「通貨」の正体
浜矩子(著)
/集英社新書
作品情報
通貨を通貨たらしめているものは何なのか? 国家の威信なのか、金(ゴールド)なのか、あるいは・・・・・・。脆弱な通貨の「正体」を見極めないまま、世界各国は莫大な財政赤字を積み上げ、金融政策を行っている。通貨への信頼を損なうばかりの政策の、その行き詰まりの先に見えてくるのは自国優先の貿易戦争と恐慌。それを避けるための処方箋とは? 世界経済が危険水域に近づくなかの必読の書! 【目次】はじめに/第一章 バラと通貨はどう違う?/第二章 嘆きの通貨、ドルの行方/第三章 ユーロ その混乱の源/第四章 「仮想通貨」の仮装を暴く/第五章 幻の通貨 バンコールが夢見たもの/第六章 人民元は誰のための通貨?/第七章 SDRのフワフワ感/第八章 隠れ基軸通貨 「円」の本当の姿/おわりに
もっとみる
商品情報
- シリーズ
- 「通貨」の正体
- 著者
- 浜矩子
- 出版社
- 集英社
- 掲載誌・レーベル
- 集英社新書
- 書籍発売日
- 2019.01.22
- Reader Store発売日
- 2019.02.15
- ファイルサイズ
- 0.3MB
- ページ数
- 224ページ
以下の製品には非対応です
この作品のレビュー
平均 3.3 (4件のレビュー)
-
タイトルには異議あり、でも一読の価値はあり
基本的には現代の通貨史を振り返りつつ電子マネーについて書かれたエッセイです。論証などがされているわけでなく将来考察がされているわけでもありません。でも、読み口が軽いというのもあって過去の整理を含め一読…の価値があると思います。特に大学1年生にはお勧めします。
私自身もトリレンマと中国元の関係は目からうろこでした。
氏との見解の相違もあるし(私はSDRとはバンコールだと思っている)、ICOに関する少々時宜を外した記述など問題点も含め思考のトリガーとして丁度良いエッセイだと思います。
著者自身はあまりブロックチェーン技術自体には詳しくないというか興味はなさそうなので少々薄味なのもご愛敬。
あくまでエッセイなので通貨の正体がわかったり、将来がわかったりはしません。念のため。
まあ、この人はネガティブなことしか書かない人だと思っていたので、この軽い語り口が一番印象的かな。続きを読む投稿日:2019.12.30
-
ブロックごと個別の説明をしているので、これはこれで概略理解はできた。
しかしそもそもの「通貨の正体」については、詳細の説明がされていない。
それもそのはずで「説明のしようがない」ということがある。
逆…に本質の説明はある。
「すべては人間の妄想。だから通貨こそが本当の『仮想』通貨。人間の信用ありきなのだから『人本位制』である」
説明とはこの一行に尽きるのかもしれない。
個別説明は「ドル」「ユーロ」「仮想通貨ビットコイン」「バンコール」「人民元」「SDR」「日本円」と章ごとに行われている。
確かに「通貨とは何か」という問いは命題が広すぎる。
個人的には仮想通貨の未来に興味があるが、それは今のリアル通貨とも相対的に関わってくる話だ。
リアル通貨が電子マネー化していく中で、益々「仮想」化は加速していく。
中央銀行が発行する電子マネーは、確かに仕組みとしてブロックチェーンは使っていないかもしれないが、ユーザーからはどう受け取られているのだろうか。
街の買い物で決済として使えるので、リアルだろうが仮想の電子だろうが、事実として人々にとって違和感なく受け入れられているのだろう。
年代にもよると思うが、通貨としての信用が継続しているということだ。
利便性を考えても、益々電子化の流れは止まらない。
その中で一方の「仮想(暗号)通貨」の意味合いはどう変化していくのだろうか?
そんな事を考えると益々通貨が不思議なものに思えてしょうがない。
世界中の人々の妄想で成り立っている「通貨」。
実態があるようで、妄想だからその足元はあまりにも脆すぎる。
人類の価値観が大きく変化した瞬間に、「通貨」の概念が大きく変化する可能性もなくはないのだ。
個人的にはそういう日が遠からず訪れる気がしてしようがない。
何らかの通貨のような「ポイント(単位)で判断する数値」はあるかもしれないが、それは所詮ゲームのスコアのような、それぐらいの価値のものになるような気がするのだ。
究極言えば、食料が無限に無料で手に入るようになれば、人々は働くことが不要になる。
つまりお金を稼ぐということに意味がなくなってしまうのだ。
人によっては高級マンションに住みたいとか、いい車に乗りたいとかあるかもしれない。
そういう人はゲームのスコアを上げればいい。
しかしただ生きていくだけならば、スコアゼロでも、そのゲームに参加すらしなくても生きていける。
食料だけでなく、結構なサービスも無料で提供されているので、人生を暇つぶしするには十分過ぎるくらいだ。
テクノロジーの進化を考えると、そんなことが本当に起こるような気がしてしょうがない。
それもそんなに未来の話でなく、数十年の内に訪れるような気がするのだ。
そうした世界が幸せなのか、どうなのかはなってみなければ分からない。
その頃は人類の寿命も延びるだろうから、益々暇つぶしが大変になっていきそうだ。
通貨はどう変化していくのだろうか。それは人類の生活がどう変化していくのかにかかっている。
「お金っていうのが昔あったのよ」
こんな会話がされる日が本当に訪れるかもしれない。
(2021/6/26)続きを読む投稿日:2021.06.26
新刊自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
※新刊自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新号を含め、既刊の号は含まれません。ご契約はページ右の「新刊自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される「増刊号」「特別号」等も、自動購入の対象に含まれますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると新刊自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約・新刊自動購入設定」より、随時解約可能です続巻自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
- ・優待ポイントが2倍になるおトクなキャンペーン実施中!
※続巻自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新巻を含め、既刊の巻は含まれません。ご契約はページ右の「続巻自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される特別号等も自動購入の対象に含まれる場合がありますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると続巻自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約自動購入設定」より、随時解約可能ですReader Store BOOK GIFT とは
ご家族、ご友人などに電子書籍をギフトとしてプレゼントすることができる機能です。
贈りたい本を「プレゼントする」のボタンからご購入頂き、お受け取り用のリンクをメールなどでお知らせするだけでOK!
ぜひお誕生日のお祝いや、おすすめしたい本をプレゼントしてみてください。※ギフトのお受け取り期限はご購入後6ヶ月となります。お受け取りされないまま期限を過ぎた場合、お受け取りや払い戻しはできませんのでご注意ください。
※お受け取りになる方がすでに同じ本をお持ちの場合でも払い戻しはできません。
※ギフトのお受け取りにはサインアップ(無料)が必要です。
※ご自身の本棚の本を贈ることはできません。
※ポイント、クーポンの利用はできません。クーポンコード登録
Reader Storeをご利用のお客様へ
ご利用ありがとうございます!
エラー(エラーコード: )
ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。