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注意点
・本作は、テキストはありません、音声のみの提供になります。
・利用する際は、「音声対応仕様:アンドロイド/iOS リーダーアプリ」の最新版でお楽しみください。
・Android OS 5.0未満ではご利用いただけません。
ナレーター:浅科准平
再生時間:02:05:50
国民文学作家・吉川英治の代表作『宮本武蔵』の音声版。
新聞小説として連載され、かつてないほどの人気を得た吉川英治の「宮本武蔵」を、情緒ある朗読に演出を加えたオーディオブックとしてお届けします。
第1話 序
慶長五年。宮本村出身の若者・武蔵と又八は、大きな夢を抱いて故郷を飛び出し、関ヶ原の戦いに参戦した。そして敗れた。
ふたりは死を覚悟した。傷つき、動かない体を横たえ、まだ敵のうろつく戦場で、じっと忍んでいた。
やがて敵は去った。いまだ思うようにならない身体を支えあいながら、故郷を目指して歩いていく。
第2話 毒茸 前回の話へ移動
薪小屋に身を隠しながら、傷を癒す武蔵と又八。
そこでの生活に辛抱堪らぬ又八は、後家のお甲や朱美のいる母屋にいたほうがかえって安全だと武蔵を説得し、共に母屋で世話になる事となる。
ある日、裏山で茸を採っていた武蔵と朱美の前に現れたのは、おそろしく原始的で、好戦的な感じのする野武士・辻風であった。
彼との遭遇をきっかけに、朱美は隠していた秘密を武蔵に話し始める。
第3話 おとし櫛 前回の話へ移動
武蔵とお甲の寝込みを衝き、家捜しのために乾児たちと共にやってきた辻風。
朱美に盗ませた不当な稼ぎの証拠品を発見され、野武士たちに引きずり出されそうになるお甲であったが、そうはさせまいと武蔵と又八がその前に立ちはだかった。
ようやくめぐりあえた野武士の頭という大物の敵を前にして、元来獰猛かつ野性的な武蔵の血はよろこびにおどっていた。
第4話 花御堂 前回の話へ移動
七宝寺の娘・お通は、去年の夏に戦へとびだした許嫁、又八の帰りを待っていた。
音沙汰のない彼を想いながら、彼女は、お寺に泊まっている変わり者の雲水・宗鼓沢庵らと共に平和な日々を過ごしていた。
武蔵の姉・お吟もまた、弟の帰りを待っていた。しかし彼女は帰らぬ弟の生を、半ば諦めかけているのであった。 -
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ナレーター:浅科准平
再生時間:01:47:06
国民文学作家・吉川英治の代表作『宮本武蔵』の音声版。
新聞小説として連載され、かつてないほどの人気を得た吉川英治の「宮本武蔵」を、情緒ある朗読に演出を加えたオーディオブックとしてお届けします。
第5話 野の人たち
息子である又八を盲愛する本位田家の隠居・お杉のもとを訪れたお通。花祭りで武蔵を見かけたときの様子を説明すると、お杉は怒りに震えた。又八を死なせた揚句、武蔵だけのこのこと故郷へ帰ってきたと考えたからである。たまらずお杉は真相を確かめに武蔵の姉・お吟のいる新免家を訪ねるが、武蔵の姿は見当たらない。お杉は武蔵を出せと言い立てるが、安否を知る由もないお吟には答える術がなかった。
第6話 茨
ようやく故郷に帰って来られた武蔵。しかし、お杉の陰謀により村の人々は皆彼を捕らえようと躍起になっていた。迂闊に里に出るわけにもいかず、彼は山へ身を隠し、様子を伺うのだった。。炭焼きの男から、姉のお吟が捕まっていった事や、村で起こっている事などを聞き出した。武蔵は、姉を救いに行く事を心に決め、まずは又八についての真相を伝えるため、お通とお杉のもとへ向かうのだった。
第7話 孫子
追手を殺し続ける武蔵に怖れを抱き始めたお通は、ある日届いた手紙の内容を読み、更にひどく心を病んでしまった。そんな折、寺に泊まりこんでいた武士の大将は晩酌の相手をさせるため、お通を探していた。沢庵が部屋でうつ伏していたお通を見つけるが、彼女は頭痛を訴え、動こうとはしなかった。やむを得ずお通に付き添って酌の場へ向かう事となり、武士からの反感を買う沢庵であったが、持ち前の饒舌で武士を圧倒するのだった。
