他人を支配したがる人たち:身近にいる「マニピュレーター」の脅威
ジョージ・サイモン(著)
,秋山勝(訳)
/草思社
作品情報
なぜかあの人には逆らえず、いつも言いなりになってしまう・・・。
それは他人を操って支配する「マニピュレーター」かもしれない。
ふだんは優しさの仮面をかぶり、時に激情的にふるまい、人を攻撃し、あるいは甘い言葉で丸めこむ。
罪の意識を持たず、自分を通すためには手段を選ばない。
理不尽な彼らの行動になぜ毅然と逆らうことができないのか?
誰にもわかってもらえない「心の暴力」の正体をとらえ、自分の身を守るすべを臨床心理学者が教える。
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この作品のレビュー
平均 3.6 (27件のレビュー)
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翻訳作品にありがちな、訳のわかりづらさ。「自分」とは誰を指していて、「相手」とは誰を指すのか、しょっちゅう混乱した(*_*)グルグル
第2章~第8章は、具体的な、身近に潜むマニピュレーターのエピ…ソードに入るので、サクサク読めた。
が、第1章は様々な攻撃性のタイプ(反応的攻撃性、略奪的攻撃性、道具的攻撃性、受動攻撃性等)が出てきて、結構混乱した。さらに、攻撃性パーソナリティの5つの基本分類に加え、能動的非依存性、受動依存性なんてワードもでてきてもう大混乱(゚∀゚)ファー
「いかなる攻撃性もそれ自体を問題とは考えず、攻撃性の背後になんらかの障害や不安感、無意識の恐れを抱えているのではないかと、攻撃性をある種の兆候として捉えてはいないだろうか」という問いには思わず、えっ違うのと声が出た。わたしはずっと、プライドが高い人やマウントを取ってくる人、突然牙を向く人に対してもこんな風に思っていたわけですが、「これでは、患者(攻撃性パーソナリティを有している人)は“葛藤”を抱えているという仮定に目を奪われ、問題を引き起こしている元凶の攻撃性の存在を見落としてしまうことになる」。そして「この考えは、筋金入りの強者を恐怖に脅えて逃げまどう弱者と見なすものであり、こんな風にして状況の本質をなしている事実に誤解が生じていく」。また、この考え方は、攻撃性パーソナリティとは真逆の性格である「神経症的人格の特徴を過激に一般化し」ているものだそうだ。なるほど、一読者であるわたくしもこの作品が定義づける「神経症的人格」側にいるので、いつも攻撃してくる人たちの心をどうにか理解しようと試みてもうまくいかないのは、攻撃性がベースにある人たちがいる、という考え方をしてこなかったからなんですね。
衝撃はさらに続く。これまで多くの攻撃性パーソナリティに心をズタボロにされてきたわたくし、異動や転職を余儀なくされたことも。この本に出会ったきっかけは、DaiGoさんの動画で「カバートアグレッション」という概念を知ったから。それが今までわたしをズタボロにしてきた人とがっつり重なって、それで読むことにしたんだ。この作品の中で著者は「彼ら」を、パーソナリティ障害と断言する。
しかし、「一人ひとりに対して『あなたは神経症タイプ』、『あなたはパーソナリティ障害だ』と単純に振り分けることはできるものではない。が、人格の軸線上では神経症からパーソナリティ障害を両極にして、どんな人であろうとこの線上のいずれかの地点に位置づけられる。神経症とパーソナリティ障害のふたつに大きく分けて、どちらの傾向に属しているのか比べてみるのもとても有効的な方法だろう」。
なるほど、いわゆるスペクトラム、という考え方。
同時に思ったこと。
様々な職場でわたしの心をズタボロにしてきた彼ら。同僚や友人と話すと「やっぱりおかしいのは彼らの方だよね」と思ったからこの本を手に取ったわけで、つまりわたしは作者と一緒になって彼らのことを罵ってもいいはずなのに、なぜだか途中から、その「明らかに悪いのはあっちで、こっちは絶対おかしくない」というスタンス・考え方に疑問を持ち始めるようになっちゃって。すごく心の中がざわりざわりとして集中できなくなった。過去に攻撃性パーソナリティから受けてきた数々の攻撃、それらは心に封印してきたけれど、この本を読むことでその封を開けてしまったことによるものなのか、今関わっている攻撃性パーソナリティを有していると思われる人との立ち向かい方を思い描きながら読んでいるからなのか、自分では圧倒的に神経症タイプと思いながらも、パーソナリティ障害の割合が少なからずある、と気付かされたからなのか。
この本を読んでしばらくして、自分の周りにいる人たちへの見方が変わった。攻撃性ベースで関わってくる人がいる、と知ってから、これまでなんとなく苦手だな、と思っていた人達の背景に、攻撃性、操作性、マウンティングが垣間見えた。そして、彼らの発言を振り返って傷ついたこととか思い出して、やっぱり今までの「なんとなく苦手」の感覚は間違ってなかったんだなって思ったりもして。その直感は信じていきたい。
作中にもあるけれど、彼らは、こっちの弱いところをついてくる。だから、自分の弱点は彼らから自分を守るためには、向き合っておかなくてはならない。そこを突かれても動揺しないように。今まで自分の弱点が何か、うまく言葉にできなかったけれど、最近同僚と話して、少しだけ言葉にすることができた。だから、まずは今の人間関係の中で、相手の発言に違和感を覚えたら、その時に自分の弱点を突かれたことに気付くこと。これが、スタート。で、それができたら次。彼らが「どのような手口で操作しようとしているか、そのかけひきの手口を見極め、それにふさわしい方法で対応する」ということ。
ハードルが高い。人間関係、ずっとこれを繰り返して終わりたくない。続きを読む投稿日:2020.03.21
manipulative, 権力性、無自覚な特権性。
万人にはささらない本だと思うけれど、レビューを書いている被害者側の方の様相に共感と想像をしてしまう。投稿日:2024.01.10
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