LESS IS MORE 自由に生きるために、幸せについて考えてみた。
本田直之(著)
/ダイヤモンド社
この作品のレビュー
平均 3.5 (86件のレビュー)
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北欧の人の価値観をインプットし自分の意見を加えた一冊。
シンプルな思考ながら何度もつぶやきたい言葉が多い。
欲しいもの、なにか便利なものを買うとき、
「便利なのはいいけどそれは本当に必要なものなのか…?」
「そのお金を使わないで、旅に使うよりも人生を豊かにするものなのか?」
と北欧の人に問われたときに答えられるように常に選択をしていきたいという衝動に駆られた。
北欧に憧れるだけではなく、日本人としてどのように豊かに生きていくのかを自分なりに考えるきっかけになりそう。
以下レバレッジメモ
数年前にアメリカで流行したアフルエンザという言葉があります。これはアフルエンス(豊かさ、裕福さ)とインフルエンザを合わせた造語で豊かさ病という意味。いらない者を次々と買ってしまう、自分の家や持ち物を人と比べて劣等感を抱いてしまう、すぐに新しい物が欲しくなる。豊かな生活を維持するため長時間労働が当たり前になり、給与水準は下がっていないのに借金や自己破産が増える・・これは当時アメリカでもずいぶん問題になりました。日本でも特に35歳以上のバブルを経験している人たちはこのアフルエンザにかかったままの状態といえるでしょう。先ほど述べたスティーブジョブスが物をあまり持たなかったというエピソードの背景には彼のベースに物質至上主義を否定する、ヒッピー文化的な理想主義があると思います。
同じように私は日本の若者たちの間にも物質主義から理想主義への揺り戻しが来ていると感じています。お金よりも世の中に役立つことを追求する、若い企業がどんどん登場しているというのも、その流れの一つでしょう。
常識を疑う人が増えれば、制約がなくなっていく
幸せを感じるためには自由である事が重要です。それはここまで述べた通り、物質的にも精神的にも時間的にも言えること。時代は変わっているのですから、自分たちも進化していかなければならないでしょう。今までの常識に縛られたり、囚われたりしていては新しい幸せは実現できません。常識に縛られるというのはある意味とても楽なことです。たとえば、毎日制服を着ていればいちいち着る物を考えなくていいように、縛られてさえいれば、自分で考えることも、頑張ることもしなくていい。毎日同じ時間に会社に行って、たんたんと仕事をこなして、上司が帰るタイミングで岐路につく。あとは給料も納税も福利厚生もすべて会社がやってくれるのですから。そして何で同じ時間に出勤しなくちゃいけないんだろう。とかなんで上司が残っていると自分も会社にいなくちゃいけないんだろうという常識すらも疑わなくなってしまう。それはとても危険なことだと気付くべきです。
住環境は自分のライフスタイルを充実させるプラットフォーム
人が生きていくうえで大切な3要素に衣食住があります。北欧の人達に取材してみて感じたのが衣食住の中で衣と食のニーズが異常に低く、住が高いことでした。それと同じくらい重視されているのが前にもふれた旅。プライオリティの順番でいうならば住、旅、食、衣となるでしょうか。北欧の国々は労働時間も短くまた冬が長く日照時間も短い、それだけ家で過ごす時間が長いということもあるでしょう。北欧と言えば家具などのデザインが有名ですが、これも家で過ごす時間が長いことが理由。シンプルで長期間使っても飽きがこない快適なものをデザインしようというところからきているのだそうです。一方私が暮らしているハワイは、温暖で日照時間も長く、外で過ごす時間が長いので、家具などはカジュアルな物が多く、それほどこだわりがありません。その代り、家の外にある自然がすべて自分のもののような感覚で使える、住んでいること自体にすごく幸福を感じられる場所だと思います。衣は薄着で大丈夫なのでそれほど高くなく、海や山などでスポーツをすること先ほどの4つの要素でいえばやはり旅にあたるものを重視する傾向にあります。ニュージーランドは肉や魚は近くでとれた安全なものまた野菜はもちろんオーガニックと食のプライオリティが高い。そして家の前で釣りができるといったようにアウトドアや自然と触れ合う住に最も重きを置いていました。北欧は家の中、ハワイやニュージーランドは家の外と違いこそあれ幸福度の高い地域国々では等しく住環境を重視していることがわかります。家はただの物ではなく「ライフスタイルを充実させるプラットフォーム」なのです。