第8話 縛り笛(1)
3日以内に武蔵を捉えられなければ首を吊る、という約束を武士との間に交わした沢庵。しかし相変わらず、沢庵は?気な様子で過ごしている。翌日の晩、彼はお通を誘い山へ入るが、そこでもじっと、ただ座っているだけであった。お通はそんな様子の沢庵を見て、いよいよ疑念を抱き始めるのであった。 -
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ナレーター:浅科准平
再生時間:02:27:37
国民文学作家・吉川英治の代表作『宮本武蔵』の音声版
新聞小説として連載され、かつてないほどの人気を得た吉川英治の「宮本武蔵」を、情緒ある朗読に演出を加えたオーディオブックとしてお届けします。
第9話 縛り笛(2)
お通は帯に刺さっている横笛を貸して欲しいと沢庵に頼まれるが、その笛は親の形見であり、手放し難いものであった。そして、代わりにお通が笛を吹いた。胸の内を全て吐き出したいと感じていたお通は、両親や又八への想いを乗せた切ない音色を山へ響かせる。すると、近くの草むらで、ごそりと物音がした。
第10話 千年杉
武蔵を縄にかけ、彼の処分を村人に相談する沢庵。そこへお杉や、どじょう鬚の武士も現れ、処置は自分に任せて欲しいと要求してくるが、沢庵の提案で武蔵の身は七宝寺の千年杉に縛り付けられる事となる。一方、寺に戻ったお通は武蔵の死を見届け次第、本位田家に身を移すようお杉に命じられた。お通は仕方なく返事をするしかなかった。
第11話 樹石問答
沢庵の武蔵に対する非情な罰し方に失望してしまうお通。武蔵を解放して欲しいというお通の要求に沢庵は聞く耳を持とうとはしません。月の出ているある晩、依然として千年杉に縛られている武蔵は今のような状態になってしまった原因を沢庵に論じられ、考えを改めます。沢庵が去った後、眼を閉じ、しばらく無心の状態でいる武蔵。するとその時、千年杉をよじ登ってこようととする人の気配が・・・。
第12話 三日月茶屋
武蔵が千年杉から姿を消した事を知ったお杉は、お通と沢庵が武蔵を逃がしたのだと怒りに震える。家名に泥を塗り、姿を消した武蔵らを成敗するため、お杉は権叔父と共に旅に出る。途中、足ごしらえをするため、三日月茶屋に立ち寄る二人。そこで一息入れた後、権叔父は茶屋の奥で横になっているある病人の姿に気付くのだった。
第13話 弱い武蔵
姉のお吟が捕まっているという日名倉の番所を目前にしながら、武蔵は敵陣に乗り込むのを躊躇っていた。番所侍の五十や百人程度を相手に、これまで臆することはなかったはずなのに一体なぜなのか。それは沢庵から授かった知恵により、怖いものを認識する目が養われていたためであった。それでもお吟を救いたい武蔵は、番所から放たれた一本の矢を皮切りに、敵の攻撃をしのぎつつ姉の元へと向かう。 -
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再生時間:02:10:51
国民文学作家・吉川英治の代表作『宮本武蔵』の音声版。
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第14話 花田橋
沢庵に案内された白鷺城の天守閣にある一室で、武蔵はひたすら書物を読み、人としての道を学んでいた。三年目の春、旅から戻った沢庵が部屋に顔を出し、人間らしく成長した武蔵を見て、世の中へ出るよう告げる。城主・輝政と沢庵の提案により、宮本武蔵(みやもとむさし)と改名した武蔵は、生まれ変わった心地で剣の道を極める決意をした。沢庵と別れて、花田橋を渡りかけたころ、武蔵はあの女性と再会するのであった。
第15話 吉岡染
慶長十年。関が原の役から五年が経っている。京は徳川秀忠が、将軍職の継承の御礼のため、上洛するのであろうと景気だっていた。有名な剣術家であった吉岡拳法の長男・清十郎と、その弟子・祇園藤次、そしてその取り巻きたちは、そんな洛内に遊びに来ていた。途中、色街の妓(おんな)たちに声をかけられ、一行はとある茶屋で酒と遊びに興じる。しかし、酔った男たちが喧嘩や騒ぎを起こす始末で、楽しむことが出来ない清十郎と藤次は、その場を抜け出し、昨晩行った蓬の寮へと向かうのであった。
