朝鮮紀行
イザベラ・バード(著)
,時岡敬子(訳)
/講談社学術文庫
作品情報
英国人女性旅行家イザベラ・バードが朝鮮を訪れたのは、1894年、62歳の時のことである。以後3年余、バードは4度にわたり朝鮮各地を旅した。折りしも朝鮮内外には、日清戦争、東学党の反乱、閔妃(びんひ)暗殺等の歴史的事件が続発する。国際情勢に翻弄される李朝末期の不穏な政情や、開国間もない朝鮮に色濃く残る伝統的風土・民俗・文化等々、バードの眼に映った朝鮮の素顔を忠実に伝える名紀行。
もっとみる
商品情報
- シリーズ
- 朝鮮紀行
- 出版社
- 講談社
- 掲載誌・レーベル
- 講談社学術文庫
- 書籍発売日
- 1998.08.10
- Reader Store発売日
- 2017.09.08
- ファイルサイズ
- 27.3MB
- ページ数
- 584ページ
以下の製品には非対応です
この作品のレビュー
平均 4.0 (11件のレビュー)
-
本書は、英国のイザベラバード女史が李朝末期の1890年代に数回に渡って朝鮮半島全域及び近隣地域(満州、沿海州ウラジオストク、長崎、等)を旅(半ば冒険)し、また朝鮮国王をはじめ多くの高位の方々との交流…で、見聞き体験したあらゆる事実をその鋭い観察眼と筆致で記録したものです。
英国人全般がそうなのか、バード女史個人の個性なのかわかりませんが、時折皮肉の混じった表現があることが朝鮮紀行全般に渡って文章に妙味を加えています。
この朝鮮紀行が何よりも特筆に価する点としては以下の点が挙げられます。
① 1890年代当時の実体験を極端な脚色もなく即物的に描写していると感じる点(皮肉は面白いw)。
② 旅先における各地の庶民との交流が手に取るように描写されている点(その当時の各地域の常識が垣間見えるようです)。
③ 社会政治経済あらゆる必要な事項を適宜適切に解説を加えてあると感じられる点(この点に関しては100%正しい解説かどうかは素人としては判別困難ですが)
④ 挿絵が多い(しかも上手い)のもさることながら、当時の写真が少なからず掲載されている!
これらの点から、基本的に嘘が無い(女史が常に事実をありのまま記録しようと努めたという前提)と考えるならば(そう考えるのが順当と思います)、相当に史料的価値が高いと言えるでしょう。
当時の様々な歴史事実に対する生き証人の記録という側面も多分にある為、対立意見の存在する歴史事項で女史の旅した時代・地域の出来事に対しては、女史の旅行記と比較して検討するのも面白いと思います。
最後に、一部飛ばしたりしながら拾い読み(といっても100~200P分くらいの分量は見たけど)した結果の書評(感想)であることを告白しておきます(本書全体としては500ページ超の大著)。
(参考1)
日韓併合前後頃の様々な写真が
日韓併合前後 朝鮮半島写真館 (→検索してみてください)
に収められています。
再点検はしていませんが、この中に 朝鮮紀行に掲載されていたのと同じ写真がいくらか混じっていたように思います。続きを読む投稿日:2012.01.28
このレビューはネタバレを含みます
イザベラ・バードが4度に渉って朝鮮半島を旅したのは、
レビューの続きを読む
1894-M27-年の2月か3月に始まって1897-M30-年初冬までであるが、
この時期は、1894年7月に勃発し、翌年4月に終結した日清戦争と…重なっている。
しかもこの戦争は朝鮮半島=李氏朝鮮を廻っての両国の権力抗争であったのだから、当時の極東アジアにおける朝鮮半島情勢については、イギリス本国においても重要な関心事であった筈である。
既に彼女は1892-M25-年に女性として初の「王立地理学協会」の特別会員に迎えられており、翌1893年にはヴィクトリア女王に謁見までしている。そして翌年から朝鮮半島への執拗なまでの訪問が始まるのである。
この符合は、イギリス政府の内意を受けた朝鮮訪問であり、朝鮮半島情勢の取材旅行ではなかったか、と考えられなくもない。
なにしろ彼女は、この度重なる訪問で、李氏朝鮮の中枢部分に食い込み、後に謀殺された閔妃-朝鮮国王高宗の王妃-とは親しい関係を築いていたと言われており、この事からもたんなる紀行.探査の旅ばかりでなく、裏には軍事外交上の情報収集の旅でもあったという側面が充分に窺えるのではないか。続きを読む投稿日:2022.10.24
新刊自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
※新刊自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新号を含め、既刊の号は含まれません。ご契約はページ右の「新刊自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される「増刊号」「特別号」等も、自動購入の対象に含まれますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると新刊自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約・新刊自動購入設定」より、随時解約可能です続巻自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
- ・優待ポイントが2倍になるおトクなキャンペーン実施中!
※続巻自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新巻を含め、既刊の巻は含まれません。ご契約はページ右の「続巻自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される特別号等も自動購入の対象に含まれる場合がありますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると続巻自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約自動購入設定」より、随時解約可能ですReader Store BOOK GIFT とは
ご家族、ご友人などに電子書籍をギフトとしてプレゼントすることができる機能です。
贈りたい本を「プレゼントする」のボタンからご購入頂き、お受け取り用のリンクをメールなどでお知らせするだけでOK!
ぜひお誕生日のお祝いや、おすすめしたい本をプレゼントしてみてください。※ギフトのお受け取り期限はご購入後6ヶ月となります。お受け取りされないまま期限を過ぎた場合、お受け取りや払い戻しはできませんのでご注意ください。
※お受け取りになる方がすでに同じ本をお持ちの場合でも払い戻しはできません。
※ギフトのお受け取りにはサインアップ(無料)が必要です。
※ご自身の本棚の本を贈ることはできません。
※ポイント、クーポンの利用はできません。クーポンコード登録
Reader Storeをご利用のお客様へ
ご利用ありがとうございます!
エラー(エラーコード: )
ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。