また最近私が注目しているのが福岡です。家賃はだいたい東京の半分で一軒家を立てるコストは3分の1~4分の1程度。海と山に囲まれた街のサイズもちょうどよく、ご飯もおいしい。地理的に見ても日本の大都市の中で最も海外に近くて、空港は市内の中心部からすぐ。東京へ出るのも便利だし、私が暮らすハワイへの直行便もある。ネット系の会社の中では本社を福岡に移したところも出てきています。
年収や資産が少なくても、自分の収入と支出を自分で決めてコントロールし、「何か欲しいものがあったら買えるし、やりたいことがあったらできる」と感じている人は幸福度が高い。収入や資産が多いかどうか、実際に欲しいものがたくさん買えるかどうかが重要なのではありません。収入と支出のコントロールができていればいい。欲しいものが買えるし、やりたいことがあったらできると「思っていることが重要」なのです。そもそも私は、定時出社しなくちゃいけないとか、スーツを着なくちゃいけないと言った、いわゆる常識が得意ではありませんでした。もしかすると、そういう常識に耐えられてしまう人は危ないかもしれません。学生時代には茶髪はいけないとか髪はここまで切ってこいとか古い常識に縛られてそれに疑いを持たないように教育されてきたでしょう。これも一種の洗脳のようなものです。ただ常識を疑って常識に従わない人になれとか単に反発しろというのではありません。自分の判断基準と価値観を持って判断することです。自分にとって何が大切なのかなんて腰を据えて考えることはあまりないでしょう。幸せってなんなのかな?周りが言っていることと、自分が思っていることはあっているのかな?と時間を取ってじっくり考えること。そうしないと常識に流されてしまいます。そして常に考えていないと、単にずれた人になってしまうのです。
他人軸から自分軸へ
私が学生時代に大企業が合わないと思った理由の一つに自分で自分の仕事内容を決められないということがありました。今の時代にも多々あることだと思うのですが、例えば営業をやりたいのに全然違うことをやらされてしまうような。これは北欧の国々では絶対にありえないことです。とくにしっかりした大企業で会社に守られているとその判断基準や価値観といった能力がどんどん失われてしまいます。敷かれたレールにそのまま乗っていくうちに疑う余地もなくなってしまう。自分で考えなくなってしまう。するとまわりに合わせるようになってきて、周りの人が家を買ったら僕も買わなきゃ、車を買い替えたら3年に1回は買い換えるのが普通だというようなよくわからないことになってしまう。
ずっと同じ環境にいると考え方が凝り固まってしまうと思ったから引っ越しをしました。もちろん変わらないことは楽だし引っ越しには面倒なことの方が多いでしょう。でも変わることで得られる変化や思考の柔軟性を持っておきたかったのです。これだけ世の中が変化していく時代一番怖いのは変な常識に縛られてしまうことです。そこから逃れるためにはとにかく定期的に壊して作り直すこと。いつもの道中で会社に行って、いつもの昼ご飯を食べ、会社の同僚とばかり付き合っていては思考は固まってしまいます。
その会社の常識や、そのコミュニティの価値観にどっぷり浸かってしまうと思うのです。続きを読む投稿日:2012.07.12
最近憂鬱だなーとか思ってるときに読みたい。
北欧の幸せランキングから、なにが幸せの条件になるかが書かれている。
時代とともに幸せの条件は変わっていくため、周りに振り回されないように、自分の軸が必要!…
何が大切で、何が必要でないかを自分でかんがえる、
当たり前のことはなくて、幸せの閾値を下げて毎日ハッピーに過ごせるようにしないといけないと思い出させてくれる本。続きを読む投稿日:2023.04.23
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