第16話 陽なた・陽かげ
清十郎と藤次が再び訪れた「蓬の寮」。そこで茶屋を営んでいたのは、又八と共に姿を消したお甲と朱美の親子であった。清十郎は朱美の事を気に入り、藤次はお甲を贔屓にしている様子。蓬の寮で一夜を明かした彼らは、翌朝、お甲と朱美を阿国(おくに)歌舞伎へ連れていく約束をする。女たちの支度が遅いので順番に部屋を探して回る藤次であったが、彼女らはなかなか見つからない。ふと、ある陰気な一間を除くと、そこには酔っぱらって寝そべるあの男の姿があった。
第17話 優曇華
清十郎と藤次が街に出ている間、吉岡家では、かつてない程の屈辱的な事件が起こっていた。事の始まりは、無名の田舎者・宮本武蔵が清十郎との試合を頼みにきた事である。身の程知らずだと笑いこける門人たちであったが、立ち合いが始まると彼らは次々と惨敗してしまう。ようやく家に戻り、門人から状況の説明を受けた藤次は、吉岡家の名誉を守るため、清十郎にある提案を持ちかけるのであった。 -
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再生時間:02:41:23
国民文学作家・吉川英治の代表作『宮本武蔵』の音声版。
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第18話 坂
ここ二十日余り、京都にこそ兵法の達人がいるだろうと考え、著名な道場を巡ってきた武蔵。しかし、敬服するような相手は一人として現れなかった。自分の実力は卑下する程のものではないのかもしれない。しかしまだ思い上がることはできない。心に判然としないものを抱え、これから自分が志すべきものを考えながら、武蔵は清水寺へ参拝に訪れる。その帰り道、武蔵の前に現れたのは、長らく彼の身を追っていたあの二人組であった。
第19話 河っ童
武蔵がここ二十日余り滞在している宿へよく遊びに来る少年・城太郎。彼は普段、居酒屋で奉公しており、まだ幼いながらとても賢い。家庭のあたたかさなどを知らずに育った武蔵は自分を慕ってくれる彼をよくかわいがっていた。そんなある日、城太郎は、父が侍をしていたなどの理由から、自分も侍になりたいと武蔵に告げる。剣道を学ぶため、弟子にして欲しいと武蔵にせがむ城太郎であったが、武蔵は気が進まずにいるのであった。
第20話 春風便
城太郎がもたらした手紙、それはなんと、あの又八からのものであった。読んでみると、彼は武蔵の身を案じているらしい。それを見て、武蔵はさびしく思った。
武蔵は自分についてきた城太郎に使いを頼み、自身は先へ進む。そして、京へもどった城太郎が出会ったのは、ある女であった。
第21話 巡りぞ会わん
吉岡道場から預かった武蔵宛ての手紙を携え、奈良を目指す城太郎であったが、道中、手紙の入った竹筒をどこかへ落としてしまう。困っていると、旅装いをした一人の若い女性が声をかけてきた。彼女によると、つい先程、馬子衆と話していたとある侍がその筒を拾っていたという。小柳生という名家の家臣であるその侍から、無事手紙を返してもらった城太郎は、しばらくの間、旅装いの女性、手紙を拾ってくれた侍と旅路を共にするのであった。
第22話 茶漬
宝蔵院を探していた武蔵は、よく似た名前の寺院・奥蔵院を訪れる。試合に行くつもりならばよした方がよいと、そこの納所に止められるが、武蔵はかまわず道を尋ね、宝蔵院へと向かう。その途中、畑で百姓をしているとある老僧を発見した。そっと側を通り過ぎようとすると、その老僧から感じられたすさまじい気に武蔵は全身を打たれる。何者だろうと疑問を抱きつつ、やがて武蔵は宝蔵院の玄関先に辿り着くのであった。 -
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再生時間:02:04:54
