除染と国家 21世紀最悪の公共事業
日野行介(著)
/集英社新書
作品情報
政府の内部文書をもとに官僚、学者を直撃取材。福島第一原発事故・除染のウソを暴く! 2011年の東京電力福島第一原発事故に伴う放射能汚染対策の実態を知ることは、国家の信用と民主主義の基盤が破壊された現実を直視することである。対策の柱となった「除染」は、この事故を一方的に幕引きする武器となった。著者は、環境省の非公開会合の記録を入手。本書はこれをもとに、官僚、学者に直撃取材を行い、為政者の真意を暴いた。森友・加計学園問題、陸上自衛隊の日報隠蔽問題、裁量労働制に関する厚生労働省のデータ問題、それらに伴う説明責任の放棄、公文書の意図的な未作成、果ては改竄まで・・・・・・。原発事故の幕引きを急ぐ国策はパンドラの箱を開け、この国の民主主義を壊した。 【目次】序章 除染幻想──壊れた国家の信用と民主主義の基盤/第一章 被災者に転嫁される責任──汚染土はいつまで仮置きなのか/第二章 「除染先進地」伊達市の欺瞞/第三章 底なしの無責任──汚染土再利用(1)/第四章 議事録から消えた発言──汚染土再利用(2)/第五章 誰のため、何のための除染だったのか/第六章 指定廃棄物の行方/あとがき 原発事故が壊したもの
もっとみる
商品情報
- シリーズ
- 除染と国家 21世紀最悪の公共事業
- 著者
- 日野行介
- 出版社
- 集英社
- 掲載誌・レーベル
- 集英社新書
- 書籍発売日
- 2018.11.21
- Reader Store発売日
- 2018.12.14
- ファイルサイズ
- 4.4MB
- ページ数
- 256ページ
以下の製品には非対応です
この作品のレビュー
平均 3.0 (3件のレビュー)
-
福島の原発事故によって汚染された地域を再び生活できるところにするため、除染が行われてきているが、その経緯について官僚や専門家などへの取材も交えて書いており、どのような経緯で除染が行われてきたのか勉強に…なった。続きを読む
投稿日:2024.02.12
福島第一原子力発電所の事故は、広範囲に放射能汚染をまき散らし、
普通の人たちの暮らしを奪った。なのに、事故からわずか8年しか
経っていないのに、「除染が済んだから」を理由に国も被災自治体
も避難…した人たちへの帰還を推奨している。
除染が行われ始めた頃から疑問ではあった。例えばチェルノブイリ
原子力発電所の事故。あの時、ソ連は放射能汚染の高い地域の除染
は行わず、その地域を立ち入り禁止にした。
それが放射能に汚染された土地に対する、正しい判断なのだと思う。
だが、日本は巨額の税金を投じて汚染の高い地域でさえも除染を
行い、「ほら、事故直後よりこんなに放射線量が下がりましたよ。
さあ、故郷へ帰りましょう」とやった。
安心感の押し売りと、東京電力の賠償金をいかに低く抑えるか。
それしか考えていないのではないかを思える。住民の健康被害
なんて二の次、三の次なのではないだろうか。
そうして出た大量の汚染土をどうするのか。環境省は汚染土を
「資源」と呼び、公共事業にしようと目論んでいる。馬鹿なの?
環境省は環境を守るお役所ではなく、環境を破壊するお役所なの?
本書では除染で出た汚染土の仮置き場の問題、膨大な汚染土を
どうするかの環境省の非公開会議を追った、見事なルポである。
除染に関しては朝日新聞が手抜き除染をすっぱ抜いたが、本書の
著者の粘り強い取材も除染とその後の問題を明らかにしていて
興味深い。
思い出したのだけれど、環境省は以前、汚染土をレンガにして
建設に利用するなんてことも言っていたはず。日本宣告をまん
べんなく汚染したいのか、このお役所は。
汚染土は汚染土である。厳重に管理して、処分しなければならない
ものであるはずだ。それが「資源」であるはずがない。
フレコンバッグに詰められ福島県内に仮置きされている膨大な量の
汚染土。30年後には最終処施設に移動するはずだが、その約束さえ
守られるかは定かではない。
30年も経てば、「必ず他の場所へ移動させます」と約束した人たち
はその地位から去っているのだから。
本書で扱っているのは汚染土の問題だが、福島第一原発では溜まり続け
る汚染水の問題もある。こちらは最終的には希釈して海洋放出になるので
はないかと感じている。
前任の環境大臣が海洋放出を発言したことで、新たに環境大臣に就任し
た小泉進次郎が福島県を訪問し知事に詫びたようだが、彼は他の方法で
も持っているのだろうか。持っているのなら早急に表明して欲しいが、
中身が空っぽそうだから言うことだけは立派なのかな。
放射能汚染はなかったことにしないのが、日本政府のスタンスなのか。
それが風評被害を恐れる福島県の思惑と一致しているのかもしれない。
だが、数字や言葉を誤魔化しても事故をなかったことには出来ないと
思うし、なかったことにしてはいけないと思う。
関心を持ち続け、原発事故の「その後」を追っ行きたいのだが、いかん
せん、報道が少なすぎる。東京オリンピックで浮かれている場合じゃ
ないんだ。続きを読む投稿日:2019.09.13
新刊自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
※新刊自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新号を含め、既刊の号は含まれません。ご契約はページ右の「新刊自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される「増刊号」「特別号」等も、自動購入の対象に含まれますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると新刊自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約・新刊自動購入設定」より、随時解約可能です続巻自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
- ・優待ポイントが2倍になるおトクなキャンペーン実施中!
※続巻自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新巻を含め、既刊の巻は含まれません。ご契約はページ右の「続巻自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される特別号等も自動購入の対象に含まれる場合がありますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると続巻自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約自動購入設定」より、随時解約可能ですReader Store BOOK GIFT とは
ご家族、ご友人などに電子書籍をギフトとしてプレゼントすることができる機能です。
贈りたい本を「プレゼントする」のボタンからご購入頂き、お受け取り用のリンクをメールなどでお知らせするだけでOK!
ぜひお誕生日のお祝いや、おすすめしたい本をプレゼントしてみてください。※ギフトのお受け取り期限はご購入後6ヶ月となります。お受け取りされないまま期限を過ぎた場合、お受け取りや払い戻しはできませんのでご注意ください。
※お受け取りになる方がすでに同じ本をお持ちの場合でも払い戻しはできません。
※ギフトのお受け取りにはサインアップ(無料)が必要です。
※ご自身の本棚の本を贈ることはできません。
※ポイント、クーポンの利用はできません。クーポンコード登録
Reader Storeをご利用のお客様へ
ご利用ありがとうございます!
エラー(エラーコード: )
ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。