを可視化し、思考のコペルニクス的転回を
努力が報われず、抵抗が無駄に終わるのはなぜか。
本書では、「世の中」と「頭の中」の関係を明らかにし、閉塞感や苛立ちの原因に迫ります。
抵抗が無駄に終わる原因の一つは、「自然な流れや法則に逆らっている」ことにあります。つまりどこかに「無理」があるということなのでしょう。
本書では、読者の頭の中の「コペルニクス的転回」に挑戦します。—「まえがき」より
本書のタイトル、〈「無理」の構造〉は、〈理(ことわり)なきことのしくみ〉、あるいは〈理不尽さのメカニズム〉です。
【目次】
第1章 錯覚の積み重ねと「三つの非対称性」
第2章 「知識」の非対称性、「思考」の非対称性
第3章 「具体と抽象」の非対称性
第4章 「言葉」という幻想
第5章 「人間心理」の非対称性
第6章 1:9の「ねじれの法則」
第7章 気づきにくい社会や心の不可逆性
第8章 社会・会社の劣化の法則
第9章 具体化・細分化の法則
第10章 上流・下流の法則
第11章 「微分と積分」と現実
第12章 のこぎりの法則
第13章 折り曲げの法則とストックのジレンマ
第14章 大企業「病」という幻想
第15章 宇宙と「人間の心」
第16章 コミュニケーションという幻想
第17章 「公平」という幻想
第18章 「対等」という幻想
第19章 決定的な非対称性
第20章 「全体像」という幻想
第21章 「経験則」という幻想
第22章 「啓蒙」という幻想
【著者】
細谷功
著述家、ビジネスコンサルタント。1964年、神奈川県に生まれる。東京大学工学部を卒業後、東芝のエンジニアを経てビジネスコンサルティングの世界へ。問題解決や思考に関する講演やセミナーを国内外の大学や企業などに対して実施している。著書に『地頭力を鍛える』(東洋経済新報社)、『メタ思考トレーニング』(PHPビジネス新書)、『会社の老化は止められない』(亜紀書房)、『具体と抽象』『自己矛盾劇場』(以上、dZERO)などがある。
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この作品のレビュー
平均 4.0 (27件のレビュー)
-
どのような「無理」の構造だろう?と思い手に取った。
著者の、具体と抽象トレーニングの本は読んでいたが、この本も読んでよかった。「知らない」→「知っている」の不可逆的な流れなど、通念的に対象と呼ばれる…ものの非対称性を理解した上で、例えば組織の状態(スタートアップor大企業など)に応じて求められる能力をメタ認知するなど、物事を多角的に捉えることで、通常自分が理不尽だと思っていることを捉え直すことができ、無駄な悩みがなくなっていくという理解をした。
具体例に助けられて納得するレベルなので、またまだ「抽象的」に理解できていないと思う。何回か繰り返し読み深めたい。
【心に留めておきたいフレーズ】
・能動的な人(型破りで個性的で、他人を平等に扱い、正直で正義感が強く、言いたいことをはっきり言う人)と、受動的な人(平凡で、上の人にはへつらって下の人には偉そうにし、現実的なことばかり考えて、うまく本音と建前を使い分けて、言いたいことがあっても黙っている人)を前者と後者とすると、実態としての人数や必要な場面の数では1:9であるのに対して、「あるべき姿」として公の場で語られる割合は全く逆の9:1になっているねじれ現象からさまざまな理不尽さが生まれている。p44
・「新しい変化を望む人」(革新派)と「これまでのままで変化を望まない人」(保守派)との関係も同様と言えます。(中略)挑戦者が安心して挑戦できるのは、実は多数の「挑戦しない」人たちの日々の地道な活動に支えられているから、ということも忘れられがちです。p45
・ついつい私たちは自分の経験が世界の全てになってしまうがゆえに「こういう場合は、、」の部分をスキップして「こうすべきだ」のメッセージを一人歩きさせてしまいます。
(何か結果が出た時、ある要因を「こうしたからうまくいった。だから、こうすべきだ」としてしまいがちだが実際は、「こういう状況だったからうまくいった」という、要因にしかすぎない)
p136
・視野の狭さを克服するには、多種多様な経験をするのがもっとも有効なので、経験談としては、さまざまな「変数」を経験した人の方が説得力があります。ここでいう「変数」というのは、ビジネスと非営利活動、業界、職種、付き合っている相手の属性などを指します。p137
・視野の狭さをもたらす三通りの無知p131-133
「部分を全体だと思ってしまうこと」(に気づかないこと)は本当にやっかいです。この自覚がないと、理解できないことを否定することになり、「理不尽なこと」がいつまでたっても解消できないことにつながります。
①事実の無知
知識力。
②範囲の無知
程度の無知。大小、本物・偽物、レベル
③判断の基準そのもの
芸術作品の「おもしろさ」、国や世代の「価値観」など、他人に指摘されてもなお「そういう世界がある」と理解し難い
気付きやすさでは1.2.3の順だが、重要性でいくと、気付きにくい1.2である。続きを読む投稿日:2023.01.05
知識+思考
思考=具体と抽象の往復で新たな知を生み出すこと
抽象→意図を持って、共通項を抜き出して、パターン化しもの
受動的→主体的に動く→主体的に考える
問題を発見・定義する人 or 問題を発…見する人
変数、論点、視点を決める人→変数発見者
変数を最適化する人→変数最適者
フローとストック
フロー→変化、取引、行動、損益、パフォーマンス、思考、微分
ストック→蓄積、資産、状態、バランスシート、能力、知識、積分
成功の反意語は...何もしないこと
失敗は性能の紙一重 成功=失敗=変化を起こす試み
一見対極にあるものを"折り曲げる" 84
見えている人と見えていない人の非対称性
→根本的続きを読む投稿日:2024.04.15
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