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第23話 奈良の宿
宝蔵院の高弟である阿厳を一撃で倒し、勝利を収めたにも関わらず、武蔵は敗北を感じていた。その原因は老僧・日観の発する気に圧倒されたためであった。帰り道、武蔵はとある饅頭屋に立ち寄る。店の女から、近くの宿屋を紹介してもらい、武蔵はそこで城太郎を待つことにした。だが、最初に訪ねてきたのは城太郎ではなく、宝蔵院で武蔵の戦いを見物していたという三人の武芸者であった。
第24話 般若野
奈良の宿を発とうとする武蔵のもとに、饅頭屋の女房が息せききって訪ねてきた。彼女が言うには、どうやら武蔵に対して恨みを持った宝蔵院の坊主たちが先回りをし、彼を捕らえようと待ち構えているというのである。今出発するのはよした方がよいと女房に止められる武蔵であったが、これ以上宿に迷惑をかけるわけにもいかず、城太郎を連れて再び旅立つのであった
第25話 般若野(2)
これまで積んできた鍛練の成果を無意識のうちに発揮し、襲い来る牢人たちを切り倒していく武蔵。しかし、向かって来るのは牢人の群れだけであり、宝蔵院側の槍仕たちは不戦的な態度でその様子を傍観していた。戦いは続き、武蔵が疲れ果てている頃、槍術の達人・胤舜の号令を皮切りに、槍仕たちによる総攻めが始まる。いよいよ死を覚悟する武蔵であったが、次の瞬間、彼はあり得ない光景を目にした。
第26話 この一国
柳生家の大祖・石舟斎に会うため、武蔵は城太郎と共に神戸の庄柳生谷を訪れていた。この土地が敵の濫伐を受けていない事と、経済が豊かな事、そして領主の内福さに彼は感心するのであった。柳生城の外形と、付近の土地柄を見て歩いた後、一軒だけあった旅籠に身を置く置くことにした武蔵。風呂場で体を休めていると、偶然にもあの吉岡家の次男・伝七郎の一行と居合わせていた事に気付く。 -
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再生時間:01:41:18
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第27話 芍薬の使者(1)
柳生流の大祖・石舟斎宗厳は、八十を超える老人であったが、体は達者で、歳を重ねるごとに品位もついていた。「身を修むる兵法」に基づき、彼はこの戦国の世を無事に過ごしてきたのである。そんな彼のもとには、庄田喜左衛門の誘いにより笛吹きとしてやってきたお通の姿があった。石舟斎は彼女の事をたいそう気に入り、いろいろな教えを授けるのであった。
第28話 芍薬の使者(2)
石舟斎から預かった文と芍薬の一枝を届けるため、お通は伝七郎のいる旅籠を訪れた。文を受け取り、中身を見た伝七郎はつまらなそうな表情を浮かべる。また、芍薬は京にも咲いていると言い、お通につき戻すのだった。強いて押し付けるわけにもいかず、帰路につく事にしたお通は、宿の案内娘・小茶にその芍薬を授け、城へ戻っていった。小茶は受け取った花を武蔵のもとに持っていくと、彼はその切り口を見て、首をかしげるのであった。
第29話 四高弟
柳生家の道場では、庄田喜左衛門が家士たちの厳しい指導にあたっていた。そこへ現れたのは、武蔵からの手紙と芍薬の切枝を届けにやって来た城太郎。武者修行者のために奉公をするつもりはないと一度は拒む庄田であったが、城太郎の上手な口と、師の使命を恥ずかしめない心に感心し、それに免じて手紙を開く。そこには予想外の内容が書かれていた。自分では文意が見出せぬと、道場の者にその意味を聞いてまわる庄田であった。
第30話 円座
庄田からの招待を受け、城を訪れた武蔵は、案内された新陰堂で四高弟たちと酒を酌み交わす事となった。やがて、高弟の一人から、芍薬の枝の切り手が非凡な者であると判断した理由を尋ねられるが、武蔵は「ただ、そう感じた」としか答えない。四高弟たちが追及する傍ら、石舟斎との試合を望んでいた武蔵は、ある策を取るのだが・・・・・・。 -
