ドルジェル伯の舞踏会
ラディゲ(著)
,渋谷豊(訳)
/光文社古典新訳文庫
作品情報
青年貴族のフランシスは、社交界の花形ドルジェル伯爵夫妻に気に入られ、彼らと頻繁に過ごすようになる。気さくだが軽薄な伯爵と、そんな夫を敬愛する貞淑な妻マオ。フランシスはマオへの恋慕を抑えきれず・・・・・・それぞれの体面の下で激しく揺れ動く心の動きを繊細に描きとった至高の恋愛小説。従来の訳はすべてコクトーらが修正を加えた「初版」の翻訳であったが、今回は作家の定めた最終形「批評校訂版」を底本とした初の翻訳。
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商品情報
- シリーズ
- ドルジェル伯の舞踏会
- 出版社
- 光文社
- 掲載誌・レーベル
- 光文社古典新訳文庫
- 書籍発売日
- 2019.04.20
- Reader Store発売日
- 2019.09.20
- ファイルサイズ
- 0.6MB
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この作品のレビュー
平均 4.3 (7件のレビュー)
-
でぇえ…本当に20歳(執筆している間は10代)でこれを書いたの、すごいな……自分が20歳の頃なんて思い出したくもないから比較はしたくない(できない)が…「早熟」なんて言葉では括れない才能な気がする…
…
解説も読みごたえあって面白かった、何となくコクトーと仲良かったみたいなイメージしかなかったからもう少し詳しく知れて良かったな(コクトーが手直ししてるとこ想像してしまいました…)
言い回し好きすぎる、どうしてそんな比喩引っ張ってこれるの?終わりかたも好きだなぁ、まさに舞踏会が終わってしまう感じ。
でもやっぱり『肉体の悪魔』より、文体がより洗練されてキレキレになってた感じがした(ちゃんと文体について言及するには原文を読まなきゃ分からないですが…)けど、『肉体の悪魔』の方が好きかなぁ。うーん…。あと特徴的だなぁと思ったのは、1章とか1部とか区切りがないところ。これも幻想的な恋という舞踏会が続いてることを表してる?のかと思ったけど、前作でもそうだった気もする…。気になる。続きを読む投稿日:2020.08.24
三年半ほど前、高校生のときに古書店で古い文庫を買って
積んだまま読まずに〈引っ越し処分〉していたことを思い出し、
反省しつつ光文社古典新訳文庫を購入。
早熟・夭折の天才と言われるレーモン・ラディゲの(…短めの)長編小説。
1920年2月、パリ。
高等遊民の一種である二十歳の青年フランソワ・ド・セリユーズは、
社交界の花形アンヌ・ドルジェル伯爵およびマオ夫人と出会った。
フランソワの友人で外交官のポール・ロバンも交えて
サーカスを楽しんだり非合法のダンスホールで踊ったりして、
彼らは親交を深めていった。
フランソワは次第にマオ夫人に恋情を覚えるようになり、
距離を取るべきか縮めるべきか思い悩む。
一方、マオの心は……。
享楽的な暮らしを送る、
20世紀になっても貴族としての特権意識を失わない伯爵と
控え目な妻の間に、
上品だが物怖じしない青年が割って入るという
三角関係の物語。
フランソワはマザコンであることを自覚し、
母から精神的に自立するには一人前の男として
誰か特定の女を愛す必要があると考え、
最良の相手がマオ・ドルジェルだと思い至る。
それは恋ではないと思うが(笑)。
一方、マオは名家の出で、
若くして伯爵夫人となったため、
一般的な意味での社会経験に乏しい女性で、
夫の庇護下で安閑と暮らしていることに
引け目を感じていたかもしれない。
そんな彼女が――『肉体の悪魔』の人妻マルト・グランジエとは違って
――実際に不貞を働くわけではないけれども、
不意に現れた気品のある――しかし、
実は内面はウジウジ、グシャグシャしている――青年に
心を動かされ、思い悩むという話。
彼女は秘密を抱え込んでいられず、
自分と彼を引き離してくれとフランソワの母に手紙を書き、
遂には夫にも心情を告白してしまう。
面白いのはエンディングでの夫のリアクション。
彼はあくまで妻を籠の中の鳥のように愛で続ける意思を翻さず、
結果、彼女の心は
現状以上にフランソワへ傾くことはないとしても、
夫との間には、
さながら一枚の紗幕が掛かったかのような距離感が
生じてしまうのだった。
マオにもっとバイタリティや図々しさがあれば、
苦労を承知で自由を求めて外へ飛び出す、
イプセン『人形の家』のノラのようになれたのだろうか。
仮装舞踏会は準備すら中途半端で、
一同はこれから改めて各々の役回りを定め、
それに従って上辺だけは楽しそうに、
力尽きて倒れるまで踊り続けるのだろう。続きを読む投稿日:2023.01.04
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