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再生時間:02:53:32
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第31話 太郎
城主が可愛がっていた犬・太郎を撃ち殺した城太郎に対し、家臣の一人が罰を与えていた。子供とは思えない程の抵抗を見せる城太郎であったが、背後からの攻撃に、いよいよ命の危機が迫る。その瞬間、それまでその様子を傍観していた武蔵が初めて腕を解いた。彼らの間に入り、下僕の罪は主人の罪でもあると言い放つ武蔵であったが、謝罪や陳弁の意図はなく、家臣や四高弟を煽る挑戦的な言葉を後に続けるのであった。
第32話 心火
四高弟に囲まれた状況の中、隙をうかがいながら相手からの攻撃を待つ武蔵であったが、4人の達人は一向に陣形を変えない。一方、武蔵の手ごわさを察した四高弟側も、なかなか斬りこめず、互いに毛ほどの気の緩みも許されない状況であった。そんな中、誰が吹くのか、林の奥から風に運ばれてきた笛の音が、武蔵の聴覚をハッとさせる。武蔵の心身が脆いものになったその刹那を、四高弟が見逃すはずはなかった。
第33回 鶯
昨晩、武蔵と四高弟の合戦が開始された頃、城太郎は彼らの斬り合いを止めるべく、石舟斎とお通のもとを訪れていた。話を聞いたお通は城太郎の師匠が武蔵だという事を知り、口がきけなくなるほど驚くのであった。武蔵の生存を信じ、翌日彼を探しに出る事にした二人。もうすぐ武蔵に会えるかもしれない・・・・・・そんな期待もあってか、今朝のお通はいつもより華やいで見えた。
第34回 西瓜
徳川家が封建統制を敷き始めた頃、伏見町は多くの商売人で賑わっていた。すっかり力のない姿に変わり果ててしまった又八もまた、石曳きとしてこの町で働いているのであった。休憩中、彼は百姓から購入した西瓜をにぶい眼でながめながら、この先、五、六年のうちに、武蔵やお甲を見返し、お通を迎え取る決心をする。そんな事を考えていると、いつの間に来ていたのか一人の武者修行の若者が、伏見城の地勢や工事のさまを少しところから眺めていた。
第35回 佐々木小次郎
工事場から逃げ出そうとした武者修行の男であったが、その様子を高い所から見ていた上役が大きな声をあげると、石工や土工たちが一斉に彼のもとに駆け集まってきた。怪我人や死者が幾人も出るほどの騒動になったが、その一瞬の後には、皆が何事もなかったかのように各々の職場に戻っていた。人足頭や目付の侍から、倒れた武者修行者の番をするよう命じられた又八は、彼をあわれに思い、ぼんやりしながら見張っていると、完全に死んだと思われたその体がずるりと動き出すのであった。 -
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再生時間:02:20:22
国民文学作家・吉川英治の代表作『宮本武蔵』の音声版。
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第36回 狐雨
朝を迎え、野中の一軒家をねぐらとしていた虚無僧が目を覚ました。彼が炉のある部屋に向かうと、昨夜残しておいたはずの濁り酒と、鍋の飯が全て無くなっている事に気付く。代わりにそこにあったのは、涎を垂らして眠っている又八の姿であった。虚無僧は憤り、彼に蹴りを食らわすと、又八の方も、あさましい事を言うなと青すじを立て、撲り合いが始まる。その末に優位に立った虚無僧であったが、又八の懐からこぼれた金銀に目を奪われ、態度を急変させるのであった。
第37回 幻術
酒売りの床几で出会った浪人・赤壁八十馬に対し、自分は佐々木小次郎であると、嘘の名を名乗った又八。初めは冗談のつもりであったが、それを聞き態度を急変させた赤壁から、友人の薄田兼相(すすきだかねすけ)に推挙しておくので、仕官として大阪城に来ないか、という願ってもいない話を持ち掛けられる。これに気をよくした又八は、ばれはしまいと高を括り、死んだ佐々木小次郎に成り済ます事にした。赤壁を信じ込み、推挙料を手渡したその翌日、再開の約束をしていた酒屋で彼を待つ又八であったが・・・・・・。
第38回 怨敵
町中で偶然にも息子・又八を見つけたお杉隠居。泣いて喜んでもいい再会であったが、お杉は憤怒し、又八を叱りつけた。関ヶ原の戦に出てからの経緯を全て聞き、呆れ果てるお杉であったが、「今は剣術を教えている」という又八の嘘を信じ、機嫌を良くする。その後、故郷元で起こった事、また、お通が心変わりした事などを話すと、又八は顔色を一変させるのであった。
第39回 美少年
大阪へ向かう途中の船内で祇園藤次が出会った美少年は、一見無口かと思われたが、自分の好きな話題になると問わない事まで語り始める少年であった。やがて少年は藤次の身の上など知らず、吉岡家の悪評を口にし始める。少年の生意気な発言に対し、腹を立てた藤次は、吉岡道場を眼下に見る程の腕ならば、空を飛び交っている海鳥を切り落とす事も容易であろうと彼を煽るのだが、意外な方法で反撃を浴びてしまうのであった。 -
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再生時間:02:23:14
国民文学作家・吉川英治の代表作『宮本武蔵』の音声版。
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第40回 わすれ貝
大阪の港に到着し、船から降りた祇園藤次はひどく腹を立てていた。船内で少年に髷を切られ恥をかかされた上に、楽しみにしていたお甲との時間も失ってしまったためである。とはいえ、お甲についてはやむを得ない事情だったので、藤次はしぶしぶ門人たちのいる部屋へ向かう事にした。髷のない頭を見られ、小馬鹿にされる始末であったが、翌朝になり、真相を知った門人たちは吉岡道場に汚名を塗った少年を捕えるべく立ち上がる。
第41回 旧約
お杉隠居と又八は再会して以来、初めの二、三日こそ仲がよかったものの、馴れるにつれ喧嘩ばかりするようになっていった。そんな二人をなだめようと、権叔父は茶屋で一酌やろうと提案するが、店内でも彼らの口論は続き、やがてしびれを切らした又八は店を出て行ってしまうのであった。彼を止めてくれてもよさそうな権叔父はその時、呑気に海の方を眺めていた。その視線の先には何ともいぶかしげな若い女の姿が・・・・・・。
第42回 物干竿
猿を携えて市中へ入った美少年を捜し回る吉岡門下の者たち。とある刀職人の話によれば、その少年は肩に背負っている物干竿という刀を研ぐため、京都へ上る船に乗ったという。一行は陸(おか)を走って船に追いつき、今すぐ岸へ寄せるよう叫ぶが、船内の者たちは彼らを小馬鹿にするばかりで、船を止めようとしない。やがて門下の一人が罵声を浴びせると、船内から一人の若者が船べりに姿を現すのであった・・・・・・。
第43回 山川無限
足の裏に傷を負ってしまい、己の未熟さを反省しつつ駄賃馬で移動していた武蔵。次の目的地である雲林院(うじい)村に到着したのは、夜も深い時刻であった。くさり鎌の上手・宍戸梅軒に会うため、さっそく彼の家を訪ねるのだが、梅軒は留守中であり、そこには女房と赤子の姿しかなかった。武蔵は壁にかけてあったくさり鎌を手に取って扱い方を考えていると、女房が鎌を引ったくり、実際の型を示す。その姿に思わず眼を見張る武蔵であった。 -
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第44回 神泉
伊勢の大神宮へ向かう途中、客引きの茶汲み女達からしきりに声をかけられていた武蔵。生真面目な彼はものも言い得ずうろたえ、顔を赤らめながら急いでその場を後にした。痛みを増していく足を引きずり、ようやく辿り着いた内宮へ入って行くと、何やら人心地が一変する。辺りの草木から感じたのは、人の世のものではない神の気配であった。そこで武蔵は遂に苦痛に耐えかね、仆れてしまう・・・・・・。
第45回 冬かげろう
子等之館(こらのたち)で起き臥ししている巫女の一人が、裏口にかけてあった大小と武者修行風呂敷を発見した。どの巫女も怖がって触れられずにいたので、お通はその一式を武蔵の物とは知らずに、禰宜(ねぎ)の荒木田氏冨(うじとみ)のもとへ届ける事にする。氏冨のいる学問所を訪れると、ちょうど彼の方からも相談があるとの事で呼び出しを受けた。その相談内容とは・・・・・・。
第46回 風車(1)
足の痛みもすっかりなくなり、健康な気力に充ちていた武蔵は、津へと向かう便船に乗っていた。松坂まで行けば、近ごろの鬼才と称(うた)われる神子上(みこがみ)典膳がいることは分かっていたが、ふと思い止まる。津の港で降りる時に、腰に鎖を巻きつけた男の姿が眼についたためであった。武蔵はその男が宍戸梅軒であると確信し、声をかけると・・・・・・。
第47回 風車(2)
梅軒の家で鎖鎌の話を聞きながら酒を飲み、例(ためし)のないほど酔っていた武蔵。無愛想だった女房がやさしくなったり、暖かい寝場所を提供してくれたり・・・・・・急に打って変わった周りの者の態度を不審に思いながらも、思索のまとまらないうちにそのまま寝入ってしまうのであった。ふしぎな夢を見ながら、うつつの間にふとうす眼を開くと、何やら身の危険を感じさせる怪しげな気配が漂ってくる・・・・・・。
第48回 奔馬(1)
武蔵を捜すためお通と共に旅を続けていた城太郎は、四軒茶屋につないであった馬を見つけ、自分も馬に乗ってみたいと駄々をこね始める。くたびれもしないうちに馬に乗るなんて贅沢過ぎるとお通に止められるが、彼はそれを聞かず、茶屋のおやじに向かって呶鳴っていた。お通は仕方なく城太郎を馬に乗せ、手綱を手に再び歩み始めると、百歩も行かないうちに怖い眼をした見知らぬ男に呼び止められる。男はいきなりお通の持っている手綱を引ったくり、城太郎に馬から下りるよう命令するのであった。 -
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新聞小説として連載され、かつてないほどの人気を得た吉川英治の「宮本武蔵」を、情緒ある朗読に演出を加えたオーディオブックとしてお届けします。
第52回 公開状
たそがれになり、一日の托鉢から帰ってきた青木丹左。阿弥陀堂の扉を開け、明りを灯(つ)けると、彼の心は暗くなった。朱美の姿がなくなっていたのである。御堂の床下から顔を出したお菰(こも)が言うには、今朝やってきた若衆が小猿と一緒に彼女も連れて行ったとの事であった。一方、四条道場に戻り、不機嫌な顔つきをしていた吉岡清十郎。武蔵との試合に向け、稽古台となってもらうはずだった小次郎がなかなか帰ってこないので、彼は苛立ちを覚えているのであった・・・・・・。
第51回 心猿
赤壁八十馬に押し倒されていた朱美を救い出したのは尺八を持った虚無僧・青木丹左。彼はすすり泣く朱美を、現在の仮住(かりずまい)としている一宇の阿弥陀堂へと招いた。丹左の親切心に安心した朱美は、ほかに泊まるあてもなかったので、そこで横にならせてもらい、眠りにつく。ところが突然、彼女は絞め殺されでもするようなうわ言を叫び、目を覚ましてしまうのであった・・・・・・。
第50回 冬の蝶
住吉の旅籠を抜け出し、自由の身となった朱美は、清十郎に与えられた傷手(いたで)と、それに伴う精神的な動揺が未だに癒えてはいなかった。武蔵の事を想いながら、五条に近い寺町を歩いていると、何の用もなくぶらついていた牢人・赤壁八十馬に声をかけられる。煩わしく思い、聞こえないふりをしていた朱美であったが、突然、八十馬に背中を突き飛ばされ、勢いよく萱の中に倒れ込んでしまう・・・・・・。
第49回 奔馬(2)
宍戸梅軒の仕業により、お通とはぐれてしまった城太郎。柑子坂を駆けながらお通の名を叫んでいると、すれ違った編笠の男にどうしたのかと尋ねられる。訳を話すと、男はこの先で梅軒の仲間に縄つきにされた若い女を見たと言い、代わりにお通を助けてくれる運びとなった。男の忠告に従い、城太郎が藪の中へ身を潜めていると、やがてお通を連れた3人の野武士が現れる。 -
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